海外解説訳・平昌男子上位3人を中心に:独ユロスポ・フリー編 | siennaのブログ 〜羽生君応援ブログ〜

siennaのブログ 〜羽生君応援ブログ〜

羽生結弦選手の現役時代をリアルタイムで体験できる幸運に心から感謝しつつ、彼のスケートのここが好きあそこが好きと書き連ね、ついでにフィギュアにも詳しくなろうと頑張る欧州住まいのブログ主です。

 前記事にいただいたコメントにお返事もしないまま、勢いで平昌男子上位3名海外解説第2弾、独ユロスポ・フリー解説に行きます!独ユロスポは基本的にズバズバと遠慮なく時に偏見に満ちているというのが特徴で、ヘンドリックさんとシギさんが組むと暴走気味になったりする一方で情熱的で感動する名セリフも飛び出すのが楽しい。今回のようにシギさんではなくこの女性(まだ名前を把握していない・汗)が実況役だと、少し冷静な感じになりますね。ちょっとつまらないけどその分安心できる(笑)。



ゆづ

 

女:会場の歓声がひときわ高くなりました。トップ3のうち、まず羽生結弦が滑ります。何度も言及があったけれども4分半体力が持つのか、すでにこのプログラムを滑り切るほどのコンディションなのか。気になるところです。

 

(演技中解説ログアウト)

 

女:今の演技を自分でも喜んでいますね。怪我による長い休養を経てそもそもこのプログラムをやり切るのがどれだけ難しかったことか、彼には分かっています。彼が事前にこのプログラムを果たして何度通しで滑ることができたのかも私たちは知りません。そんなに多くはないでしょう。2本目の4Tや最後の3Lz見られた通りまだ完全な状態ではありませんでした。それでも非常に素晴らしいプログラムでした。五輪シーズンにもう一度このプロに戻したのは良かった。そして降り注ぐプー。彼は既にいくつ持っていることか。ひと部屋がプーで満杯だそう。…あなたはさっきからずっと計算してるわね。私も計算していたけれど、優勝できるんじゃないかしら。

 

ヘンドリックH):もちろん暫定1位は確実だ…だが、宇野かフェルナンデスが追いつけない点数ではないだろう。

 

女:彼らノーミスで滑らなければならないけれど。そうすれば事情は違ってくる。

 

Hまあ、まだ勝負が決まった訳ではない。いずれにしても素晴らしい演技だった。怪我でこれほど長く休んだ後に、100%ではないが、リスクを減らしつつ最大限の点数を獲得した「コントロールされた攻撃」をやってのけたことに対し、どれだけ評価してもしたりない。クワドは2種…。

 

女:フェルナンデスもそうね。

 

Hそう…。羽生は実際には4種クワドを跳べるが、今回は2種を回避した。そのうち練習ではルッツは全くトライせず、もう一つは跳んでいる。

 

女:いずれにせよ彼は再びメダルを獲得するし、それがソチに続いて金である可能性がある。そうなったらこの五輪におけるもう一つのビッグストーリーだわ(訳注:他のはおそらくサフマソ金のこと)。とにかく彼は並外れたフィギュアスケーターだわ。すでに17歳で見事な結果を残し、ファイナルも4連覇した。17年に入って彼に勝てたのはネイサン・チェンだけ。

 

H今回もフリーでは完全に(チェンが勝った)。

 

女:(ルッツのリプレイで)これがさっき言った最後のミスね。

 

H2本目の4TがひょっとしたらURを取られるかもしれないが…。

 

女:それは私も思ったわ…。

 

Hでもチェンやジンに負ける心配はない。仮に4TURを取られたとしても演技構成点で十分なリードがあるからね。

 

女:彼はフリー歴代最高点の持ち主、その更新で世界王者にもなっています。

 

Hもちろんそのスコアには遠く及ばないだろうが。

 

(点数発表)

 

Hこれはかなり太っ腹な点数が出た。色々考慮しても今日の滑りは少し抑えたところがあったから。これだけ演技構成点が出たらかなわないね。

 

女:メダルはこれで確定。これが金メダルになるかどうかは後続の2人次第です。

 

Hしかしフリーではチェンが9点リードしてるんだよね。もしチェンがあの残念なショートをそこそこまとめていたら…

 

女:それは彼自身何度も自問したことでしょうね。でも仕方ない。それがスポーツというもの!

 



ハビ

 

女:フェルナンデス。4年前ソチでは無念の4位でした。彼もまた並外れたスケーターです。これは素晴らしいフリープログラムですよ。とにかく深呼吸して、彼が4分半を大きな問題なく滑り切ることを願いましょう。

 

(演技中解説ログアウト)

 

女:あああああ。ハビエル・フェルナンデス、またメダルを逃してしまったのかしら??いずれにしてもボーヤン・ジンよりはずっと高いPCSを得るでしょう。だけど、ヘンドリック、どうなのかしら、私は昨シーズンからずっと、どうしてもっと安定している4T2本跳ばないのかと思っていたの…。そして今回もメダルに届かないかもしれない。メダルにふさわしいのに。こんなに素晴らしいスケーターが…。私、あなたの横でほとんど死んでしまっていた…。どう?足りるかしら?

 

H0.5ポイント差で足りるんじゃ?

 

女:その計算を説明して!

 

H4点のリードがあったね。で、今8点少ないけれど、PCS5点リードするだろう。PCS93点獲得すれば…2点のリードでも足りる。

 

女:本当に、本当に彼は五輪のメダルを取ってしかるべきなのよ…。

 

Hジャンプの回転不足がない
ことが唯一の条件だね。そこがリスクだけれど見た限りでは大丈夫そうだよ。

 

女:(コンボ)ここでセカンドにトウループをつけられたのは良かった。トリプルではなかったけれど後で3A3Tに変更してきた。他の要素はうまくいったのよ。このサルコウの抜けだけが。4Tにしておけば良かったのに…。

 

H192点、かな。

 

女:とにかく祈るだけよ。

 

Hいや、足りるよ。

 

女:だといいけど。好感度抜群で素晴らしいスケーター。4年前の大きな不運から、これまでの業績を考えたら本当にメダルがふさわしい。このプログラムも構成や振り付け、素晴らしいステップ、演じきっていた。これまで滑った選手とは全くタイプが違う。ブライアン・オーサーは幸せ者よ。(グリーンルーム映る。ゆづが盛んに拍手している)ほら。ユヅル・ハニューが映ったわ。彼はハビの大ファンなの。ハビがハニューの大ファンであるようにね!(キスクラ)オーサーも(緊張のあまりスコアを)見ていられない様子!(ヘンドリックに向かって)私は右の方を向くからあなたはよければ左を向いて。

 

(点数発表)

 

H&女:余裕で足りた

 

女:メダルよ!

 

Hあとは色だ。

 

女:でも彼は色はどうでもいいと言っていた。

 

Hこれで偉大なキャリアが完全な形で終わるわけだ。欧州王者、世界王者、そして五輪のメダル。これ以上何が欲しい?

 



昌磨

 

女:この素晴らしい男子の試合を締めくくるショウマ・ウノ。結果を決めるフリーの前の順位は3位。彼もメダルを取る実力は全て備えています。日本にとっては五輪で2人台乗りすればセンセーショナル。

 

(またまた演技中は解説ログアウト)

 

女:この晴れ晴れとした表情は当然ね。日本人のダブル表彰台は確実だわ!私たちの希望していた表彰台の顔ぶれが揃ったわ。この3人は表彰台に上って然るべき。彼の場合、もちろん冒頭4Loの転倒があってどうなることかと思ったけれどよく頑張ったわ。

 

Hその通りだね。僕も表彰台の顔ぶれに不満はない。彼はもしかすると2位になるかもしれない。

 

女:今現在TESが下がっているけれどこれが首位の羽生よりも下がったら?

 

H見直してみなければね。彼の場合(着氷が)完璧ではないことがあるから。

 

女:4Lo転倒の場面。

 

Hここだ。ここがポイントだ。

 

女:転倒の減点1がつく。

 

Hいや、そうだけど、やっぱり銅メダルだね。なぜなら、3Lo4Loか、その違いは非常に大きい(訳注:つまり彼はこれがDGだと考えている)。その上、君が言ったように転倒の1点減点もある。

 

女:それに着氷をまた、すごく膝でセーブしてたものね。このアクセルでも。彼にはよくあることだけど、昨日のショートでもそう。その違いが3位という結果になったのだし。だからといって彼のパフォーマンスをないがしろにするつもりはありません!素晴らしいスケーターだし、まだとても若くてあと五輪に2度出る可能性もあります。まだ20歳です。ボーヤン・ジンにネイサン・チェンもいるし、今後の数年間が楽しみです。(この後ハビの引退話につき省略)

 

H(グリーンルームが映る)ここで1人去るのはボーヤン・ジンになるね。

 

女:あとは、オーサーのダブル勝利となるか、日本のダブル勝利となるか、ね。

 

Hその通り。僕はフェルナンデスが2位のままだと思うな。だってあの…(スコアが出る)…ええ!?減点なし?そんなバカな…。ループが減点されていない。銀メダルだ。そのおかげで銀メダルを手にした。

 

女:しかも111点で最高のTES訳注:トップ3名の内ということかな?実際のTES順位はネイサン→ヴィンス→昌磨なので)よ。日本のワンツー。でもハビエルは吹っ切るはず。もちろんもう一本多くクワドを跳んでいれば銀メダルのチャンスはあったけど、宇野も彼と同じように3本のクワドを跳んだ…。

 

(あとはゆづの66年ぶりの連覇の偉業や怪我からの復帰の優勝、オーサーの手腕、スペインフィギュア初のメダルや日本ダブル表彰台について興奮した語りが続きます)

 

Hだけど銀と銅は僅差。宇野はすごくラッキーだった。僕だったらループはDGを取っていた。だけど順番はどうあれそれぞれ素晴らしいスケーターには違いない。(その後はネイサンのSP17位からFS1位も多分史上初という話など)



以上。


 赤字にしちゃいましたが、女性がヘンドリックさんの「たられば」話をきっぱり退けていたところが一番好き!(笑)。昌磨の4Loについても「たられば」といえば「たられば」なのかもしれないけど、これは実際に行われたことに対しての「評価」に対する「たられば」なので同じではないと思います。しかしあの4Lo、確かにリプレイ画面ではURに見えるのでテクニカルのカメラにはどう映っていたのか気にはなります。でもさすがにDGではないですよね。それにしても実況の彼女、ハビファンですね(笑)。ユーロ圏だし納得ですけど。


 独ユロスポはSPの解説はなかったのか、私の手元にはありません。残念!