闘病中の方に優しい製品は、一般の方にも優しい風合いに……Vol.2 | シルクふぁみりぃブログ

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シルクふぁみりぃの店主が日々の出来事や、新製品の情報など色々なことをお知らせしております。
どうぞ、よろしくお願い致します。

 

「闘病中に着用できる衣類」って、多くの方にとって関心の無いことかと思っておりました。

でも、本当に多くのお客様から、素敵なご意見をいただいております。

 

メールだったり、お電話でお伝え下さったりですがありがとうございます。

 

介護のご体験からのご意見、とってもありがたいです。

ご意見をもとにして、前開き用のボタンなども色々取り寄せてみました。

 

磁石なので、細かい部分を気にしないでも、そばに来るとピタッとくっついてくれます。

でも、心臓などにペースメーカを入れておられたら磁石は駄目なんです。

 

ナイロンスナップは軽くてごろつき感も少ないのですが、アイロンも低音でないと変形するとか……。

だったら、乾燥機に入ると駄目かなぁって思います。

 

柔らかいニットで縫い上げて、スナップを付けると前立て部分が伸びる可能性もあります。

……で、テープスナップも考えました。

でも、間隔が狭すぎるのと少し閉めるのが固くて、逆に手間がかかりそうです。

 

結局少し大きめ(18mmくらい)の薄い貝ボタンが一番かと思いました。

まだ取り寄せていませんが、こんな感じがいいかなって思ったです。

 

では、先週お客様からいただいたメールを、ご許可を得て掲載させていただきます。

 

シルクふぁみりぃ様

 

いつも素敵な商品をご提供くださり、

ありがとうございます。

 

ブログを拝見しました。

がんで闘病中の方の勇気に敬意を表します。

また、非常に切実な思いに共感しましたので、

少しでもお役に立てればと思い、

お便りいたします。

 

2016年の終わりか2017年の始めに、

商品を購入させていただいた際または

もったいない袋に応募した際か失念しましたが、

がんで闘病していた母のことを書かせていただきました。

 

腹水のため、お腹が膨らみ、普通のショーツは履けなくなり、

妊婦さんも履けるソレルショーツなら!

と思い何枚も購入したことについてです。

 

母はこれなら履けると喜び、

腹巻が付いているからあったかいと言いました。

私は、冗談ぽく、

「私が冷え取りやっていて、シルクふぁみりぃを知っててよかったね。」

と言うと、ニッコリしたことを思い出します。

 

婦人科系の場合、腹水に悩む方は多いと思います。

ショーツが履けないというのは、女性としても、悲しいと思います。

 

母には前から、靴下や手袋、ネックウォーマー、

スパッツなども買っては送っていたので、

闘病中も、靴下やスパッツも履いていました。

ゆるゆるで、むくんだ足や、腹水で苦しいお腹には大変ありがたかったです。

 

ブログに書かれていましたが、

ぜひ、前開きの下着と、

前開きのネグリジェのような

ワンピース型の寝巻きを作っていただきたいです!

 

病院からも、前開きの寝巻きを用意するよう言われました。

母は、病院で売っている、いわゆる浴衣のような寝巻きは嫌だと言うので、

散々探しましたが、なかなか前開きで、ワンピースの寝巻きは売っておらず、

私が着ていた綿素材の私服のシャツワンピースを、

母は着ました。

 

腹水でズボンは履けません。

ワンピースで膝下くらいまでの長さで、

前開きの寝巻きを、ぜひ、お願いします。

必要としている方は多いと思います。

 

下着も、脱ぎ着は大変です。

がんが転移していると、痛くて手が上がりません。

前開きだと助かります。

ただ、寝返りも自分でうまくできないと、

万が一動いた際に、スナップが外れて、

例えば脇腹付近で、挟まって、

肌にスナップボタンが押し付けられては痛いと思うので、

ボタンがいいと思います。

 

痺れで自分でボタンは付けられない方も

いらっしゃるかもしれませんが、

着替え自体、自分でできない患者もいます。

できれば、スナップとボタン、両タイプあると、

喜ばれるのではないでしょうか。

 

母は非常に珍しいタイプのがんだったので、

手に負えませんでしたが、

多くの方は、がんと共に生きています。

病気とは、闘うものではないので、

負けるなという言葉は酷です。

 

悲観的にならずに、上手く付き合いながら、

シルクふぁみりぃの商品に助けてもらいながら、

毎日を穏やかに過ごすこと、

そして、笑顔を持つことを、

頑張っていただきたい、と思うばかりです。

 

私の母の分まで、生きて、笑ってください。

闘病中の方を応援しています。

 

長々と失礼しました。

少しでもお役に立てれば幸いです。

 

■返信させていただきました。

 

貴重なご意見をありがとうございます。 

> 母はこれなら履けると喜び、 
> 腹巻が付いているからあったかいと言いました。 

嬉しいです。 
そんなお言葉をいただけて、シルクふぁみりぃをやっていて良かったと実感致します。 

> ぜひ、前開きの下着と、 
> 前開きのネグリジェのような 
> ワンピース型の寝巻きを作っていただきたいです! 

前開き以外で検討したかったのですが、やはり前開きにこだわるべきかと思いました。 
スタッフが昨日、お客様のご意見を読ませてもらいながら申しておりました。 

「上から下まで長いボタンはちょっと……閉めるのも開けるのの大変じゃないでしょうか? 
前身頃を二重にして着物風にしながら、ボタンをいくつかで止められる形ってどうでしょうね。」 

本当にそうです! 
私は着物風が好きではないのですが、何箇所かで止めれば、はだけないかも知れません。 

前が二重になっているって、温かいし足首で各1箇所でも止められたら、上にまくれ上がらないでゆっくりベッドでお休みいただけそうですね。 

こうしてご意見をいただきながら、少しずつデザインを考えていけること嬉しいです。 
コットンシルクの柔らかい素材で、そんなふうなお寝間着は私も着てみたいです。 
ご闘病中の方だけでなく一般の方にも着ていただきたいウェアを作れたらいいですね。 

回復されてご自宅に戻ってからも続けて着たい、そんな製品を作りたい気持ちなんです。 

基本的には薄くて少し大きめのボタンで止めたいですね。 
スナップはゴロゴロしますし、動きで外れる可能性もありますから。 

でも、方向性を決めていくご意見をいただけて嬉しい限りです。 

もし、もし、よろしかったら頂いたご意見をブログに掲載させていただいても大丈夫でしょうか? 
お名前などは記載いたしません。 

お返事をいただけましたら嬉しいです。 
本当にありがとうございます。 

 

■お母様は残念な結果になってしまわれたとのこと。

でも、人の死亡率は貧富にも人種にも関係なく100%だという真実。

寿命が長い人も、少し短い人も残念ですが同様に確実に亡くなります。

 

その間には色々な途上があります。

 

回復への道もあれば、生と死の境目もあるかと思います。

 

元気になってくれて、その後も心地よく着続けられる製品。

また、そうでなくても最期まで尊厳を持って心地よく過ごせる製品。

 

そばで看病する者にとっても、心地よく過ごしてくれることが嬉しいです。

オシャレに温かく、心地よく着れるケアウェアを考えたいですね。

 

再度いただきましたメールをご紹介させてくださいね。

 

お返事ありがとうございます。

私の気持ちを汲んで下さり嬉しく思います。

ブログの掲載はもちろん構いません。

ただ、私の母は、結果的に天へ旅立ってしまったので、

がんと共に生きていらっしゃる方が、

死を意識しなければいいな…と思います。

 

ブログに載せて欲しくてメールをさせていただいたわけではないので、

かえって不安にさせてしまうようでしたら、

取りやめたり、抜粋等、

桐生様のご判断にお任せします。

 

旅立った母の力になりたかった娘。

がんの母親を最期までケアし、見届けた経験、

つまり、「がん患者の家族を看護する側」の意見として、

シルクふぁみりぃ様とそのファンの方のお役に立てるのなら嬉しく思います。

 

「上から下まで長いボタンはちょっと……閉めるのも開けるのの大変じゃないでしょうか?
前身頃を二重にして着物風にしながら、ボタンをいくつかで止められる形ってどうでしょうね。」

 

おっしゃる通りで、よくあるパジャマについている小さいボタンですと大変だと思います。

大き目がいいですよね。そして薄いボタン。

 

「着物」風は、桐生様もそのようですが、好まない方が多いかもしれません。

母はかたくなに拒みました。

それほどオシャレではない人なのですが、浴衣は、「病人」を強く意識するので嫌だったようです。

がんになった人は、自分ががんだと認めるのも大変なのです。

ブログのご婦人は、それを乗り越えて、認められたのだと、拝読して思いました。

 

通院できるほど元気がある方は、ブログのご婦人のように、ボタンではなくてスナップでいいのかも、と思います。

 

母は最後の1ヶ月は入院生活でした。

寝巻き代わりに着ていたシャツワンピースは、

最初のうちは、上の方のボタンをいくつか

外し、つっかぶりで着ていました。

 

自分で着替えができたので、ボタンを外し、ひとつずつ下まではめて、ができました。

パジャマではなく、外着ですので、ボタンは大き目でしたから、数もそんなになかったと思います。

 

下は、シルクふぁみりぃのショーツとシルクリブスパッツ、靴下を履いていたのと、

背も高くなかったので、膝下丈のシャツワンピでちょうど良かったです。

トイレに起きられたときは、特にそう思いました。

両足を揃えてベッドから降ろすなんてできませんから、

パカっと脚を開いて、片足ずつ、ベッドから降ろします。

丈の長さは、足首までだと長すぎるように思います。

 

病状が進めば進むほど、病院側から、

「前開きのワンピースのパジャマ」もしくは、浴衣を要求されます。

意地でも母の意を汲んで浴衣にはしませんでしたが、

「最期」にむけている時期に、

探すのも大変ですし、買いに行く暇があれば、そばにいたいし、現実は受け入れられないし…

 

文字通り、最期にむけて、患者もその家族も、

物質的にも精神的にも安心して、

人間の尊厳、本人の意思を尊重してあげられたらいいですよね。

 

個人的な意見を長々と失礼しました。

本当に個人的な意見ですので、

一例として参考になれば幸いです。

がんは2人に1人がかかる時代で、他人事ではありません。

母と私の経験がどなたかのお役に立てれば幸いです。

 

■大変だった看病のこと、リアルに書いていただき感謝です。

 心地よく、少しでも優しいケアウェアが作れたら嬉しいです。

 

やはり気になるのが、結局前開きと言われても下のようにして着用することです。

 

>寝巻き代わりに着ていたシャツワンピースは、

>最初のうちは、上の方のボタンをいくつか

>外し、つっかぶりで着ていました。

 

私自身は、出産で4度入院しましたが、やはり「前開き寝巻」の指示が出ていました。

でも、経産婦の方は普通にかぶりの寝間着を着て診察時にはスッと脱いだりまくり上げたりしていたのです。

 

裾までしっかりボタンが必要かというと、微妙かと思います。

お返事を書かせていただきました。

 

再度のメールをいただき、ありがとうございます。 
私も母を数年前に亡くしました。 

血液のガンでしたが、元々ものすごく元気な母で数ヶ月の入院で旅立ちました。 
抗がん剤が合わない体質で、抗がん剤を打ったらすぐに肺炎になるのです。 
(多分、私も化学物質に極端に弱いので同じだと思います)

 

抗がん剤はやめて、痛みだけを嫌ったので、先生がそれに専念してくれて痛みを全く感じずに過ごせたことが感謝でした。 
享年83歳でした。 

最後まで自分で何でもできる感じで、衣類も普通のパジャマで大丈夫でした。

(シルクふぁみりぃの製品は殆ど持って行っておりましたが、母は何でも新しいモノをしまい込んで誰か来ると差し上げていました。着古した製品をいつも大事に身に付けてくれていたことを今も思い出します) 


痛み止めにロキソニンの貼り薬を強くしてくださったら、眠くなって「なぜこんなに眠いのか?」って不思議がっていました。 

やっぱり旅立ったので、自身の経験はお伝え出来ないと思っていました。 
自宅だけではなく病院でも国産繭毛布にして上げたら、ものすごく喜んでいたことが印象的でした。 

 

医師の甥っ子が言っていたことが思い出されます。

「うちの病院でこの病気だったら最期は痛みで大変なことだった。

 こんなに全く痛みなく終われたこと、すごく感謝だねぇ」

本当に貴重なご意見をありがとうございました。 

これからも末永くよろしくお願いします。 
 

こんな色々なこと、全部をふまえることが出来るかどうかはわかりません。

 

お電話でいただいたご意見は、カシュクール系の製品で紐もいいのでは!?

ということでした。

お母様の介護で感じられたことを、お伝えくださいました。

 

フェンネルの製品が柔らかくて伸びも良くて着せやすく、洗濯もやりやすかったそうです。

本当に、私もフェンネルのファンなので是非考えていきたいです。

 

でも、一応この生地で作ろうかっていうニットの試作が編み上がっています。

 

柔らかくて、伸びも良いスムースニットです。

糸はマリーコットンシルク腹巻と同じなんです。

ビーカー染めも今朝上がってきました。

明るくなる感じのネイビーブルーと、ピンクベージュです。

生成でも作るので3色展開になる予定です。

ビーカー染めは、小さい生地なのでわかりにくいですが、きっといい感じになってくれそうです。

そして、今回の試験反の生地幅だと、前開き要尺が難しいのでもう少し広幅にして再度サンプルを上げてもらいます。

まだお時間がかかりそうです!

 

 

ところで、例えばスウェーデンでは、日本で言う「寝たきり」って無いそうです。

参考サイトをご紹介させていただきます。

 

・スェーデンにはなぜ「寝たきり老人」がいないのか

・欧米にはなぜ、寝たきり老人がいないのか

・寝たきり老人がいない欧米、日本とどこが違うのか

 

1日中寝間着で横たわっている患者じゃなく、昼間はオシャレなケアウェアや普通の服で過ごせたらいいですね。

 

私は、他の用事もあって今週の木曜日(4月18日〜24日)からアメリカのニュージャージーに参ります。

そしてアメリカの介護系ウェアなども見て来る予定です。

 

ホントはスェーデンで見たいのですが、それはまた機会があれば……という方向になります。

ブログ更新が難しい時には、インスタグラムをブログと連動させてアップさせていただくかも知れません。

(全然関係の無いことも書かせて頂きそうです!)

 

また、よろしくお願い致します。

 

 

 

 

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