ポットの製造方法の話の続きです。

皆さんついてきて下さいよw



その後・・

 1)“型”に泥を数十分入れた後、内側の型に接していた泥のみが乾き、くっつきます。

[イメージしやく云いますと、半熟のゆで卵の状態です。つまり、“型”にあたる殻に接している白身は固まるが黄身は液状ということです。]


 2)その型にくっついた泥が適当な厚みになっ時を見計らい、型に入れた泥の全てが固まる前に内側に残った泥を外に出してやる。

[完璧な半熟のゆで卵の液状の黄身だけ取り出すようなイメージです。]


 こうした工程を経て粘土状のポットの原型がパーツ毎に出来上がります。


 これを“鋳込(いこ)み作業”と呼んでいます。

 (イメージできました? 作業現場を見ていないと難しいですよね(笑))

 

 これらの作業はとてもデリケードで難しいのです。



 それでは、それをどう簡略化するのでしょう?



続く!!

                 いろいろなティーポット 



 どこの工場でもティーポットを作るようになると、さまざまな形のポットが作られました。


 しかし作る際に一番重要視された点は安く作るための技術的な問題でした。

消費者に如何に安い値段で買ってもらうか?が生産者の第一目標だったのです。


と言うのもポットの製造工程がとても難しかったからです。

 


それではポットの製造方法を簡単に見ていきましょう・・・

 第一に粘土を泥状(液体)にしてポットの形をした“型”と呼ばれる中に流し込む事から始まります。


 そしてそれらの型がパーツ毎(例:六つ)に分かれています。


 上から 

 1)蓋(フタ)の頭(蓋のつまむ部分) 

 2)蓋 

 3)胴体

 4)口元 

 5)ハンドル(取っ手の部分) 

 6)一番底を安定するための袴(はま)(テーブルに設置する部分)


 これだけのパーツが必要です。

これを数人で分け合って素早く作業しなくてはなりません。


 

続く!

 



                    価格競争の渦に



 どこの会社でもティーポットが作られるようになると、例によって価格競争が始まりました。


 業者間の価格競争は熾烈でどのメーカーも同業他社との競争に勝つ方法ばかりを練っていました。


 その結果、ポットの製造方法を簡略化し末端の消費者に出来るだけ安く届くよう努力したのです。


 “目的重視”から“見栄え”中心のポットの始まりです。



『とにかく安くしないと売れない』 これが全てのメーカーの口癖でした。


                   

続く!




大手メーカー


 日本の大手メーカーは本物のティーポットを忠実に再現し、まず不良品を作ることはありませんでした。


 表面のプリントデザインも今まで以上に完成度の高い製品が作られたのです。

特に“ディナーセットの顔”でもあるティーポットは最も熟練した技術者が作っていました。


 こうした完成されたティーポットはアメリカ人用だけに輸出され、日本人の手の届く値段ではなかったのです。

                   

中・小メーカー


  しかし、中小の工場では大手と比べ知名度が低いため製造コストを下げて売らざるを得ませんでした。


 出来るだけたくさん売るためにも複雑な形とデザインを更に単純化し、労働者の誰もが簡単に出来るよう製造方法を変えてしまいました。


 こうして製造工程を減らして見栄えだけが良いポットを作るようになったのです。


 

過去では熟練した技術者の手で作ったポットも、今では素人がなんの迷いもなくポットを作っているんですよ。


                                   


続く!

 
アメリカ文化一色
 


 日本の社会構造がアメリカナイズされると、日本古来の急須しか買っていなかった一般の消費者までが今まで輸出しかされていなかったポットをも買うようになってきました。


 有難いことに当時のポットのデザインがアメリカ的だと言うだけで飛ぶように売れたのです。


日本人全員がアメリカ文化を買いたかったのではないでしょうか?

むしろアメリカにかぶれていたのかもしれませんね。(特に50歳以上の方はアメリカ映画の全盛期の頃を思い出して下さい。)


 しかし、当時作られたティーポットはアメリカ人用に作られたために、日本人には少し大き過ぎた感がありました。



 さて、次第にレストランだけでなく家庭でもポットが頻繁に利用されるようになると、今まで大きな陶磁器工場でしか作られていなかったのが、少人数の工場でも作られるようになっていきます。


 その頃から小さな工場でサンプルのポットを見よう見まねで作り始めます。

   


続く!