☆豆の上で眠る 湊かなえ 新潮社 (2014/03)☆ | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。



「本ものって、何ですか―。」


小学生の時に姉の失踪事件がありました。


姉が戻ってきてからも、妹のこころに姉に対する皮膚にとげが刺さったようなある「違和感」をずっと抱き続けています。



その答えを分かったとき、ぼくは、また湊かなえさんの術中にハマったなと感じていました。


ぼくにとって、面白い小説は、数ページ読んだだけでわかります。



最後まですうっと澄みきった心で読み終えることができます。



「これもよかった。」



意外な結末に驚かされます。



次は、どの本でココロを驚かされようか。



そう考えると楽しい!


 <目次>

第1章 帰郷

第2章 失踪

第3章 捜索

第4章 迷走

第5章 帰還

第6章 姉妹




◎広島県生まれ。2007年「聖職者」で小説推理新人賞受賞。12年「望郷、海の星」で日本推理作家協会賞短編部門受賞。他の著書に「母性」など



7P


記憶の濃淡は時間や現在の環境によって決まるわけではない。


こんなエピソードを聞いたことがある。昔の貧乏な画家は新しいカンバスを買う余裕がなく、絵が描かれているものを塗りつぶし、その上から新しい絵を描いていた。まれに、何層かのつまらない絵の下に名画が眠っていることもあるのだと。


人間の記憶もそのカンバスのように、重ね書きの繰り返しではないだろうか。薄っぺらな日常が何年分も重ね書きされようと、ほんのわずかな亀裂や隙間から、色濃く残っている部分が漏れ出てくるのは、何ら不思議なことではない。