楡 周平 著 『いいね!が社会を破壊する』 | 国道179号沿線住民とっ散らかりブログ

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最初に言っておきます、読まないほうがよかったかも。
なぜなら、最初から最後までネガティブなことしか書かれていないから。
本題の「いいね!」は、フェイスブックの「ポチ」のことで
フェイスブックのことを書いていると思いきやさにあらず
フェイスブックも含めてここでの「いいね!」ってのは、イノベーションを
含めての技術革新は、便利さを追求していた結果「本当に我々の生活を豊かにして
いったのか?」という部分を雇用という点を中心に述べられています。

著者は破産した「コダック」の元社員、デジタルカメラの普及から業績が悪化
倒産したのですが、こと新技術・新製品には諸手を挙げて賛辞されますが
その影で、このケースの場合、フィルム、DPE屋の犠牲の上に成り立っており
デジカメ普及の伸びがそれら犠牲の雇用を吸収しきれたのか?と疑問を呈しています。
電子書籍もそう、小売大店舗躍進もそうで例えばイオン、イオン一件できたら
どれだけの周辺の小売事業者を倒産せしめたか、その分を吸収できたのか?
そのイオンだって今度は、アマゾン・楽天などのネット販売業者に追い立て
られている構図、便利になればなるほど雇用数は減っていってます。

車も燃費がいいほうがもてはやされていますが、燃費が良くなるほど
ガソリンスタンド数は激減、過疎地では近所にスタンドすらなく
高齢化も相まって、足を奪われますます過疎化が加速しないか?
少子高齢化が進めば車自体が売れなくなってくる。
それ以前に、若者自体が車を買わない。
買えるほどの所得の余裕もないしね・・

話は変わって私事ですが、最初の仕事は機械工でした。
旋盤にフライス・ボール盤、溶接からマシニングセンターまで手がけてました。
1/100mmの精度でよければ大体のものは作れます。
特に一品ものなど試作品作りには重宝しますが「3Dプリンター」なるものが
登場し、モノ作りの現場が一変します。
私のような職人はお払い箱、需要がないのでもうとっくの前に卒業しましたが
こういうのはプログラミング(CAD)で入力するプログラマーが必要だったのが
そのプログラマーすら必要なくなった。
デジカメで「パシャ」っとすれば、そのまま数値に置き換えられ、プリンターが
勝手に作ってくれる。
これだけでも、どれだけの熟練工などの雇用を奪っていくのか・・

本も中盤を過ぎてやっとフェイスブックの話が出てくるのですが
スマホは使ってないので知りませんでしたが、LINEって使えば使うほど
個人の嗜好などが運用側に筒抜け、使用料はタダなのだが運用側は企業に
個人情報を提供することで利益を上げているんですね
あまり知られてないことですが。
フェイスブックもやってないのですが(実名・実顔を晒すのが納得できないから)
対象者の顔を「パシャ」とすれば、顔認証であっという間に誰だか特定される
そうで、片方で個人情報保護法といいながら、アクセスすればするだけ
個人情報が巷に晒されるってのは、どうなんですかね?

印象的だったのは「景気が良くなれば雇用が生まれると言ったって
今はもうヨイトマケの時代ではない」
人が機械にそのまま置き換えられるのなら、雇用は決して増えることはないんです。
ほんのひと握りの資産家が富を握ったとして、このまま低所得者を
増産させた結果、誰もモノを買わなくなったら
そのひと握りの富裕層ですら安穏としていられない。
どれほど優れた商品を開発しようとも、魅力あるプラットフォームを
立ち上げようとも誰も対価を払わない、いや支払えない社会になりかねない。

それを著者は「勝者なき世界」と締めくくっています。