最近では募金と書きますが昔は墓金と書きました。
墓金とは、賽銭箱と同じ意味でして、「喜んで捨てる」
仏教の「喜捨」から来ています。
賽銭箱について
賽銭箱の賽とは骨のことです。
つまり墓です。
賽銭箱の銭とはお金のことです。
墓にお金を置く・・・誰かに使って貰うために喜捨する。
これが墓金です。
そもそも銭(おかね)とは何の為に有るのか?
学校では流通を円滑に行う為と習いますが、
要は労働を換金する為です。
日用品の売買やちょっとした労働は物々交換できます。
ところが!
貴金属の売買や、家を建てたり買ったり、船を買ったり、
芸術作品などは物々交換できません。
数十年分の穀物や水と交換しても数日で腐ります。
そんな時に
労働を小分けにして保存できるのが銭(おかね)です。
労働を蓄えることができるのです。
また、蓄えた労働を施すのが墓金(喜捨)です。
働いた分の一部を他人の為に捨てるのです。
つまり、
労働を銭(おかね)に替えて自分を生かし
銭(おかね)を優しさに替えて他人を生かす。
情けは他人の為ならず。
「いつか自分が困った時に救って貰える。」
(蓄えを)捨てることで安心に替える。
喜捨とはそう言う教えです。
だから、むかしは墓金と書いたのです。