もう一つのお別れ | あいたい

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自死遺族(息子が自死で逝ってしまいました)として残された母のひとりごと。
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大晦日 午後10時過ぎ

我が家の愛猫の黒猫が亡くなりました。

 

2023年2度目のお別れ。

 

息子が逝ってから

どんどん具合が悪くなっていった子。

 

娘の大事な大事な子。

 

娘が必死におにいが亡くなって自分のキャパは越えてるから

どうか自分から離れていかないでと願っていた子。

 

前回の記事で

輸液と強制給餌について考えていると書いたが

そのことでちょっと思ったことを。

 

息子は私たち家族にとてつもない喪失感と考えうる最大の後悔と想定外の悲しみを残していった。

 

それは私たち家族を打ちのめした。

 

特に娘のショックは大きかったと思う。

 

そんな娘がどんどん弱っていく愛猫を必死に看病していた。

でも輸液と強制給餌に対して 私はもろ手を挙げて賛成はできなかった。

もしかしたら

愛猫を苦しめているのではと思った。

でも

娘にとってはどうしてもこの過程は必要だったと今にしてしみじみと感じる。

 

自分も仕事しながらほとんど寝ずに看病した。

それに猫の方も応えた。

もう歩くこともできないのに

トイレに連れていくとよろよろとおしっこをして

家族が声をかけると小さな声で返事をする。

最期の日も

娘が帰ってくるまで待っていた。

娘がそばにいる間ずっと娘を見て

最後の力を振り絞って

娘の手をつかみその手に顔を近づけすりすりとして甘えた。

その十数分後

小さく叫び動かなくなった。

 

私は娘の状態を心配した。

 

もちろん大泣きもしたが

思ったより落ち着いていた。

 

年始ということもあり

葬儀が行えるのか心配したが娘が隣の市のペット葬儀社をネットで見つけた。

 

無事に火葬も終えた。

 

その後

娘と話し合った。

 

息子の時は

その前日に会っていたのに

何も知らされずに

何もできずに

逝ってしまった。

 

悲しみと後悔しかないと…。

 

うんうん、それは同じ。

ママもそれは一緒。

 

でも今回は自分でできることはすべて行ったと。

本猫も一生懸命応えてくれてここまで頑張ったと。

もしかしたら

私のエゴだったかもしれないけど

それでも

最期まで私を待っていてくれたと。

きちんとお別れはできたから悲しいけど

寂しいけど…心は納得してると。

 

 

あぁ、そうなんだ…

私たち家族はあっけなく自死遺族となり

息子との最期の過程を何もしていない。

もちろん覚悟なんてしていない。

 

 

ある日

いつも通りと思っている道を歩いていたら

大きな大きな陥没がそこにあって

急に落っこちてしまったような

何が何だかわからなくて

不安で恐怖で心細くてどうしようもなくて。

 

だから

私は進めないんだ…。

 

娘と話してあらためて

息子とのお別れができていないことが悲しいと感じた。

 

大きな陥没したところもいつかは底につくだろう。

その時

私はまた

歩き出せるのかな。

それとも底にしゃがみ込みやっぱり動けないままなのかな。

 

わからない。

 

やっぱり今も

毎日思うことは

 

あいたい

あいたい

あいたい

ってこと

 

あって話したいよ