映画雑感 6月 | Charming Voice

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映画や好きな俳優さんのこと

  花戦さ  公式サイト

(監督)篠原哲雄

(出演)野村萬斎 市川猿之助 中井貴一 佐々木蔵之介 佐藤浩市 高橋克実 山内圭哉 和田正人 森川葵 吉田栄作 竹下景子

 

戦国時代末期、池坊専好という花と町の人々を愛するけったいな花僧でいけばなの名手がいました。人の顔も名前もなかなか覚えられず、とにかく花をいけることに執着し、名誉や権力などまるで眼中にないこの男が、時の天下人・豊臣秀吉に一世一代の大勝負を挑む。

 

けったいで天真爛漫で、その中にも品があり、でも大胆であるこの池坊専好という役がとても萬斎さんにあっていて可笑しかったです。

千利休とそれぞれの「美」(花と茶)で繋がり友情を深めていきます。それぞれを尊重している二人の関係性がとても素晴らしいのです。

千利休役の佐藤浩市さんの静の演技がクラッとするぐらいまた素敵なのです。

豪華俳優さん達の共演、見応えはもちろん十分、楽しいです。

 

利休の為に、秀吉に勝負を挑む専好、あっぱれでした。

その後のオチもあっぱれでした。

以前観た海老蔵さんの「利休にたずねよ」という映画では、利休が切腹する所まで描かれていて、この映画はその後も描かれていたので、続きが観れたし,私自身とてもスッキリしました。

 

花も茶(茶碗)も種類が沢山あり、それぞれに美しさ、価値がある。

人もそう。自分の好みに合わないからと言って否定するのは良くないのです。分かりますが・・ついしてしまいます・・・そういう時は黙るようにしようかと・・・

 

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写真を撮ったら偶然にも秀吉役の猿之助さんの口から泡が出ているように映りました(ノ゚ο゚)ノ 秀吉ギャフン!です。

 

 

  いつまた、君と ~何日君再来~  公式サイト

(監督)深川栄洋

(出演)尾野真千子 向井理 岸本加世子 駿河太郎 イッセー尾形 野際陽子

 

81歳になった芦村朋子(野際)は慣れないパソコンを操作して、亡き夫・吾郎との日々を手記として残そうとしていた。だが、彼女は病に侵され、代わりに孫の理が手記をまとめることになる。そこにはこれまで家族が知らなかった祖父母の苦難の歴史が記されていた。

 

これは向井理さんの祖母の実話。

いかにもお涙頂戴な感じがする映画のようですが、そうでもなかったので自然に涙してしまいました。

仕事が何度も何度も上手くいかず貧しい暮らしをしていた夫婦。でも前を向き続けた夫婦は観ていて素敵でした。

ゆっくり、休み休み。そういう生活をしていると一緒にいる時間が多くなるからいいっていう奥さん。こういう事は中々言えないんじゃないでしょうか?

あるシーンでの向井君の背中が印象的。あんなに力強い背中をしていたんですね。

尾野さんは、タフな奥さん、母役がとても似合っていました。

喜びも悲しみも深く静かに描かれていたのが良かったです。

祖母の晩年を先日亡くなられた野際陽子さんが演じられていました。いつまでも品のある素敵な女優さんです。娘役の岸本加世子さんとの病室のシーンは名シーンだと思います。