岡本真夜 - TOMORROW
18年前、この曲にどれほど励まされたことでしょうか。
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1月17日。
今日も寒い朝でした。
あの日も寒かったはずですが・・・
”寒い”と感じる余裕もなかった
18年前の今日を思い出します。
神戸の人と話していると
「震災前」「震災後」という言葉が自然と出てきます。
戦争を経験した人達が戦前と戦後を分けて考えるように・・・
生活、仕事、価値観、死生観、人生観・・・・
あの地震を境に今まで築いてきたものが
崩れた町と一緒に瓦礫に埋もれてしまいました。
それでも、今、こうして生かされている私達。
あの日、お星様になったたくさんの人達に
恥ずかしくない生き方ができていますか?
1・17という日は
地震の記憶と共に、
今の自分の生き方をもう一度問いかける日でもあります。
昨日、フラワーアレンジメントのために小学校に行ったら
偶然当時の保健室の先生にお会いしました。
「今日は5年生に震災当時のお話をしにきたのよ。」
懐かしい先生の手を握りながら
二人でしばし思い出をたどる時間がありました。
当時、なっちゃんは小学校1年生でした。
なっちゃんと同じクラスだった男の子も
お母さんと一緒に崩れた家の下敷きになって亡くなりました。
先生が”5年生に~”と時間を作った意味もわかりました。
あの日、いつものように学校に行くはずだった5年生の男の子。
彼の時間は小学校5年生のまま・・・止まっています。
先生は今の5年生に、彼の話をしに来られたのです。
長男君はまだ幼稚園の年少さんでした。
小さかったのではっきりとは覚えていないはずです。
そんな彼も低学年の頃まで
夜中に突然飛び起きて泣きながら部屋を走り回ることが何度かありました。
彼の記憶に刻まれた1・17・・・・
小学校の卒業文集に
「僕は大人になったら地震でも壊れない家を建てたい。 町を作りたい。」
と綴りました。
今、彼は大学で建築の勉強をしています。
春からは大学院で更に”壊れない町”の研究を続けます。
1・17の記憶が無かったら・・・
彼は全く別の道に進んでいたかもしれません。
保健室の先生に長男君の話をすると、とても喜んでくださいました。
あの日から18年。
大切な人を亡くされた皆様には
どんなに町がきれいになっても片付かない想いがあることでしょう。
私でさえも、未だに思い出すあの日の風の匂い、空の色、夜の暗闇。
それでも生かされている私達は
当たり前のように巡ってくる普通の日々こそが
とても幸せなんだと感謝しなければと思います。
今日は一日、祈りの心で過ごします。