
釜石ラーメン発祥の店とされる「新華園本店」のラーメンをもとに、明星食品(東京都渋谷区)が製品化した。1個235円(税込み)で、約100万個を売り出す。売上金の一部は釜石市に寄付され、復興事業などに使われる。
新華園は1951年創業。鶏や野菜などでだしを取った優しい味が人気で、震災前に約40店あった「釜石ラーメン」の中でも老舗として知られた。東日本大震災による津波で、3階建ての店の1階が浸水し、9か月後の2011年12月に営業再開した。
カップ麺のスープは鶏・豚とカツオ・サバなどのエキスを合わせてタマネギの甘みを加え、本物に近いさっぱりとした味にした。明星食品は震災後、大船渡市のラーメン店「黒船」のサンマだしを使ったラーメンなどをカップ麺として販売している。
「新華園本店」店主の西条優度(まさのぶ)さん(65)は「想像以上にスープの完成度が高い。製品化を待っていてくれた人も多いので、実現できてうれしい」と話した。