『初花凛々/SINGER SONGER』
庭にあるウツギの花が満開です。
枝を切って施設にいる母の所に持って行きました。
このウツギは亡き父が小さな枝を挿し木したモノを貰ってきて庭に植えました。
もうずいぶんと前になります。
「鉢植えではかわいそうだから持って帰れ」と小さな植木鉢を手渡してくれた時のことを
妙に覚えていたりします。
家に帰ってから庭に植え替えてやりました。
土に植えると毎年、ニョキニョキと大きく育って
高さは私の背を遥かに超して
木の幹もずいぶんと太く育ってしまいまして。
そうなの。 植木鉢に植わっていた子だったのに、今や大木になっちゃったのよ。
このウツギの花は咲き始めは白い花でだんだんとピンク色に変わっていくのです。
ビジュアル的にもなかなかチャーミングな花です。
(枝は雑草のごとくに伸びるのであまりかわいくないけど)
花が咲いたので母に持って行こうと枝を切りに行きました。
すると・・・うっそうと茂っている枝が気になってきて
ついに枝切りばさみを持ち出してきて思いがけず植木屋さんをしてしまいました。
一枝だけ切るつもりだったのに
伸びすぎた枝の剪定を始めてしまったので、さぁ、大変!!!
午前中のうちに出かけようと思っていたのに
結局、ゴミ袋にいっぱい枝を詰め込んだ時にはお昼になっていた・・・・

おまけに汗だく。
全く、何をしているんだ。。。ワタシは!(笑)
それでも、せっかく花がついた枝も切ったので
花束にして母のところに持って行きました。
「まぁ、懐かしい花だこと💕」
山登りが大好きだった父はよく家族を連れて六甲山に登りました。
六甲山は父にとっては庭のような山でした。
「今日はこのルートで頂上まで行こう」
子供だった私達兄弟にはなかなか厳しいコースでしたが
途中で珍しい苔を見つけたり、小さな蛇に遭遇して大騒ぎしたりしながらのハイキングは
楽しみのひとつでもありました。
思い返せば、遊園地に行くよりもハイキングに行くことの方がダントツに多かったなぁ。
(今でも遊園地に行くのが面倒くさく感じるのは子供時代の後遺症かと思われます^^;)
今、母がお世話になっている施設の部屋の窓からは
真正面に六甲山の全景が見えます。
「また、行ってみたいわ」
窓の外に広がる六甲山の姿を眩しそうに見ながら母が呟きました。
「おとうさんと一緒によく歩いたものよ。懐かしいわ。」
ふと若かった頃の父と母を想いました。
この人達にも若い日があったんだよね(当たり前だけど)
なんだかんだ言いながらも50年近くの時間を一緒に生きてきて
一足早く、父はお星様になってしまったけれど
未だに母の近くにいるような気配も感じたりするのです。
きっと、心配で仕方がないに違いない。
(おとうさ~ん、心配しなくてもダイジョウブだよ~)
何度も何度も繰り返し聞く同じ昔話を
今日もまるで初めてのように「へぇ~」とか「ふ~~ん」とかの相槌を打ちながら聴いておりました。
人間が生きているといろんなことがいっぱいあるんだけれど
全部が思い出になっていくんだよね。
私もあと何年かしたら息子達を掴まえて「あの頃はね~」って昔話を聞かせるんだろうなぁ。
(え”? すでに話始めているってか?笑)
ウツギの花が咲くたびに父のことを思い出します。
「たまには思い出せよ」と父が笑いながら言っているような気がします。
忘れてないよ。おとうさん。
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