移転しました。移転先はこちらです。→http://hibihatuzuku.blog.fc2.com/
引越します!
さて、連続記事が終わりましたところで、予告通りでございますが、
アメブロからのお引越しが完了致しました! 結局FC2で落ち着きました。
→「そして日々は続く」
いやーしかし、FC2の引越しツールってすっごいね!
数時間で移行作業が完了した上に、自分の記事のみならず、コメントやらカテゴリも全部引っ越してくれちゃいました。
(一度お試しでやったら、連続記事の途中であっさり全部引っ越しちゃったので、
あわてて全部消してたっていう…)
快適!!
あー、リアルの引越しもこれ位簡単にいけばいいのにー(妄言)。
アメブロはアメブロで愛着があるというか、ぶっちゃけ
アメンバーさんの限定記事を読みたいので(笑)、そのまま残しますが、
今後は新しいブログの方で、ぽちぽちとマイペースに更新していきたいと思います。
もし、リンクを張ってくださったりブックマークしてくださっている方がいらっしゃいましたら、
お手数ですが、切り替えて頂けると、とっても嬉しいです!
張ってくださっているのを知っている方々には、お知らせにあがりまーす。
というわけで、今後ともぜひぜひよろしくお願いいたします!
引越し祝い的な感じでおひとつ是非。
↓
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(一度お試しでやったら、連続記事の途中であっさり全部引っ越しちゃったので、
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快適!!
あー、リアルの引越しもこれ位簡単にいけばいいのにー(妄言)。
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私のカミングアウトレターズ-6 <終>
次の日、母親からは事務連絡とともに、
「受け入れるのに少し時間がかかるみたい」
とメールがきた。
あれほど私の子供を心待にしていた母親が、
受け入れようとしてくれていることに、ただただ、頭が下がった。
私に約束を破られた弟も、
「全然いつも通りで驚いた。彼らの強さを思い知ったよ」
と、あの後の両親の様子について教えてくれた。
カムアウトした次の週末、夕飯を食べに、実家に帰った。
一緒にご飯を作って、食べて、近所の美味しいケーキをつまみながら、
いつも「友達」と置き換えて話をしていたあおちゃんの話を、「恋人」として、
「彼女」として、話をした。
少しぎこちなくて、でも、思いのほか普通で、なんだか不思議な感覚だった。
前日までに書いておいた手紙は、話すべきことは話せたので、
基本的には、用がなくなっていた。
ただ、話したことは消えてしまうし、いつしか曖昧になってしまう。
きちんと形にして渡しておきたいと、改めて書きなおして、
便箋に手で書き写して、投函した。
手紙には、話を聞いてくれたことへの感謝の気持ちと、
今まで打ち明けなかったのに、今回、打ち明けようと思うに至った理由と、
これからのことをどう考えているか、そして、これからの私を見て
安心してもらえるようになりたい、そしていつか私の恋人を紹介したいと、
そんなようなことを書いた。
あまり普段は書かない手書きの字は、バランスが悪くて汚くて、
しかも気付いたら、便箋の上下が逆になってしまっていて、
私らしくて、なんだか笑えた。
カムアウトがひと段落して、いま、改めて実感するのは、
カムアウトはゴールではなく、これからの親との関係を作っていく上での、
スタートの合図だということ。
これから、親が私に何を思い、何を期待し、
関係がどう変化していくのはわからない。
なにかが激しく逆戻りすることだって、荒れ模様になることだって、
あるかもしれない。
でも私が絶対に忘れたくないのは、このことを真剣に、きちんと
目をそらさずに、親が受け止めてくれようとしたこと。
あきらめなくて本当によかったと、思ったこと。
少しずつ新しく「これからのこと」を、つみあげていこうと、思っている。
*** *** *** ***
ことのはじまりから自分の頭を整理するために、ずいぶんと、
長く細かな連続記事になりました。
文体に、違和感を感じられた向きもあったと思いますが、
自分の気持ちや状況をまとめるのに、一番私には適していたようで、
おかげですとんと書けました。
ちなみに、ご存知の方も多いと思いますが、「カミングアウトレターズ」は、
親や教師とゲイ/レズビアンの子供の往復書簡をまとめた本で、
いずれ親にも、この本を渡せたらなと、思っています。
カミングアウト・レターズ/太郎次郎社エディタス
¥1,785
Amazon.co.jp
今回は、勝手にタイトルを拝借いたしました。
長くなった私の個人的な覚書を、ここまで読んでくださった方、
暖かいコメントを下さった方、ランキングを押してくださった方、
見守られているようで、とても嬉しかったです。
ありがとうございました。
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「受け入れるのに少し時間がかかるみたい」
とメールがきた。
あれほど私の子供を心待にしていた母親が、
受け入れようとしてくれていることに、ただただ、頭が下がった。
私に約束を破られた弟も、
「全然いつも通りで驚いた。彼らの強さを思い知ったよ」
と、あの後の両親の様子について教えてくれた。
カムアウトした次の週末、夕飯を食べに、実家に帰った。
一緒にご飯を作って、食べて、近所の美味しいケーキをつまみながら、
いつも「友達」と置き換えて話をしていたあおちゃんの話を、「恋人」として、
「彼女」として、話をした。
少しぎこちなくて、でも、思いのほか普通で、なんだか不思議な感覚だった。
前日までに書いておいた手紙は、話すべきことは話せたので、
基本的には、用がなくなっていた。
ただ、話したことは消えてしまうし、いつしか曖昧になってしまう。
きちんと形にして渡しておきたいと、改めて書きなおして、
便箋に手で書き写して、投函した。
手紙には、話を聞いてくれたことへの感謝の気持ちと、
今まで打ち明けなかったのに、今回、打ち明けようと思うに至った理由と、
これからのことをどう考えているか、そして、これからの私を見て
安心してもらえるようになりたい、そしていつか私の恋人を紹介したいと、
そんなようなことを書いた。
あまり普段は書かない手書きの字は、バランスが悪くて汚くて、
しかも気付いたら、便箋の上下が逆になってしまっていて、
私らしくて、なんだか笑えた。
カムアウトがひと段落して、いま、改めて実感するのは、
カムアウトはゴールではなく、これからの親との関係を作っていく上での、
スタートの合図だということ。
これから、親が私に何を思い、何を期待し、
関係がどう変化していくのはわからない。
なにかが激しく逆戻りすることだって、荒れ模様になることだって、
あるかもしれない。
でも私が絶対に忘れたくないのは、このことを真剣に、きちんと
目をそらさずに、親が受け止めてくれようとしたこと。
あきらめなくて本当によかったと、思ったこと。
少しずつ新しく「これからのこと」を、つみあげていこうと、思っている。
*** *** *** ***
ことのはじまりから自分の頭を整理するために、ずいぶんと、
長く細かな連続記事になりました。
文体に、違和感を感じられた向きもあったと思いますが、
自分の気持ちや状況をまとめるのに、一番私には適していたようで、
おかげですとんと書けました。
ちなみに、ご存知の方も多いと思いますが、「カミングアウトレターズ」は、
親や教師とゲイ/レズビアンの子供の往復書簡をまとめた本で、
いずれ親にも、この本を渡せたらなと、思っています。
カミングアウト・レターズ/太郎次郎社エディタス
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長くなった私の個人的な覚書を、ここまで読んでくださった方、
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私のカミングアウトレターズ-5
弟、ごめんね、と、口に出したか、心の中か、一言、呟いてから、
「結婚しないのは、私が付き合っているのが女性だからです」
と、二人に向けて、いった。
やっぱり…と母親が呟いてから、それじゃあ子供は生まれないわよね…と
残念そうに、ぽつりと言葉を継いだ。
そこから何を話したかは、じつは記憶がすこし曖昧だ。
とにかく、いま幸せで、その人と一緒に生きていきたいと思っていて、
ただ、その道の先に、いま結婚や子供がいないだけで、
なにかトラウマがあるとかではないんだ、とか、
そして今、女性と付き合っているというだけでなく、
女性としか付き合えないんだ、といったようなことを、
ただただ一生懸命話した気がする。
全然、私はきちんと話せてなんかいなかったと思うけれど、
親は二人とも、ものすごくきちんと話を聞いてくれた。
なんの否定もせず、怒鳴ることも、泣くことも、責めることもせず、
どんな人なんだ、とか、何をしている人なんだ、とか、
どこら辺に住んでいて、どの辺りに勤めているのかとか、
ものすごくふつうに訊いてくれた。
つきあってどれくらいなんだ、と聞かれ、一年と9カ月くらいかなと
答えたら、全然短くなんかないじゃないか、そんなに付き合ってるのに、
まだ一緒に住んでいないのか、といわれて、驚いた。
ちかぢか一緒に住むつもりで、それが一つの区切りだから話そうと思った
といったら、どの辺りにすむんだとか、いつ頃からの予定だとか聞かれるだけで、
本当に一つの反対もなくて、私はただただ、一つ一つ、答えていた。
男の人を好きになったりはしないのか、とも聞かれたので、
私の感じ方を説明したら、それはそれ以上何もいわれなかった。
母親は、孫が出来ないのが、残念、と、少し悲しげに嘆息するように言った。
ちょっと前に、弟に言った時、驚いたけど姉ちゃんが一人でなくてよかった、
と言われて嬉しかった、というような話をしたら、父親は笑って
「あいつは姉ちゃん、大好きだからなあ」といい、
「でも、同じようなことを思うよ」といってくれた。
私は、ありがとうってちゃんと言えてただろうか。
***
気がつけば、夕暮れが迫っていた。
これから予定があるという両親に、駅まで送ってもらって、手を振って、別れた。
最後に父親は、
「お前はもうちょっと、俺たちと遊んでくれなきゃだめだ」
といって、笑った。
あおちゃんのうちに向かう電車に揺られながら、
絶えず涙がこみ上げてきて、こらえるのに必死だった。
あおちゃんに会って、どんな感じだった、という話をしているのに、
なんだか現実感がまるでなくて、ご飯を作って、食べても、
どこか上の空で、少し気が緩むと、涙が出てとまらなかった。
今でも、なんであの時あんなにも泣けたのか、自分でも説明がつかない。
悲しいはずも、辛いはずも、悔しいはずもない。
親は私を否定せず、きちんと聞いてくれて、私はすごく嬉しかったし、
すごくありがたかったし、悪い予想はなにひとつあたらなかった。
でも、とめようもなくこぼれてくる涙は、感動の涙というのも違った。
よるべないような喪失感に、ただただ泣けてしょうがなかった。
「話しを聞いてくれてありがとう」とメールした私に、
「話をしてくれてありがとう。お前が幸せなことが俺の願いだ」と
返ってきた父親のメールには、さらにひどく泣いた。
あおちゃんはずっと頭や肩を撫でてくれて、夏の夜のぬるい空気の中、
長い散歩につきあってくれた。
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「結婚しないのは、私が付き合っているのが女性だからです」
と、二人に向けて、いった。
やっぱり…と母親が呟いてから、それじゃあ子供は生まれないわよね…と
残念そうに、ぽつりと言葉を継いだ。
そこから何を話したかは、じつは記憶がすこし曖昧だ。
とにかく、いま幸せで、その人と一緒に生きていきたいと思っていて、
ただ、その道の先に、いま結婚や子供がいないだけで、
なにかトラウマがあるとかではないんだ、とか、
そして今、女性と付き合っているというだけでなく、
女性としか付き合えないんだ、といったようなことを、
ただただ一生懸命話した気がする。
全然、私はきちんと話せてなんかいなかったと思うけれど、
親は二人とも、ものすごくきちんと話を聞いてくれた。
なんの否定もせず、怒鳴ることも、泣くことも、責めることもせず、
どんな人なんだ、とか、何をしている人なんだ、とか、
どこら辺に住んでいて、どの辺りに勤めているのかとか、
ものすごくふつうに訊いてくれた。
つきあってどれくらいなんだ、と聞かれ、一年と9カ月くらいかなと
答えたら、全然短くなんかないじゃないか、そんなに付き合ってるのに、
まだ一緒に住んでいないのか、といわれて、驚いた。
ちかぢか一緒に住むつもりで、それが一つの区切りだから話そうと思った
といったら、どの辺りにすむんだとか、いつ頃からの予定だとか聞かれるだけで、
本当に一つの反対もなくて、私はただただ、一つ一つ、答えていた。
男の人を好きになったりはしないのか、とも聞かれたので、
私の感じ方を説明したら、それはそれ以上何もいわれなかった。
母親は、孫が出来ないのが、残念、と、少し悲しげに嘆息するように言った。
ちょっと前に、弟に言った時、驚いたけど姉ちゃんが一人でなくてよかった、
と言われて嬉しかった、というような話をしたら、父親は笑って
「あいつは姉ちゃん、大好きだからなあ」といい、
「でも、同じようなことを思うよ」といってくれた。
私は、ありがとうってちゃんと言えてただろうか。
***
気がつけば、夕暮れが迫っていた。
これから予定があるという両親に、駅まで送ってもらって、手を振って、別れた。
最後に父親は、
「お前はもうちょっと、俺たちと遊んでくれなきゃだめだ」
といって、笑った。
あおちゃんのうちに向かう電車に揺られながら、
絶えず涙がこみ上げてきて、こらえるのに必死だった。
あおちゃんに会って、どんな感じだった、という話をしているのに、
なんだか現実感がまるでなくて、ご飯を作って、食べても、
どこか上の空で、少し気が緩むと、涙が出てとまらなかった。
今でも、なんであの時あんなにも泣けたのか、自分でも説明がつかない。
悲しいはずも、辛いはずも、悔しいはずもない。
親は私を否定せず、きちんと聞いてくれて、私はすごく嬉しかったし、
すごくありがたかったし、悪い予想はなにひとつあたらなかった。
でも、とめようもなくこぼれてくる涙は、感動の涙というのも違った。
よるべないような喪失感に、ただただ泣けてしょうがなかった。
「話しを聞いてくれてありがとう」とメールした私に、
「話をしてくれてありがとう。お前が幸せなことが俺の願いだ」と
返ってきた父親のメールには、さらにひどく泣いた。
あおちゃんはずっと頭や肩を撫でてくれて、夏の夜のぬるい空気の中、
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私のカミングアウトレターズ-4
私が実家に帰ってくることを、両親はいつも、とても喜ぶ。
一日前から当日にかけて、何通もメールが入る。
美味しいものを食べさせよう、食べにいこう、
いつ家につくんだ、駅につく時間に迎えにいく、
教えてほしいことがある、直してほしいものがある、
これをもってゆけ、あれをもってゆけ。
駅について、迎えに来てくれた母親と昼御飯の買い出しをする。
道中はたわいもない、いつもの話。
話の合間にお父さんはいるの? と、聞いたら、
うん、家で待ってるよ、と母親。
胃が緊張でぎゅっと縮む。
家について、昼食の準備をしていたら、2階から父親が降りてきて、
のんびりと「なんか話があるんだって?」と、私に声をかけた。
うん、そういったんだけどね。
話すつもりだったんだけどね。
話すのならば、これほどおあつらえ向きの聞かれ方はないのに、
弟との約束にせきとめられて、私の口はどうしても重くなる。
なるべく、改まらないでほしい。
なんとなく話をするから、
なんとなく流してほしい。
取り急ぎは、まーまーまーと流し、三人で昼食をとる。
父親からも、携帯やパソコンについて、なにかと聞かれたり、直したり、
食器の片付けをしながら、夏の家族旅行の予定について話したりする。
あまりにいつもの日常風景に、このまま、なかったことにならないかなと、
身勝手にも思いはじめた頃、ひとつの会話の流れが、ふっと途切れた。
「さて、お前の話を聞くよ」
父親が、まっすぐに私を見た。
「話があるっていうか……」
言い淀む。
あんなに考えていた筈なのに、なめらかに言葉が出てこない。
つっかかりながら、話し始めた。
-自身の伴侶を得て、家族を作っていく気はあること。
-そして、いま付き合ってる人も、いること。
つきあっている人がいる、といった冒頭の瞬間、
「男の人よね?」と、間髪いれず、母親がはっきりとそう聞いた。
息が詰まった。母親は想像もしてない、といった弟の言葉が頭をよぎる。
そんなことはなかった。母親は、たぶんずっとこのことを恐れていた。
うまく反応できず、その問いにイエスともノーとも言わず、
曖昧に笑ったような顔で、話を続けた。
-けれど、結婚したり、子供を産むつもりはないこと。
-ただ、子供を産まない、と、言い続けているのは、それはなにか、
自分が育てられた環境でトラウマがあるというようなことではなく、
私は、私の生育環境にとても満足し、感謝していること。
「まだ、紹介するとかいうタイミングではないんだけど、
そういう相手はいて、私はその人と年を取っていくつもりです」
そう締めくくった私に、半分くらい納得のいったような、いかないような顔で、
けれど、それ以上は突っ込んでこようとはしない母親を前に、
このまま一旦話を終息させられないかと、淡く期待した私にむかって、
父親が、口を開いた。
「付き合ってる人がいるのに、なんで結婚しないんだ?
まだ付き合って短いから、というのも、わからないでもないが、
お前の言い方は、そうは聞こえなかったよ」
あんまりにもまっとうな問いに、完全に私の言葉が止まる。
黙る私に、父親が語りかける。
「俺は、お母さんと違って、お前に結婚した方がいいとか子供を産めとか
言うつもりは一切ない」
「一切ないが、付き合ってるひとがいるなら、結婚した方がいいだろうと思う」
「……まあそれもなんでいいのかと聞かれたら、わからないが」
答えあぐねて、くるしまぎれに、質問を質問で返した。
「……なんでお父さんは結婚しろとか子供を産めとは思わないの?」
「結婚や子供を産むっていうのは、一種の偶然に類することだろう。
するにせよ、しないにせよ、幸せもあれば、不幸もある」
「そういう「一つの形」に、「幸せ」を求めたら苦しい。
この形が幸せだ、とお前に強いるつもりはないよ」
その言葉は、私にとってほとんど、感動的、といってよかった。
同時に、ああ、これは「詰み」だ、と、頭の中で声がした。
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一日前から当日にかけて、何通もメールが入る。
美味しいものを食べさせよう、食べにいこう、
いつ家につくんだ、駅につく時間に迎えにいく、
教えてほしいことがある、直してほしいものがある、
これをもってゆけ、あれをもってゆけ。
駅について、迎えに来てくれた母親と昼御飯の買い出しをする。
道中はたわいもない、いつもの話。
話の合間にお父さんはいるの? と、聞いたら、
うん、家で待ってるよ、と母親。
胃が緊張でぎゅっと縮む。
家について、昼食の準備をしていたら、2階から父親が降りてきて、
のんびりと「なんか話があるんだって?」と、私に声をかけた。
うん、そういったんだけどね。
話すつもりだったんだけどね。
話すのならば、これほどおあつらえ向きの聞かれ方はないのに、
弟との約束にせきとめられて、私の口はどうしても重くなる。
なるべく、改まらないでほしい。
なんとなく話をするから、
なんとなく流してほしい。
取り急ぎは、まーまーまーと流し、三人で昼食をとる。
父親からも、携帯やパソコンについて、なにかと聞かれたり、直したり、
食器の片付けをしながら、夏の家族旅行の予定について話したりする。
あまりにいつもの日常風景に、このまま、なかったことにならないかなと、
身勝手にも思いはじめた頃、ひとつの会話の流れが、ふっと途切れた。
「さて、お前の話を聞くよ」
父親が、まっすぐに私を見た。
「話があるっていうか……」
言い淀む。
あんなに考えていた筈なのに、なめらかに言葉が出てこない。
つっかかりながら、話し始めた。
-自身の伴侶を得て、家族を作っていく気はあること。
-そして、いま付き合ってる人も、いること。
つきあっている人がいる、といった冒頭の瞬間、
「男の人よね?」と、間髪いれず、母親がはっきりとそう聞いた。
息が詰まった。母親は想像もしてない、といった弟の言葉が頭をよぎる。
そんなことはなかった。母親は、たぶんずっとこのことを恐れていた。
うまく反応できず、その問いにイエスともノーとも言わず、
曖昧に笑ったような顔で、話を続けた。
-けれど、結婚したり、子供を産むつもりはないこと。
-ただ、子供を産まない、と、言い続けているのは、それはなにか、
自分が育てられた環境でトラウマがあるというようなことではなく、
私は、私の生育環境にとても満足し、感謝していること。
「まだ、紹介するとかいうタイミングではないんだけど、
そういう相手はいて、私はその人と年を取っていくつもりです」
そう締めくくった私に、半分くらい納得のいったような、いかないような顔で、
けれど、それ以上は突っ込んでこようとはしない母親を前に、
このまま一旦話を終息させられないかと、淡く期待した私にむかって、
父親が、口を開いた。
「付き合ってる人がいるのに、なんで結婚しないんだ?
まだ付き合って短いから、というのも、わからないでもないが、
お前の言い方は、そうは聞こえなかったよ」
あんまりにもまっとうな問いに、完全に私の言葉が止まる。
黙る私に、父親が語りかける。
「俺は、お母さんと違って、お前に結婚した方がいいとか子供を産めとか
言うつもりは一切ない」
「一切ないが、付き合ってるひとがいるなら、結婚した方がいいだろうと思う」
「……まあそれもなんでいいのかと聞かれたら、わからないが」
答えあぐねて、くるしまぎれに、質問を質問で返した。
「……なんでお父さんは結婚しろとか子供を産めとは思わないの?」
「結婚や子供を産むっていうのは、一種の偶然に類することだろう。
するにせよ、しないにせよ、幸せもあれば、不幸もある」
「そういう「一つの形」に、「幸せ」を求めたら苦しい。
この形が幸せだ、とお前に強いるつもりはないよ」
その言葉は、私にとってほとんど、感動的、といってよかった。
同時に、ああ、これは「詰み」だ、と、頭の中で声がした。
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私のカミングアウトレターズ-3
そして、その直後に、手紙が届いた。
これがタイミングでなくてなんだろう。
神様にうながされている、とすら思った。
こうまでハッキリ言われると、逆に開き直れるよね、とあおちゃんも言った。
「そろそろこういうことについて、きちんと話したいと思っていました。
月が変わったら、一度家に帰ります」
そう、メールを書き送った。
***
そこから、手紙を書きはじめた。
もちろん、話しは、面と向かって、する。
けれど言いたいことがきちんと伝えられるかは分からない。
伝えたいことが言葉にしきれなかったときに、渡すための手紙を書いた。
なにか、本でも買っておこうかと思ったけれど、
いきなり本を渡すのも先走っていると、それはやめた。
手紙は何度も、書いては消し、書いては消し、書いては、消し。
なんで親に話そうと思うのか、何人かの友人が、対話につきあってくれた。
どうして? と、ニュートラルに聞いてくれる友人に対して答えることで、
書くだけではなくて、口に出す言葉になっていって、
自分の考えも、徐々にまとまっていく。
なんとか手紙もまとまった、実家に帰る日の2日前。
弟から、メールが届いた。
内容は、話すのをもう少し待てないか、という、正直思いがけない打診だった。
どうして? と問う私に、俺の環境が落ち着いてなくて、親の精神状態が
あまりよくない、と弟は言った。
今年就職した弟が研修中で、勤務状態が、確かにとても不安定であることは
親からも聞いていた。
弟が、続ける。
---親は、特に母親は、想像もしてないと思う。
多分、彼女は強いショックを受ける。
俺もいま落ち着かなくて、フォローが難しい。
せめて、配属が決まるまで、待ってもらえないか、と。
完全に、つんのめった。
ここまで状況を整えた後、親に無用な期待を抱かせるような嘘をつかずに、
そして、正直に話しもしないということは、無理だ、と思った。
でも、より親に近い、弟の気持ちを無視するわけにもいかない。
せっかく軟着陸した家族を相手に、もめたくない、とも思った。
押し問答の末、頭を抱えて前日の夜、全部のシュミレーションを破棄して、
再度、話の流れを組み立てる。
なんとか話さないでも一旦落着する流れをひねり出したが、
少し突っ込まれたらすぐに詰んでしまう内容で、自信はまるで持てない。
かなり不安なまま、当日は来た。
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これがタイミングでなくてなんだろう。
神様にうながされている、とすら思った。
こうまでハッキリ言われると、逆に開き直れるよね、とあおちゃんも言った。
「そろそろこういうことについて、きちんと話したいと思っていました。
月が変わったら、一度家に帰ります」
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そこから、手紙を書きはじめた。
もちろん、話しは、面と向かって、する。
けれど言いたいことがきちんと伝えられるかは分からない。
伝えたいことが言葉にしきれなかったときに、渡すための手紙を書いた。
なにか、本でも買っておこうかと思ったけれど、
いきなり本を渡すのも先走っていると、それはやめた。
手紙は何度も、書いては消し、書いては消し、書いては、消し。
なんで親に話そうと思うのか、何人かの友人が、対話につきあってくれた。
どうして? と、ニュートラルに聞いてくれる友人に対して答えることで、
書くだけではなくて、口に出す言葉になっていって、
自分の考えも、徐々にまとまっていく。
なんとか手紙もまとまった、実家に帰る日の2日前。
弟から、メールが届いた。
内容は、話すのをもう少し待てないか、という、正直思いがけない打診だった。
どうして? と問う私に、俺の環境が落ち着いてなくて、親の精神状態が
あまりよくない、と弟は言った。
今年就職した弟が研修中で、勤務状態が、確かにとても不安定であることは
親からも聞いていた。
弟が、続ける。
---親は、特に母親は、想像もしてないと思う。
多分、彼女は強いショックを受ける。
俺もいま落ち着かなくて、フォローが難しい。
せめて、配属が決まるまで、待ってもらえないか、と。
完全に、つんのめった。
ここまで状況を整えた後、親に無用な期待を抱かせるような嘘をつかずに、
そして、正直に話しもしないということは、無理だ、と思った。
でも、より親に近い、弟の気持ちを無視するわけにもいかない。
せっかく軟着陸した家族を相手に、もめたくない、とも思った。
押し問答の末、頭を抱えて前日の夜、全部のシュミレーションを破棄して、
再度、話の流れを組み立てる。
なんとか話さないでも一旦落着する流れをひねり出したが、
少し突っ込まれたらすぐに詰んでしまう内容で、自信はまるで持てない。
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私のカミングアウトレターズ-2
親に言おう、と決めた私だったが、
言わなくても、一緒には住めるだろう状況ではあった。
---まうが実家に帰ることになった。
シェアしてくれる友人はいるのだが、一階なのと、古いのとで、
今の家は条件があわないので、引っ越そうと思う---
とでもいえば。
でももう、私はタイムリミットが来ている、と思っていた。
私がレズビアンとして生きることは、もう変わらない。
そうであれば、それを前提として、家族とは付き合っていきたい。
弟が、彼女を家に連れてきて、旅行に行った写真を見せながら一緒に食卓を囲むように。
いずれ結婚するのかな? と、親と三人で見守っているように。
そして、親はもうすぐ定年を迎える。
打ち明けるなら、きっと、親の世界が広いうちがいい。
毎日行くべきところがあり、やるべきことのある生活は、
精神の安定を支えるだろう。
***
ところで、親に言うことを、あおちゃんはどう思うだろう。
あおちゃんは、私よりだいぶクローゼットだ。
友達にすらほとんど言っていないのに、彼女が親に言うという。
彼女の親に、呼びだされるかもしれない。
怖くはないだろうか?
嫌だとは思わないだろうか?
プレッシャーには感じないだろうか?
これは、私の暴走ではないだろうか?
昨年の秋ごろだったか、一度、私が親に言おうと思っていることに関して、
あおちゃんにどう思うか、聞いたことは、あった。
あおちゃんは、とても自然だった。
「言いたいと思うなら言えばいいと思う。
だめなことじゃなし、あとは誠実に向き合うしかないと思う」
会えなくなるわけじゃないでしょ、と、続けた、その、
強く応援するでも、否定するでもない、地に足の着いた静かな言葉に、
ひどく安心したのを、おぼえている。
***
弟に打ち明け、まうに同居の話を切り出し、
だんだんとカムアウトと、同居の話が現実味を帯びていった春頃。
大丈夫ですか?
と再び、私は聞いた。
私、一人で前のめって、暴走してませんか?
親には、誕生日が過ぎた頃カムアウトして、
年内に、あおちゃんと一緒に住みたい、
そんなつもりで動いてますが、それはあおちゃんの考えとずれてませんか?
「そのつもりでいたよ」と、彼女はいった。
「もろもろ落ち着いたら、いい家を探そうね」
ああ、この人と付き合っているから、話すことが私にとって、
現実になったんだ。
そう実感した。
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言わなくても、一緒には住めるだろう状況ではあった。
---まうが実家に帰ることになった。
シェアしてくれる友人はいるのだが、一階なのと、古いのとで、
今の家は条件があわないので、引っ越そうと思う---
とでもいえば。
でももう、私はタイムリミットが来ている、と思っていた。
私がレズビアンとして生きることは、もう変わらない。
そうであれば、それを前提として、家族とは付き合っていきたい。
弟が、彼女を家に連れてきて、旅行に行った写真を見せながら一緒に食卓を囲むように。
いずれ結婚するのかな? と、親と三人で見守っているように。
そして、親はもうすぐ定年を迎える。
打ち明けるなら、きっと、親の世界が広いうちがいい。
毎日行くべきところがあり、やるべきことのある生活は、
精神の安定を支えるだろう。
***
ところで、親に言うことを、あおちゃんはどう思うだろう。
あおちゃんは、私よりだいぶクローゼットだ。
友達にすらほとんど言っていないのに、彼女が親に言うという。
彼女の親に、呼びだされるかもしれない。
怖くはないだろうか?
嫌だとは思わないだろうか?
プレッシャーには感じないだろうか?
これは、私の暴走ではないだろうか?
昨年の秋ごろだったか、一度、私が親に言おうと思っていることに関して、
あおちゃんにどう思うか、聞いたことは、あった。
あおちゃんは、とても自然だった。
「言いたいと思うなら言えばいいと思う。
だめなことじゃなし、あとは誠実に向き合うしかないと思う」
会えなくなるわけじゃないでしょ、と、続けた、その、
強く応援するでも、否定するでもない、地に足の着いた静かな言葉に、
ひどく安心したのを、おぼえている。
***
弟に打ち明け、まうに同居の話を切り出し、
だんだんとカムアウトと、同居の話が現実味を帯びていった春頃。
大丈夫ですか?
と再び、私は聞いた。
私、一人で前のめって、暴走してませんか?
親には、誕生日が過ぎた頃カムアウトして、
年内に、あおちゃんと一緒に住みたい、
そんなつもりで動いてますが、それはあおちゃんの考えとずれてませんか?
「そのつもりでいたよ」と、彼女はいった。
「もろもろ落ち着いたら、いい家を探そうね」
ああ、この人と付き合っているから、話すことが私にとって、
現実になったんだ。
そう実感した。
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理想の地を求めて
いきなり予告もなく、どっきどきな感じの連続記事を始めてみました。
こんにちは、ヨコです。陽気は完全に初夏ですね。
そしてそんな連続記事の合間に、全く関係のない話をさしはさむわけですが、
実は、このブログのお引越しを考えております。
もともと全面メンテナンスの群を抜いた頻度に、かなり不満があったんですが、
(しかも私が、月曜夜に記事を書くことが多い為、火曜深夜~朝が中心の
アメーバ様の定期メンテナンスとめっさ相性が悪い)
ここ最近のPC及びスマホのマイページのリニューアルが、私にとっては
激しく改悪となっておりまして、一気に乗り換えに心が動いた次第です。
ピグのお庭と島にハマりこみ続けてるのも、ちょっと我ながら、
どうかなーと思ってたし、なんかかんかと潮時かなと…。
折角アメンバーになってくだすった方もいるので、
IDは削除しないつもりでいるのですが、
ブログ本体はちかぢか引っ越そうと思ってます。
そうだなー、今回の連載記事が終了したあたりで。
ちなみに今アメブロのマイページの中で一番重宝していたブログチェッカー機能は、
順次、Googleリーダーに移管中!
試験運用中ですが、結構いいです、Googleリーダー。
アメブロを追加すると、おっそろしくPR広告が飛んでくるので、
除去URL登録にえらいこと時間がかかったのを除けば……。
(しかしこれはGoogleリーダーの問題ってよりもアメブロ側の問題)
というわけでブログサービスを色々と見て回ってるんですが、
これやってると、あっという間に休日の優雅な時間が消え去るので
危険なのよねー。
ねー。
いまのところ、エルモさんに以前お誘い頂いたこともあり(笑)、
FC2に心が傾いております。
なんかカテゴリのまま、まるっとお引越しも出来るっぽいしー。
なんかスパムコメントが多いイメージだったけどそうでもないって
聞いたしー。
ちなみにお引越し先に求める条件としては、
0、今までの記事をお引越しさせられる
1、スマホからも編集可能
2、コメントの承認機能がある
3、広告がうっとうしくない
4、HTML編集がやりやすい
5、メンテナンスが少ない
6、スマホや携帯からもカテゴリ別閲覧がしやすい
でっす。
というわけで、オススメブログサービスがある方、
是非ご教示ください!
FC2ユーザー多いよね。
↓
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こんにちは、ヨコです。陽気は完全に初夏ですね。
そしてそんな連続記事の合間に、全く関係のない話をさしはさむわけですが、
実は、このブログのお引越しを考えております。
もともと全面メンテナンスの群を抜いた頻度に、かなり不満があったんですが、
(しかも私が、月曜夜に記事を書くことが多い為、火曜深夜~朝が中心の
アメーバ様の定期メンテナンスとめっさ相性が悪い)
ここ最近のPC及びスマホのマイページのリニューアルが、私にとっては
激しく改悪となっておりまして、一気に乗り換えに心が動いた次第です。
ピグのお庭と島にハマりこみ続けてるのも、ちょっと我ながら、
どうかなーと思ってたし、なんかかんかと潮時かなと…。
折角アメンバーになってくだすった方もいるので、
IDは削除しないつもりでいるのですが、
ブログ本体はちかぢか引っ越そうと思ってます。
そうだなー、今回の連載記事が終了したあたりで。
ちなみに今アメブロのマイページの中で一番重宝していたブログチェッカー機能は、
順次、Googleリーダーに移管中!
試験運用中ですが、結構いいです、Googleリーダー。
アメブロを追加すると、おっそろしくPR広告が飛んでくるので、
除去URL登録にえらいこと時間がかかったのを除けば……。
(しかしこれはGoogleリーダーの問題ってよりもアメブロ側の問題)
というわけでブログサービスを色々と見て回ってるんですが、
これやってると、あっという間に休日の優雅な時間が消え去るので
危険なのよねー。
ねー。
いまのところ、エルモさんに以前お誘い頂いたこともあり(笑)、
FC2に心が傾いております。
なんかカテゴリのまま、まるっとお引越しも出来るっぽいしー。
なんかスパムコメントが多いイメージだったけどそうでもないって
聞いたしー。
ちなみにお引越し先に求める条件としては、
0、今までの記事をお引越しさせられる
1、スマホからも編集可能
2、コメントの承認機能がある
3、広告がうっとうしくない
4、HTML編集がやりやすい
5、メンテナンスが少ない
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でっす。
というわけで、オススメブログサービスがある方、
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私のカミングアウトレターズ-1
誕生日を幾日か過ぎた頃、母親から一通の手紙が届いた。
封筒の上からでも、ちょっとした厚みを感じる手紙で、開ける前から、
少し予感はあったと思う。
手紙には、近況からはじまり、私を産む前の話、生んでからの話、
これまでの私との関わり方の話が綴られ、
最後に、こう、しめくくられていた。
あなたの家族を持ちなさい。
伴侶を得て、子供を産み、育てなさい。
親、特に母親が、ずっと、そう望んでいること、望みながらも、
最近は口にも出せなくなっていることは知っていた。
引き金がひかれた、と、思った。
***
少し、時間を遡る。
あおちゃんと住む話は、それまでもぽつりぽつりと出ていて、
タイミングをいつにするか、ということをぼんやり話していた。
あおちゃんは社宅に住んでいる。
更新がなく、期限もない。
今回そこを出ることになると、自己都合の転居になるが、タイミングによって
なにか補助が受けられるのか、調べてもらっていた。
秋頃だったか、今の社宅から出ると、家賃の補助は一切なくなることがわかった、
と告げられた。
私と住むと、いきなり家賃負担がはねあがる。
ちょっとひるんだ私に向かって、あおちゃんはこともなげに、
だから私はいつでもいいよ、といった。
いつ出ても一緒だよ。
タイミングは私に委ねられた。
太っ腹な彼女に感謝した。
一方、私には同居人がいる。
3年前、私の急な誘いにあっさり乗って、一緒に暮らし始めてくれた同居人は、
そのとき、職を探していた。
色々と私たちも準備も必要だし、彼女の身辺が落ち着くであろう、来年の後半頃にしようか。
年末頃、そんな話でゆるくまとまった。
同居人は無事、今年の頭に職を決めて働きだした。
彼女が働きはじめて少し経ってから、あおちゃんと同居しようと思う、と打ち明けた。
すぐさま、いいね! と明るく笑ってくれて、ヨコちゃんは結婚するようなものだねえ、
よかったねえ、と言ってくれた。
私はいつも、同居人には、本当に恵まれている。
状況は整えた。
ここがタイミングだ、と思った。
親に言おう。
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封筒の上からでも、ちょっとした厚みを感じる手紙で、開ける前から、
少し予感はあったと思う。
手紙には、近況からはじまり、私を産む前の話、生んでからの話、
これまでの私との関わり方の話が綴られ、
最後に、こう、しめくくられていた。
あなたの家族を持ちなさい。
伴侶を得て、子供を産み、育てなさい。
親、特に母親が、ずっと、そう望んでいること、望みながらも、
最近は口にも出せなくなっていることは知っていた。
引き金がひかれた、と、思った。
***
少し、時間を遡る。
あおちゃんと住む話は、それまでもぽつりぽつりと出ていて、
タイミングをいつにするか、ということをぼんやり話していた。
あおちゃんは社宅に住んでいる。
更新がなく、期限もない。
今回そこを出ることになると、自己都合の転居になるが、タイミングによって
なにか補助が受けられるのか、調べてもらっていた。
秋頃だったか、今の社宅から出ると、家賃の補助は一切なくなることがわかった、
と告げられた。
私と住むと、いきなり家賃負担がはねあがる。
ちょっとひるんだ私に向かって、あおちゃんはこともなげに、
だから私はいつでもいいよ、といった。
いつ出ても一緒だよ。
タイミングは私に委ねられた。
太っ腹な彼女に感謝した。
一方、私には同居人がいる。
3年前、私の急な誘いにあっさり乗って、一緒に暮らし始めてくれた同居人は、
そのとき、職を探していた。
色々と私たちも準備も必要だし、彼女の身辺が落ち着くであろう、来年の後半頃にしようか。
年末頃、そんな話でゆるくまとまった。
同居人は無事、今年の頭に職を決めて働きだした。
彼女が働きはじめて少し経ってから、あおちゃんと同居しようと思う、と打ち明けた。
すぐさま、いいね! と明るく笑ってくれて、ヨコちゃんは結婚するようなものだねえ、
よかったねえ、と言ってくれた。
私はいつも、同居人には、本当に恵まれている。
状況は整えた。
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無礼千万レスポンス
人様のブログにコメントするのは、緊張します。
どきどきしつつ、でもレスが返ってくるととっても嬉しいので、
コメントつけたブログは、ついつい見に行ってしまいます。
つけてもらったレスだけを読み返しに、ブログを見に行ったりもします。
(わりに粘着質です)
な の に 。
私みたいに楽しみにしてくれる人もいる、かもしれない、のに!!
最近、頂くコメントへのレス返しがもんのすごく遅くてすみません…。
あっさり10日位返してなかったりしてさー、もうさー。
だめだよねー、ブログオタクの名がすたるよー。
コメントもらうと大変嬉しいので、脳内で返す文章はすっかり出来てたりしてるのに、
いつの間にか、あっさり日が過ぎて、びっくりする位間があいたりして、
あ゛ーも゛ーー!!
そんな手の遅い自分を呪いつつ、本日、今頂いているコメントは、
多分ほぼ返したゼ! と思って、ほっと一息つきながら、
(あ、どっか抜けてたらごめんなさい。ご指摘ください)
ふと、超ひっさびさにこのブログに設置しているメールアドレスのアカウントを開いたら、
13日前くらいに、メールいただいてました……。
13日て! 二週間て!! 地球の裏側への海外小包か!!!
この場を借りて懺悔いたします。本当にすみません。
いやー、しかしですね、メールなんて、ほんとに滅多に頂かないもんだから、
ちょっとチェックしてなかったんです。完全に言い訳ですけども。
「滅多に」っていうとこを、より具体的に言うと、自分が出したメールのレスと
スパムメール以外で、一年半の間で頂いたメールは、だいたい三通くらいです。
特に泣いてません。
とりあえずメールの通知機能をオンにしました。
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な の に 。
私みたいに楽しみにしてくれる人もいる、かもしれない、のに!!
最近、頂くコメントへのレス返しがもんのすごく遅くてすみません…。
あっさり10日位返してなかったりしてさー、もうさー。
だめだよねー、ブログオタクの名がすたるよー。
コメントもらうと大変嬉しいので、脳内で返す文章はすっかり出来てたりしてるのに、
いつの間にか、あっさり日が過ぎて、びっくりする位間があいたりして、
あ゛ーも゛ーー!!
そんな手の遅い自分を呪いつつ、本日、今頂いているコメントは、
多分ほぼ返したゼ! と思って、ほっと一息つきながら、
(あ、どっか抜けてたらごめんなさい。ご指摘ください)
ふと、超ひっさびさにこのブログに設置しているメールアドレスのアカウントを開いたら、
13日前くらいに、メールいただいてました……。
13日て! 二週間て!! 地球の裏側への海外小包か!!!
この場を借りて懺悔いたします。本当にすみません。
いやー、しかしですね、メールなんて、ほんとに滅多に頂かないもんだから、
ちょっとチェックしてなかったんです。完全に言い訳ですけども。
「滅多に」っていうとこを、より具体的に言うと、自分が出したメールのレスと
スパムメール以外で、一年半の間で頂いたメールは、だいたい三通くらいです。
特に泣いてません。
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たこ焼きパーティの夕べ
「たこ焼きパーティーやりましょう!」
と、一番最初に話したのは、確かまだまだ寒さ本番の1月頃のこと。
それから早数ヶ月経ちましたが、無事、たこパin我が家with素敵カップル様たち、
が、開催されました!
お付き合いくださったのは、なぜか既になんか数年の付き合いの感がある、
「きっと、それでいい」のはるさんと、その彼女さんと、
素敵Lオトナ女子ブログの「L-life planning」のつぐさん、Uさんカポー。
開始予定時間は、Uさんの終了時間に合わせて、19時半。
しかしながら、その他の方は、お好きな時間にお集まりください、と、
中途半端なお声がけをしたせいで、なんと10分弱置きに、
メンバーが集まってくるという事態を招きました。
おかげで、
はるさんカップルは路頭に迷わされ、あわや喧嘩をさせられかけ、
つぐさんは重い飲み物を持ったまま、無駄にせかされ、
Uさんは初の我が家に、電池切れかけのi-Phoneでの自力到着を強いられ、
あおちゃんは風の吹く寒い夕方に我が家の前で待ちぼうけ、と、
参加者全員にまんべんなーーく、ご迷惑をおかけしたことを、
ここにお詫び申し上げます…。
そんなこんなながら、はじまったたこ焼きパーティーは、
はるさんの彼女さんの鮮やかな包丁さばきにはじまり、
Uさんの鮮やかなたこ焼き返しの指南が炸裂する、大変楽しい会に。
我が家のせまいテーブルにぎゅーぎゅー押し合いへしあいしながら、
名古屋風やら、大阪風やらのたこ焼きが、ガンガン片っ端から焼かれ、
サイドメニューも適宜ふるまわれ、美味しく、お腹一杯頂いたのでした。
食の細いつぐさんが最後遠い目になってたよね…(笑。
そして最後にデザートに、即席で作ったレアチーズケーキを
振る舞ったところ、皆様から「女子力が高い!!」とお褒めの言葉!
わーいわーい、なかなか今までの人生で頂けない評価を頂いたよ!
と、浮かれる私の横で、おもいっきり鼻で笑うあおちゃん。
「女子力高い彼女でいいね!」と皆様に話を振られるに至っては、
「女子力がなんだかわからなくなってきた…」と、
言葉の定義にまで、立ち返ってらっしゃいました。
そんなにもかい!
と、そんなせつない(?)一コマがありつつも、皆様を終電ぎりぎりまで
引きとめた、楽しい会は幕を閉じたのでした。
ちなみにこの日、同居人は家にいなかったのですが、会の最後の最後になり
「そういえば、同居人さんは?」
という話になった時に、黙って扉を閉めた同居人の部屋を指示した時の、
皆様の動揺ぶりが面白すぎました。
そこにいるわけないですから!!
またやりましょう!
↓
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と、一番最初に話したのは、確かまだまだ寒さ本番の1月頃のこと。
それから早数ヶ月経ちましたが、無事、たこパin我が家with素敵カップル様たち、
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お付き合いくださったのは、なぜか既になんか数年の付き合いの感がある、
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開始予定時間は、Uさんの終了時間に合わせて、19時半。
しかしながら、その他の方は、お好きな時間にお集まりください、と、
中途半端なお声がけをしたせいで、なんと10分弱置きに、
メンバーが集まってくるという事態を招きました。
おかげで、
はるさんカップルは路頭に迷わされ、あわや喧嘩をさせられかけ、
つぐさんは重い飲み物を持ったまま、無駄にせかされ、
Uさんは初の我が家に、電池切れかけのi-Phoneでの自力到着を強いられ、
あおちゃんは風の吹く寒い夕方に我が家の前で待ちぼうけ、と、
参加者全員にまんべんなーーく、ご迷惑をおかけしたことを、
ここにお詫び申し上げます…。
そんなこんなながら、はじまったたこ焼きパーティーは、
はるさんの彼女さんの鮮やかな包丁さばきにはじまり、
Uさんの鮮やかなたこ焼き返しの指南が炸裂する、大変楽しい会に。
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名古屋風やら、大阪風やらのたこ焼きが、ガンガン片っ端から焼かれ、
サイドメニューも適宜ふるまわれ、美味しく、お腹一杯頂いたのでした。
食の細いつぐさんが最後遠い目になってたよね…(笑。
そして最後にデザートに、即席で作ったレアチーズケーキを
振る舞ったところ、皆様から「女子力が高い!!」とお褒めの言葉!
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と、浮かれる私の横で、おもいっきり鼻で笑うあおちゃん。
「女子力高い彼女でいいね!」と皆様に話を振られるに至っては、
「女子力がなんだかわからなくなってきた…」と、
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そんなにもかい!
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