【第4回再放送】が終わって市販された、

特別機動捜査隊 スペシャルセレクション<デジタルリマスター版> [DVD]

の作品から抽出しました。

市販品なのですが、東映chで再放送済みで、当方も視聴したことがあるため、過去のブログ記事に補足する形にとどめます。

 

 

※ 特別機動捜査隊 まえがき

捜査担当班の詳細については、wiki特捜隊-キャストを参照、また、(本放送)とはNETでの放送、(再放送)とは東映chでの放送を指します。出演者については配役名を略していますが、本文で書くこともあります。なお、出演者をもっと知りたいときは、リスト特捜隊で検索。

また、1963年公開の、映画版・特別機動捜査隊全2作とは趣が異なることに注意。

なお、オープニングやエンディングで配役名表記がされない作品については、従来の「発声のみの役名については平仮名表記」の原則だと平仮名だらけの文面となります。そこで役名・地名等は、検証本その他を引用、あるいは当方での当て字により、以下表記します。

配役名表記が有るため、従来の「発声のみの役名については平仮名表記」「オープニング・エンディングの表記と、劇中発声・表記が異なるときは、後者を優先」する原則に戻り、以下本文を表記します。例外は、その都度(備考)で示します。

 

☆・・・#654  矢崎班 緊急出動せよ

特別機動捜査隊(第654回)矢崎班緊急出動せよ

 

 

 

(収録DVD)・・・VoL5、disc5、2021年9月8日発売

(本放送)・・・1974年5月15日

(脚本)・・・横山保朗

(監督)・・・田中秀夫

(協力)・・・無し

(協賛)・・・無し

(助監督)・・・中津川勲

(劇中ナレーター)・・・無し

(捜査担当・オープニング表記)・・・矢崎班

谷山部長刑事(和崎俊哉)、保田刑事(船水進)、田中係長(山田禅二)、

岩下刑事(岩下健)、桂刑事(佐竹一男)、田坂刑事(倉石功)、

矢崎主任(亀石征一郎)

 

(出演者・エンディング表記)

・・・配役名を省いた、ゲスト全出演者名を以下に表記

北林早苗、団次郎、葛巻輝彦、杉山元、高松政雄、鈴木志郎、小島孝夫、五月晴子、

高橋仁、小倉 雄三、白鳥勝、市川ひろし、

・・・生徒達 東映児童研修所

・・・(友情出演 TAP) 朝倉一、杉野誠一、武田昌元、松本 敏男、

・・・(友情出演 プラス1 アイウエオ順) 川合伸旺、清水理絵、

・・・(友情出演) 玉川長太、中尾杉(註・彬の誤り)、中川三穂子、

・・・(友情出演) 中村俊男、原泉、原田久、

・・・(友情出演 アイウエオ順)堀勝之祐、宗方奈美、吉田義夫

・・・生徒達 劇団日本児童、日秀プロダクション

 

 

(過去のブログ記事)・・・

#654 矢崎班 緊急出動せよ

 

 

※当作は、#433  全員救出せよ【スペシャルセレクション】(三船班)

 のリメイク作

 

 

 

(補足視聴録)・・・

 

かつて触れたように、当作は#433  全員救出せよ【スペシャルセレクション】 (以下、原型作と略)から4年以上経ってからのリメ作で、捜査班は「三船班→矢崎班」という変更があります。

内容については、(過去のブログ記事)および原型作の拙稿に譲りますが、原型作を観賞しなければ当作は「三船班以上のアクション重視作品」の評価のままでした。

ところが、

(1) 観賞者の好き嫌いの問題

(2) 制作されるまでの経緯の問題

もあり、「原型作>当作」の思いを強くしました。

 

(1)については、(過去のブログ記事)で触れたので、ここでは(2)について述べていきます。

つまり、原型作は

○ #413 麻薬【スペシャルセレクション】 (本放送・1969年10月1日)

○ #427 日本人【スペシャルセレクション】 (本放送・1970年1月7日)

を経て、1974年5月15日に本放送されており、三船班初登場から3作目というローテーションでつくられたという点で、三船主任(青木義朗)の信念を徐々に明らかにしていくねらいがありました。それゆえに、「麻薬→暴力団・ならず者」の題材を経て、当作の「立てこもり」の題材に至ることで、凶悪事件に直面した1人の刑事の真情を明らかに出来たというのが自分の見立てです。

ところが、当作は矢崎班初登場作品であり、(wikiにもある)武闘派路線で飾ろうというねらいはわかるものの、「三船主任の真情を明らかにする連作の最終話」を下敷きに、アクション場面だけ抜き取った印象が、悪い意味で目立ちます。矢崎班初登場ならばオリジナル脚本、あるいはリメ作でも設定を大きく変えた構成も可能だったのではないか、と考えるのです。

 

そして、個人的には、リメ作で矢崎班デビューを飾るならば、藤島班の地味さが目立った#293 飛び散る 青春【スペシャルセレクション】 あたりを、設定を変えて描いたらなかなか面白い作品になったのではないか? 特に、ダイナマイトを悪用した犯罪というのは、アクション重視の矢崎班に向いており、その背後に何かあるような設定に切り替えたら、犯罪追及という面でも興味はあります。その「追及」という点では、#686 陽のあたらない坂道 での矢崎主任の容疑者への追及には熱いものがあり、これを#293 飛び散る 青春【スペシャルセレクション】 にあてはめた展開は、目を惹きつけたのではとも感じます。

 

その矢崎主任を演じた亀石征一郎は、昨年の7月11日に逝去されました。奇しくも、その一周忌の前日に、矢崎主任デビュー作のブロクを書くというのも何かの縁があるというべきか?

逝去後であるとはいえ、こうしてスペシャルセレクションシリーズ・6人の主任篇が発売されたことで、本人も天国で笑顔を見せているかもしれません。。。