軽井沢バス事故の慰霊碑には、運転手の名前は……… | 鑑定士のブログ

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感性が導くままに書いています。
とにかく長いですから、飽きないようにお願いします

12月4日に、今年度始めての安全講習がありました。これは年4回が義務付けられているのですが、コロナ禍で講習が出来なかったのです。

関越道のバス事故と、軽井沢のバス事故は、常に教材として出て来るのですが、私が関係者だと講師も知っているのですが、他にも行く訳ですから、仕方が無いのです。
が今回は、少し複雑な感情に囚われました。
軽井沢バス事故の現場に建つ慰霊碑の事なのですが、土屋と勝原の名前は無いのです。
遺族にしたら、運転手は憎い相手だから入れない。という事かも知れません。が、私は事故直後に遺族の方に依頼されて、事故の話や土屋や勝原の話を致しました。
その時に、事故の本当に直前まで寝ていた人が居たという事は、山の急な坂を丁寧に運転して来たからだと説明しました。
そんな人間が、僅か数分でいきなり荒っぽい運転になる訳も無く、車の故障かいきなり大きな野生動物が出てきて、パニックになったのかと事故原因を説明しました。
その時には、事故を起こした時の速度も判りませんでしたし、監視カメラの映像も発表されていませんでしたから、何も情報が無い中で説明をした訳です。
私が遺族の方と会う事になったのは、私が書いていた事を読まれたのがきっかけでしたから、私は遺族の方が読んで頂ける可能性も信じて書いています。

私が聞いた限りでは、民事関係は殆んど終わったとか………
運行管理に関しても、社長や運行管理者に処分は出ていますから、実質的には事故の責任の在処が残っています。
検察は、土屋運転手の技量未熟で起訴する意向だと想像しています。が、検察には高いハードルが存在します。

皆さんの中にも、塗装工場の中にエアコンプレッサーが在るのをご存知でしょう。
バスのエアタンクも同じように頑丈に造られています。
たまにバスがプッシュと余分な空気を排出する音を聞いた事が有ると思います。
あの排出で、大体0・2キロ位は圧力が下がります。
観光バスは、通常は8キロから9キロの空気圧で走行しています。それも9キロに近い空気圧です。
事故調査委員会の報告では、破損したタンクには3キロ強で、正常なタンクには6キロ強のエア残量があったと書かれています。
エアタンクの仕組みとして、
エアを供給しなければ、エア残量は減らないのですが、ブレーキもクラッチも、ドアの開閉もサスペンションも全てエアを使用しています。
停止している時でも、風が吹けばバスは揺れますから、エアは供給されます。ですからサスペンションから微妙なエア漏れが有れば、停止中でもエア不足になります。が、事故調査委員会の報告では、その数値が何時確認したかは判りませんが、破損と正常なタンクの数値が半分という事ですから、そんなに時間が経過しているとは考えられませんが、この残量の差が、2日なら1日1・5キロの差。3日なら1キロ。
坂を上り切るまでは正常ならば空気圧は8キロ以上だったはずですから、そこから僅か2キロ下り坂を走って、空気圧が2キロ減る。これはどう考えても異常です。
この異常の原因を私は、車の故障だと考えているのです。
検察は、この異常な数値を車の故障以外で説明出来なければ、土屋運転手の技量不足は証明できないはずです。

私は土屋運転手の技量不足は最初から否定してきました。
土屋運転手と同乗した経験が在る森島運転手は、技量未熟を証言しているそうですが、これは主観の問題であり、この技量未熟が、あくまでも観光バスの運転手としての、という部分であり、また森島運転手が虚言癖の持ち主で、信用できない人間だという証拠を、私は所持しています。
その森島運転手は、多分半分土屋運転手を苛めるつもりが在った。と、土屋運転手から私は最後の電話で聞いてもいます。が、ここには書きません。それは土屋運転手の技量を証明するのは、私と彼だけなので、対立しているからです。森島運転手と私の技量の差は、デジタルタコメーターに記録が残っていますから、定速運転もろくに出来ない彼とでは、記録で直ぐに判ります。ですから、嘘に対応されてまた嘘を言われる恐れがあるから、確実に私の言い分が正しいと証明する為です。

ご遺族が慰霊碑に運転手の名前を入れたく無い気持ちは理解できます。が、事故の原因が運転技術不足では無く、車両の不具合だったら………

後1ヶ月と少しでまた、あの日が来ます。
私の中で揺れる心があり、それを書いて見ました。

亡くなった方のご冥福を、改めてお祈り致します。
傷を負った方、乗り合わせて居た方、心身の回復をお祈り致します。