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伊秩弘将インタビュー前編

The Producer HIROMASA IJICHI(伊秩弘将)

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SPEEDの成功はスピリット!?

雑誌『ゲーテ』でホテル紹介のコーナーも持っている伊秩さん。写真は、ニューヨークにある高級ホテルでの一枚だ。

——伊秩さんというと、やはりいち時代、大ブームを作ったという感のあるSPEEDの作詞作曲、プロデュースをしたことが思い浮かびます。

伊秩 僕はあまりプロデューサーという意識はないんです。SPEEDについても、初めは小中学生の子どもたちのユニットで、当時流行ってたユーロビートの曲を書けばいいのかなというような単純な気持ちでした。本人たちに会い、ヴォーカルを聴いてみたら、その頃コギャルブームで、スピリットの感じられないティーンエイジャーの多い中、非常にニューエイジ感を感じたんです。そこをすごく出したいなあと。「今まで自分が培ってきたパワーみたいなものを彼女たちを通して表現したい!」と思いました。だから僕は彼女たちにダンスミュージックを書いてきたという気はしていないんですよ。彼女たちのスピリットを全面的に押し出して来たという感じです。

——というと?

伊秩 単に曲や詞を書くだけでなく、彼女たちのカラーや存在意義も出したいと思いました。スピリットを感じたときに、ユーロビートのビートの中に彼女たちを埋没させちゃいけないと思ったんです。だから『Body & Soul』みたいな、ああいうビートじゃないと絶対合わない。デビュー曲のタイトルとしても彼女たちのスピリットや存在意義を表したものにしたいと。“夜の照明の下のダンスミュージック”ではなく、太陽を浴びて砂漠で踊っているようなプリミティヴなイメージを出したかったんです。また、「そんな彼女たちがストリートにきたら、どんな恋愛をするんだろう?」ということで『STEADY』という曲を。そういうものが発想として、どんどん湧いてきましたね。

——ティーンの、それも女の子の微妙な気持ちを見事に表現し、かつ広い世代に訴える楽曲が書けてしまうところに、驚きを感じるのですが。

伊秩 子どもたちに詞を書いているというよりも、僕らの高校時代くらいの、いつも朝まで遊んでいた頃のような、そういう時代に立ち返って作っていたような気がする。元セブンティーン、みたいな。そして男から見て彼女の気持ちとかも…結構わかるんですよね。そこを女の子目線で書く、という距離感が面白かったんだと思う。そういう形で楽曲作りはしてきたつもりです。決して大人目線でなく、同世代感覚で書いているから臨場感があるんだと。曲は、かつてあったけれども今はないような風景を思い起こさせるようなメロディを大事にしたいと思っています。

【後編に続く】

——お知らせ——

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伊秩弘将の所属事務所「㈱アワーソングスクリエイティブ」では作詞・作曲・編曲家を随時募集中。資料を下記までご郵送ください。
〒150-0011 東京都渋谷区東2-17-10岡本LKビル6階
(株)アワーソングスクリエイティブ 作家募集 赤澤 係
E-mail: contact@oursongs-creative.jp

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