※ 特別機動捜査隊 まえがき

捜査担当班の詳細については、wiki特捜隊-キャストを参照、また、(本放送)とはNETでの放送、(再放送)とは東映chでの放送を指します。出演者については配役名を略していますが、本文で書くこともあります。なお、出演者をもっと知りたいときは、リスト特捜隊で検索。

また(出演者)は、エンディングで、一列~三列で表示された男優・女優に限定しましたR6.7.25 (出演者)をエンディング表記された「全男優・女優」に訂正

 

【#465  ある 団地夫人の場合】

 

(本放送)1970年9月30日

(再放送)2015年5月21日

(脚本)村田武雄

(監督)伊賀山正光

(協力)警視庁

(協賛)無し

(助監督)青木弘司

(劇中ナレーター)無し

(捜査担当)藤島班

西本捜一係長(鈴木志郎)、鑑察医(仲原新二)、鑑識課員(上田侑嗣)、

鑑識課員(新田五郎)、事務員(森るみ子)、橘部長刑事(南川直)、

森田刑事(北原隆)、岩井田刑事(滝川潤)、山崎刑事(高島新太郎)、

石原刑事(吉田豊明)、藤島主任(中山昭二)

 

(出演者)

高野通子、高田直久、茜夕子、巽千太郎、水木梨恵、柏木緑、片山滉、山本緑、

津路清子、塩中智香子、中島元、中原成夫、中村豊、柄沢英二、糸博、岡田敏宏、

上野尭、高通子、小木宏子、国島英慈、榎本英一、小倉雄三、中川秀人、

神島よし恵、遠山智英子、鈴木浩実、森井睦、美穂まさ子、安田明純、山本卿一、

三浦弘久、風間謙、きさらぎ純、田中正直、野本博、大美純子、福島寿美子、

宮川洋一、村上不二夫、井上千枝子

 

 

(あらすじ・予告篇から) 

※ナレーションをそのまま聞き写しています。

 

悪い友達の誘いに乗ったばかりに、売春摘発の網に引っ掛かり、

新聞にまで、でかでかと書き立てられてしまったある人妻の悲劇。

平和な家庭を破壊し、果ては彼女の命まで奪い去ったものは何か!?

その夜以来、行方のわからない夫は、今では妻殺しの容疑者に・・・!

そんな事件に直面した被害者の弟は、

汚れきった大人たちへの怒りを爆発させ、猛然と戦いを開始するのだ。

では、次回の特別機動捜査隊、

「ある 団地夫人の場合」に、どうぞ御期待ください。

 

 

(備考)

・開始24:分過ぎに東新宿警察署(?)に向かって走る特捜隊車両、歩道橋が映りますが、場所は明治通りが二又となる付近。歩道橋は耐震基準不足のため現在は撤去されています。

・劇中で西多摩遊園地とされる場所は、実際は豊島園遊園地での撮影。

・参考視聴録=【補足】#465 ある 団地夫人の場合

 

 

 

(視聴録)

前にブログで、特別機動捜査隊の長短いろいろ を書いたとき、短所として

>物語の辻褄(事件、人名など)が合わなくなることがある。

というのを挙げましたが、当作はこれにあたります。

 

その2つのシーン(時系列順)

A 橘部長刑事たちが建部良一(高田直久)のアパートに踏み込むシーン

B 良一が実家の母・建部ツルヨ(井上千枝子)に電話するシーン

Aの時点で、良一も恋人・マキ(茜夕子)も仲間2人も姉・矢崎文江(高野通子)が殺害されたことを知ったのに、Bの時点で初めて知るということになります。もちろん、時間経過はAのほうが古いことになっているので、見ていて?がつく感じです。

さらにおかしなことは、Aで仲間2人は所轄署に逮捕されていたはずが、Bではその話に触れず堂々と街中で良一・マキと話している・・・。確かに、この放送時点では「火炎瓶処罰法」は制定・施行されていないものの、そう簡単に釈放するものか?

また、橘部長刑事が聞き込みで文江の実家に赴くとき、子供に「矢崎さんの家は?」と尋ねますが、たまたま文江の子・はじめ(鈴木浩実)だったからわかったようなものの、普通は旧姓の「建部」を出すような気が・・・。

 

推測ですが、Aのシーンはもともとなかったのを付け足した、あるいは撮り忘れていたので急きょ撮影したがスプリクターがいなかった、などが考えられます。火炎瓶のインパクトを出したかったから、たぶん前者ではなかったかと思います。

それでは当作は刑事ドラマとして破綻しているかというとそうでもなく、良一のエピソードの挿入により、バレないように悪いことをしていてもお天道様は見ているんだよ、という勧善懲悪のストーリーが成立するのです。

良一しかり、文江の同窓生・村瀬郁子(水木梨恵)しかり、団地の住人・貝塚章二(宮川洋一)しかり、その妻・寿子(福島寿美子)しかり、ひいては文江にもいえることかもしれません。そして、それはラストの遊園地(豊島園?)での俯瞰されたシーンに象徴されるのですから、なかなか面白い作品です。短所も長所のうち、これが特捜隊の魅力なのでしょう。

 

文江役の高野通子は、検索しても詳細は見当たりません。映画出演は大映作品が多いので、大映の女優さんだったと思われます。テレビドラマでは、近衛十四郎主演の「素浪人 月影兵庫・2nd-#10・空き家に花が咲いていた」での世間を知らないお嬢様演技(「それでは月影!」のセリフは絶品)、栗塚旭主演の「俺は用心棒・#19・眞葛ヶ原にて待つ」は初のカラー作品で彼女の煌びやかな和服と笑顔、など時代劇に印象的なものが多いですね。特捜隊では、#451 雨の中の慕情よりも前に出演作品があったようですが、それらが当方未見なのは残念。

 

(2017年11月21日、全面追加)