箱庭でうまれたもの | [simju]の詩集

[simju]の詩集

紡ぐ言の葉の箱

箱庭でうまれたもの
初出1995 
 
009

箱庭でうまれたもの 

Lyrics/詩麻

 

箱庭に生まれし白人よ

3人目は弱きものなり

きみは貝になり そして私は貝にもなり貝にもなれない

”やどかり”という名に落ち着く

 

きみが吐き出す砂の粒 今は我の躯を削り取るのみ

おそらく待つのみだろう しかし我は動かざるを得ず

”やどかり”という身に苦悩せり

 

地層というもの それを見つめる

それは崩せず 微かな砂となる

 

水の中にも夜は訪れる

四方が見渡せない世界では裸になれるわけなどないではないか

 

さあ白人よ彼女を殺め給え

彼女の殻へ移住しなければ生きてゆけない我なのだから

 

かなわぬならば間違いでよい 我を鍋で煮ておくれ