Silent Code -6ページ目

さて今宵は詩、タイトルは「隙間」

夜の種族のみなさんこんばんは。
静寂をたたえた夜の時代、芸術が魔術だったころに思いを馳せて

さて今宵は詩、タイトルは「隙間」


隙間

細い細い隙間から物語を覗く

通り過ぎる人影

遮られる光

ざわざわと音がする

かさかさと心が乾く

細い細い隙間から物語を覗く

そこに見えるのは切り取られた物語の断片

今夜もまた、静寂に帰ろう
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さて今宵はパリのお話-1

夜の種族のみなさんこんばんは。
静寂をたたえた夜の時代、芸術が魔術だったころに思いを馳せて

さて今宵はパリのお話-1
以前、写真を撮りにパリに行きました。
街自体が意思をもってるかのごとく美しく佇んでいました。

夜、闇のところどころを照らす人工的なオレンジの光、そして昼間、太陽の光の中のパリ。
一冊にまとめることが出来ずに、
夜と昼、2冊に分冊して小さなモノクロの写真集を出しました。
当時僕が見たパリはもう、この小さな紙の中だけの出来事になったようです。

今夜もまた、静寂に帰ろう
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さて今宵は詩、タイトルは「メランコリー」

夜の種族のみなさんこんばんは。
静寂をたたえた夜の時代、芸術が魔術だったころに思いを馳せて

さて今宵は詩、タイトルは「メランコリー」

物思いに耽る
ヨーロッパの片隅で、貧しい女が物思いに耽る
今夜の夕食の材料が乏しいことと、過ぎ去った若き日々のこと

物思いに耽る
アジアの片隅で、裕福な男が物思いに耽る
興味を失った高価な車と、これから先の長い人生のこと

物思いに耽る
宇宙の片隅で人類が物思いに耽る
抗いようのない負の連鎖と、過ぎ去った分岐点のこと

物思いに耽る
母親の子宮の中で、新しい命が物思いに耽る
闇と光、どちらを選ぼうかと

今夜もまた、静寂に帰ろう
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