長いので適宜切り分けることにしたのであった^^
【凡例】--------------------------------------------------------
赤文字:条約 橙文字:判例 青文字:学説、理論 紫文字:国内法 緑文字:国際会議等
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海と川と宇宙と極地を経て・・・今回は紛争の平和的解決です。
いきなりまじめ^^しかもめっちゃ長いorz
☆「平和的解決」義務化経緯
→かつては国家の権利として武力行使が認められていた。
1899国際紛争平和的処理条約:平和的解決のために全力をつくす(義務ではない)。
○WW1~、戦争違法化の流れが定着
→ 国連憲章:平和的解決義務を規定、そのほか1970友好関係原則宣言なども。
さらに慣習法化していると分析(ニカラグアに対する軍事的活動事件)。
※そのための手段に関しては、当事国の自由な選定による(ex.交渉、周旋、仲裁裁判など:国連憲章)。
→個別的に、条約上で紛争解決手段を特定する義務を設定することは妨げられない。西側諸国は解決手段における「裁判の優位」を主張してきたが、一般に受け入れられているわけではない。
※国際法で解決できる紛争か否か?
できる→法律的紛争(国際法の解釈適用により解決できる)。
できない→非法律的、政治的紛争( 〃 できない)。
・区別基準
→重要な国益に関わる(後者)かそうでない(前者)か。当該紛争を規律する国際法が存在する(前者)かそうでない(後者)か。当事国が主観により前者と見るか後者と見るか。 →学説多岐、一般的な区別はなされていない(前者たる強制管轄の対象となるケースは各条約で個別的に設定されている)。
→裁判所は基本的に、たとえ政治的紛争たる抗弁がなされても、当該紛争の法律的側面のみを扱うことでそれを認めていない。従って実務上は区別にそれほど重大な意味はない。
☆外交交渉の種類!
①交渉:当事国による直接の協議。もっとも基本的なかたち。当事国の裁量が大きく、そもそも紛争の存在自体も交渉の範疇(先決問題)。ただし、国家間の力関係が大きく作用する。
また、その基本的な役割から、その他の紛争解決手段への移行の前提にされ得る。しかし、一般的に裁判への一方的付託の条件であるとは言えない(エーゲ海大陸棚事件、ニカラグアに対する軍事的活動事件など)。
近年、ICJ判決で、誠実に交渉する義務が課せられることがある(漁業管轄権事件など)。
②周旋・仲介:第三国が介在する交渉。一般的に、介在の度合いにより、A)機会・場所の提供および外交交渉の促進のみ→周旋 B)第三国が交渉内容に積極的に介入する→仲介 と区別される(条約上の区別はない ex.国連憲章)。
また、特別に定められた手順も存在しない。
ex.ポーツマス条約(1905)
③審査:非政治・中立委員会による事実関係の調査。当時国間の意見の対立の解消を図る。審査の開始方法、結果の効力は当事国が設定可。本来の任務は事実の調査だが、法律問題に関して審査・報告を行う権限を有することもある(仲裁裁判的)。1899国際紛争平和的処理条約で最初に規定。
ex.ドッガー・バンク事件、レッド・クルセーダー号事件など少数
④調停:審査同様の国際委員会が、事実関係を行いさらに解決策を提示する。ノックス条約、紛争解決条約等で規定。
開始は個別的に設定される。拘束力はなく、実際の利用例も少ないが、裁判よりも柔軟な調整手段としてとらえられる。
ex.フランス=タイ調停委員会、アイスランド=ノルウェー調停委員会など、その他条約法条約、国際人権規約(B)などに規定あり。
⑤国連によるもの:仲介の組織化。
アクター:a)安保理 b)総会 c)事務総長
a)安保理:国際の平和および安全の維持に関する第一義的責任を負う機関。当事国が自主的に選択する手段が機能しない場合に付託を受け、平和に対する脅威があると認める場合に適当な調整法を勧告する。付託を受けない場合でも、自身の調査により危険があると認めるときは同様の措置が可能。柔軟に対応する。当事国の理事国は棄権しなければならない。対象:すべての紛争
ex.コルフ海峡事件、エーゲ海大陸棚事件
b)総会:総会は憲章の範囲内の問題を扱える(憲章)ため、平和に関して安保理に次ぐ責任を有する(行動を要するものは安保理に付託しなければならない→行動:強制行動を指す・・・国連経費事件勧告的意見)。安保理が機能しないときに代替して任務を遂行する(平和のための結集決議など)。
加盟国、安保理、非加盟国からの付託で協議できる。また、安保理に注意を促すことができる。
c)事務総長:安保理に注意を促し、総会・理事会から付託される任務を遂行する。範囲は争いがあるが、事務総長固有の権限として各国に仲介や周旋を行ったり、交渉を求めたりすることができる。
ex.レインボー・ウォーリヤ号事件
☆裁判手続!
A)仲裁裁判:紛争毎に当事国からの付託合意(compromis)によって設置される。国際紛争平和的処理条約によって常設仲裁裁判所(PCA)が設置されたが、実際にはアドホックなものだった。通常当事国から同数+第三国による奇数の裁判官が任命される。
【裁判準則】→こちらも事件毎に設定。国際紛争平和的処理条約→法の尊重(法以外の排除は意図していない)を規定。法がない場合には、衡平および善に基づいて処理される。
□判決には当事国への拘束力があり、上訴は不可能(解釈請求可能)。再審請求が可能な場合もある。
□基本的に柔軟な裁判形式である。
ex.英仏大陸棚事件、みなみまぐろ事件
B)司法裁判:常設国際司法裁判所(PCIJ)→現・国際司法裁判所(ICJ)。国連の主要機関の一。
□15名の裁判官が異なる国から、政治・地理的考慮の上で任命される。※特別選任裁判官:紛争当事国籍の裁判官がいない場合、その事件に限り自国の裁判官を任命できる。
小法廷として、特別裁判部(メイン湾境界画定事件など)、特別部類裁判部、簡易手続部が存在。
☆管轄権:当事国の付託による場合、事前の協議で付託を定める場合、応訴管轄(判例を通じて確立・濫用の危険性あり)による場合。ICJでは、そのほか法律的紛争に関するICJの管轄権を一般的に認める「選択条項」を用意しており、この受諾により当該国はICJの管轄を受ける。
※選択条項受諾宣言に関する留保:恣意的な留保・撤回ができないよう、合理的な予告期間を必要とする。留保には相互主義がとられる。
☆手続:付託合意ではなく、裁判所規程および裁判所規則に則る。当事国の両方または一方からの提訴で開始。書面手続→口頭手続の2段階。原則公開、判決には理由が付されなければならない。
一方の欠席裁判も可(ただし管轄権の存在は慎重に認定されなければならない)。
□先決的抗弁(そもそICJに管轄権がないという抗弁)OK
□仮保全措置(判決を待っていては破壊されるおそれのあるものに対する保全措置の指示)OK。一方当事国から。ただし管轄権の蓋然性が必要。ex.国境紛争事件(ブルキナファソ=マリ)
□第三国:紛争主題である条約の参加国、紛争の利害国は参加可能(義務はない)。ex.リビア=マルタ大陸棚事件
【裁判準則!】
→国際法(慣習国際法、条約、法の一般原則)+判例、学説。当事国の明白な合意が有れば「衡平および善に基づ」くことも可。
■判決の効力:拘束力あり(当事国間のみ)、先例拘束性なし。判決に対する「判決の解釈」請求可能。
訴訟の根本事実に関わる新事実発見があった(かつその無知に過失がなかった)場合、再審可能(チュニジア=リビア大陸棚事件で棄却)。
→判決不履行に対しては、安保理による相当の措置が可能。また、勝訴国は国際法上許容される限度の復仇が可能。
【勧告的意見】
☆法律事件に対して、ICJは勧告的意見を与えることができる(拘束力なし)。→総会の許可を得た国連専門機関、安保理、総会が要請可能(それぞれの活動範囲内において)。ex.ナミビア事件、国連特権免除条約事件
→裁判所は要請に応えるか否かの裁量を持つが、一般的な受諾義務があるとされる(決定的な理由が内限り)。
→一般的な内容であっても、勧告的意見は具体的事件を解決するわけではなく対象にできる(核兵器による威嚇・核兵器使用の合法性事件・反論もある)。
手続きは係争事件と同様のものが使用される。
また、合意によってあらかじめ意見に拘束性を持たせる場合もある(拘束的勧告的意見)。