一、
事実と意見を峻別して書くとは読み手にとって情報である文書で、自分の事実を事実として受け取り、意見を意見として受け取ることが出来るように見やすくなる効果を狙ったものである。事実と意見が峻別されていることは読み手への信頼の大前提である。更に意見に関しては根拠のある事実にもとづいた意見をなるべく使う必要がある。新聞のように意図的な意見と事実のすり替えが行なわれているものもある。また、語尾を言い切らず曖昧な表現である「~といえる」も注意しなければならない。
二、
例文一
筆者は,基礎的なコンピュータ・リテラシーの習得は本人の適性よりもむしろ その人のおかれる環境に左右されるのではないかと考える.(意見)たとえば筆者の調 査によれば,本学入学直後の学生達の8割強はコンピュータに対して苦手意識を 抱いている.(事実)これは他大学の文科系学部の学生に対する各種の調査結果と大差 がない値である.(事実)その一方で,最も基礎的なコンピュータ・リテラシーである タイピング技術やオフィスアプリケーションの操作は,本学ではほぼ全員が修 了時までに習得に成功する.(事実)またプログラミングでさえも,修了時までに5割強 の学生が何らかの形で習得する.(事実)これらの結果は他の文科系学部の平均値を大 きく上回るものである.(事実)
例文2 学生は一度は一人暮らしを経験すべきである.(意見)なぜならば,人は自活をしてこ そ一人前だと考えるからである.(意見)
例文3 M社製のOSは世界中の多くのユーザーに信頼されている.(事実)このことは,製品の 市場占有率によって容易に裏付けられる.(事実)またITアナリストのA氏も,○月×日 付けのB誌掲載のインタビューでその信頼性を絶賛している.(事実)