☆ナオミとカナコ 奥田英朗 幻冬舎(2014/11)☆ | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。



ナオミとカナコは、無事出国できるのだろうか!



彼女らは犯罪者なのですが頑張れって応援したくなります。



そう思わさせられるところが賢くて憎いな!



創り方がうまいなあ。



うまく税関を通りぬけることができたら、この物語をさらに続けることができますね。




 家庭内のDVは、ありそうなこと。


それを踏まえたハラハラドキドキするサスペンスドラマ!





二人の主人公が素人的な考えで罪を犯しているところ!


計画がありそうでないところ!


行き当たりばったりで実現が難しそうなところ!など、


息もつかせぬ展開が続きます。



また、陽子の追い詰めるような執着心が物凄く鬼気迫って物語に厚みをましています!




 それらが面白いなあ。

 

読んでみたらわかりますよ。



 

☆1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライター、構成作家などを経て、97年『ウランバーナの森』で作家デビュー。


2002年「邪魔」で第4回大藪春彦賞、04年「空中ブランコ」で第131回直木賞、07年「家日和」で第20回柴田錬三郎賞、09年「オリンピックの身代金」で第43回吉川英治文学賞を受賞




 <目次>



ナオミの章 5


 

カナコの章 227

 


 

 

 

434P


この一週間ほど、加奈子は別世界に生きているような不思議な感覚を味わってきた。


それは逃避ではなく、捨て鉢になったわけでもなく、体の中の本能が懸命に現世を遮断して、肉体の主たる加奈子を乖離させている、あるいは何かのスイッチを破壊し、感覚を麻痺させている、そんな感じだった。


もしかしたら時を経て、我が身に降りかかった数々の危機がフラッシュバックし、その都度体を震わせるかもしれない。


けれど今は、自分を支えた本能に自分自身が驚くばかりで、出来ることならこの状態がいつまでも続くことを願っている。


このまま、前を向いていたい。