映像制作者の映像レビュー
★★★★★


一番最後に「こいつは俺の、最高傑作だ」と言わせてる通り、

”タランティーノ・スタイル”の集大成的な、素晴らしい出来。


何気ない会話の脚本だけでも見事なのに、

そこにこれほどの緊張感を持たせるとは。

思い出しただけでゾクゾクする。


宣伝を見る限り、ブラピとタランティーノを前面に出しただけの

B級映画にしか見えなかった。

映画マニアだけが喜ぶような、おバカコメディというか。


これは全然そんな類ではない。

超一級品のエンターテイメント。


この脚本と演出は、他に誰も真似できない。

タランティーノが映画史に残る人物であることを証明する作品だと思う。


久々に圧倒的な監督の力量というものを見せられた。

すげぇ。



映像制作者の映像レビュー
★★★☆☆


幾つかのストーリーが並行して、それが徐々に絡んで行き、

錯綜して、集約されていく・・・という、個人的にとても好きな

プロットパターンの映画なんだけど、、、う~ん、惜しい。


カメラワークがイマイチ。構図がフラット過ぎる。

だから、どんなシーンも微妙に「ギャグ」の香りがして、

B級感が出てしまっている。


こういうのはとことんシリアスに撮っていった方が、

登場人物達の誤解がユーモラスに見えて、

クオリティ上がると思うのだが。


プロットは面白いのにな~。もったいない。

それも含め、監督の力量なんだろうけど。


そこそこ楽しめるけど、伸びしろはもっとある。

本当に惜しい一作。


映像制作者の映像レビュー
★★★★☆


各所で話題の映画、遅ればせながらようやく観れた。


ぶっ飛んだ設定とか、エイリアンの武器のデザインとか、ほの悲しいエンディングとかが、日本の漫画っぽいな~と思った。

それを、とことんリアルに実写化した感じ。


「アバター」もそうだけど、異文化の共存を目指すのではなく、

どちらかが力で支配しようとしたり、

金儲けのために非人道的なことに走る人間がいたり、

ただ戦うことのみに生きがいを感じる軍人がいたり、

という典型的なアメリカ的ロジックのキャラクター設定にちょっと食傷気味。


まぁ映画としては、その方がわかりやすいんだけどさ。

どうも沖縄の辺野古問題とかにも、そういう価値観の連中が紛れ込んで話をややこしくしている気がどうしてもしてしまって。


もうそろそろ、「人間」の描き方も、次のフェーズに入っていいと思うのだが。

映像制作者の映像レビュー
★★★☆☆


タイトル通りのドラッグムービー。

オムニバス3本だて。


1話目は面白く、2話目は切なく、3話目は、まぁまぁ。


この手の映画は好き嫌いが分かれるところだが、

シナリオはともかく、「映像的に」キテるかどうかが

重要なので、その意味で言うと、

1話目の虫視点のカメラワークはよくできてる。


個人的には好きなジャンルなので、

こういうの作ってみたいな~とは思うが、、

広告じゃまず無理だよな(笑)




映像制作者の映像レビュー
★★★★★


「ラッキーナンバー7」のポール・マクギガン監督による本作。

感動して泣いた。見たの2度目だったけど(笑)。


この映画、おそらくそれほど予算かかってない。

カメラ店と、ホテルと、レストランと、4人の男女の部屋と、公園と、空港と。

これだけのロケで、登場人物も少なくて、なのにハラハラして、

焦らしに焦らされて、そして最後に・・・ネタバレになるので秘密にしておくが。


純粋な想いと、運命の糸と、愛ゆえの嘘がからまって、

とても胸にグッとくるストーリーになっている。


キャスティング、演技、編集、音楽、そして何といってもシナリオ。

良く練られた完成度の高い脚本と、それにハマる役者がいれば、

バカみたいに金をかけなくても、良質のエンターテイメントは作れる。


何か映像制作者の意地を見たような気がした。

あー!!こういうの作りたい!!




映像制作者の映像レビュー
★★★★☆


教授のやる気のなさの表現として、

レジュメタイトルの「2006」の「6」をホワイトで塗りつぶすとか、

(同じレジュメを使い回してるってこと。すごく有りそう)


二人の距離が近くなった表現として、

新聞を買うときにアラビア語の新聞も買っていくとか、


リアリティがあって気の利いた演出が「上手いなぁ」と。

”監督”って、ああいうさり気ないカットを描けるかどうかなんだなぁと、

妙に感心。


決してハッピーエンドではないし、

秩序を保つために理不尽なことが起きる社会制度を批判してるのだが、

全く人種が違う者同士の心がつながる、心温まる映画。


素敵です。


映像制作者の映像レビュー
★★★☆☆


同僚が「面白いよ」と言ってて、前に見た気がしたのだが

全く覚えてなかったので見てみた。やっぱ見てた。


今回は途中でストーリーを思い出しちゃったのであまり楽しめなかったけど、

この手の「どんでん返しプロット」は、色々な謎が後半に凝縮されて種明かしされるので、驚きがあって大好き。


脚本の緻密さも重要だが、伏線の張り方や適度に謎を残す編集の腕が重要。

見ている側がわかるかわからないかのギリギリのラインを計算して作らないと、オチが読めたらつまらないし、種明かしに納得感がないとやはりつまらない。


難度が高い「技」が必要だから、普通の映画よりも、監督の力量がモロに出る。

その意味で、こういう作品が作れる人は非常に限られているし、映像の作り手として、本当に尊敬に値する。


良作。2回見る必要は無いけど(笑)。






映像制作者の映像レビュー
★★★☆☆


スピルバーグの初監督作品。


ただひたすらトラックに追いかけられるという、

シンプル極まりない企画。


「何故?」とか「何のために?」とか、一切理由が語られない分、理不尽に追いかけられる恐怖にリアリティがある。


この簡単なプロットで、飽きさせずに最後まで見せる演出は見事という他ない。

予算がないから面白いものが作れないというのは、ただの言い訳だな、と痛感する。そういう色々な制約がある時こそ、真の能力が試されるのだろう。


そのスタンス、とても勉強になる。




映像制作者の映像レビュー
★★★★★


あらゆる人種の価値観をどうやって共存させるか。

その試行錯誤の歴史が、実験国家アメリカの歴史なんだと思う。


MILKのような傑物が登場すること。

そして暗殺という非業の死を遂げること。

ケネディ、キング、レノン・・・

彼らの生も死も、必然なのかもしれない。


MILKはたまたま「同性愛」の代表だったが、

彼のメッセージは、あらゆるマイノリティの人へ向けたもの。

世界がフラットになった現代は、

何がマジョリティで何がマイノリティか最早わからず、

ある意味で、アイデンティティを持つことはこの頃よりも難しい。


だからこそ、命を賭けて訴えた彼の言葉は、

個人の心に深く刺さる。

今の若者みんなが見るべき映画。




映像制作者の映像レビュー
★★★★☆


『レオン』の元となった、ジョン・カサヴェテス監督作品。

映像の質感や音楽で、無茶苦茶クールに見せている腕もスゴイが、

ポイントは何と言っても、キャスティング。


冴えない一人暮らしの中年女と、

背伸びすることだけは一人前のガキ。


2人とも最初はどうしようもない印象だが、

ストーリーが進むにつれて、どんどんと魅力的になっていく。

全く合わないように見える2人が、何気ない会話の中で、

少しずつ絆を強めていく。


巧妙なプロットと、緻密な脚本と、

味のある演出と、完璧なキャスティング。


”大人”が作る、本物の完成度。

う~ん、カッコイイ。