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岡村孝子インタビュー前編 Page01

「四つ葉のクローバー」に込めた思い 岡村 孝子

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フレーズが思い浮かぶカフェ

——『四つ葉のクローバー』の制作に入ったときは、どんなアルバムをイメージしてたんですか?

岡村 レコーディングに入ったのは去年の夏なんですけど、そのときは何も見えない状態だったんです。普段だったら、「こういうものを作りたいな」っていうテーマがあったりするんだけど、今回はホントに何もなくて。『TEAR DROPS』『Sanctuary』っていう2枚のアルバムで、すべて出し尽くしちゃった感じがあったんですよ。宵越しの曲は持たないので(笑)、曲のストックもぜんぜんないし、「さて、どこに行こうかな?」っていう。だから今回のレコーディングは、自分探しの旅になるんだろうなって思ってました。


——不安はなかったですか?

岡村 もちろん、最初は不安でしたね。アルバムを作り終えると、なんだか雑巾を絞りきっちゃった感じがするんです。そこから新しいところに向かっていくのは、それはすごく怖いです。ボーッと生活しているなかでも、自分のアンテナに何かがひっかかってくれてるといいな、って思いながらやってるんですけど。

——しかも、今回のアルバムには岡村さんにとって大きなトライアルが含まれてますよね。
シングルとしてリリースされた『銀色の少女』で、さだまさしさんと共作するという。

岡村 そうですね。24年間の音楽活動なかで、初めてのことなので。

——コラボレーション自体が初めて?

岡村 はい。そういう発想が自分のなかになかったんです。誰かと共作したり、競演するっていう…。『夢・音楽館』っていう番組で、さださんと初めてご一緒させてもらったんですけど、それが最初でしたね。20年以上かかって、やっとそういうことも楽しめるようになってきたのかなって。さださんは私のなかで特別な存在なんですよ。17歳のときにさださんの曲を聴いたことが、大きなきっかけだったので。

——というと?

岡村 そこで初めてシンガー・ソングライターという職業を知ったんです。で、私もやってみたいって思って、音楽をはじめたので。いわば私の原点ともいえる方であり、すごくリスペクトもしているので、今回の共作に関しても、いまだに「信じられない」っていう感じです。最初は「おこがましい」っていう気持ちだったんですけど、スタッフが背中を押してくれて…。さださんが承諾してくださったときは、「ウソでしょ?」って思いました。まさか自分がさださんと共作をするなんて…。がんばっているといいことあるな、っていう(笑)。

——さださんと会ったのは、『夢・音楽館』のときが最初?

岡村 あみん時代にお会いしたことがあるんですけど、それ以来だから、20年ぶりくらいですね。さださんはすごく骨太な人なんですよ。曲を聴けば「繊細な人なのかな」って思うかもしれないけど——実際、そういう部分もお持ちだと思うんですけど——「俺に任せておけ!」っていう人で。今回の曲作りでも「導いてもらえた」っていう感じですね。初恋の人にしばらくぶりに会ったら、もっと素敵になってた。そんな印象です。