下請け | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

 

その昔、

世界的に有名な

某カード会社のイベントで

DJを頼まれた。

 

イベント当日、

「主催者が、

私が作ったプレイリストの中から

曲を選んでかけて

急に

言って来たんですが

無理ですよね?」

僕をブッキングした担当者に

現場で訊かれた。

 

当日に

リクエストなんてあり得ないし、

そもそも

そんな話なら引き受けていないと

僕は即座に

拒否。

 

サウンドチェックをしていたら、

カード会社の

外国人女性責任者がやって来て、

「私のプレイリスト受け取った?」

言うではないか!

 

僕は、

受け取っていないし、

僕は人のリクエスト曲を

かけるDJではないと

説明した。

 

旅行代理店の偉い人

(恐らく一次下請けで

世界中から成績優秀者?を

日本に招待するチケットを

コーディネートしていたようだ)が

ブースに飛んで来た。

 

「君!

クライアントの要望に

応えないとダメじゃないか」

状況を確認する事なく、

頭ごなしに

僕が悪いと

決め付けている。

 

確か、

カード会社

旅行代理店

イベント制作会社

機材手配会社

DJ手配担当者

みたいな座組み?

だったと思う。

 

そして、

その女性責任者がキレて、

 

「このイベントに

二億も払ってるんだから

言う事聞きなさいよ」

 

僕に吐き捨てた。

 

その時だ。

 

担当者から、

沖野さんのお知り合いで

外国人のDJがいらしたら

その方にも

回して頂きたいのです

頼まれてブッキングしていた

(僕のコーディネート費はゼロ)

某有名DJの方が、

(ここではPさんと記す事にする)

心配して

大丈夫か?

僕に訊いてくれた。

 

カクカクシカジカ

事情を彼に説明すると

そのプレイリストを見たいと

仰るではないか!

 

僕をブッキングした

担当者を呼び寄せ、

例のプレイリストを

Pさんに渡した...

 

そして、

彼の口から意外な言葉が。

 

「僕、

全部持ってるよ」

 

と。

 

「僕がかけてあげるよ」

 

と。

 

え?

いいんですか...

 

かくして問題は解決。

 

僕はボイコットし、

僕のギャラを

全額彼に渡す事にした。

 

そこからは

不貞腐れて

ワインを飲みまくったっけ?

 

ちなみに

この夜の

Pさんの活躍が凄かった!

 

彼は

プレイリストの中から

曲をかけて

DJをやっただけでなく、

次から次へと

DJブースに押し寄せる

リクエスト希望者の

望みに全て応えたのだ。

 

サルサをかけてと言われたら

サルサをかけ、

ジェームス・ブラウンが聴きたい

と言われたら

JBを投下!

 

しかも、

なんの脈絡もなく

異なるジャンルを

ぶっ込むのではなく

ちゃんと前後の関連性を考え

グラデーション的に

プレイリストの曲と

リクエストを

混在させて行ったのだ。

 

普段、

僕は

この手のイベントを

引き受ける時、

リクエストに応じないのは

勿論の事、

リクエストしに来るお客さんから

僕を守る為に

ブース付近の

セキュリティー強化を

お願いする事もある

(この日は、

ブッキング担当者に

セキュリティーを手配するか、

彼がガードになるように

お願いしていたのに

全くの役立たずだった)。

 

なのに、

無防備なブースに

襲いかかるw

邪悪なモンスター達を

バッタバッタと

なぎ倒すかのような

Pさんの選曲に

僕は拍手喝采を送った。

 

イベント終了後、

イベントの女性責任者が

僕に駆け寄り、

「今夜のDJ

素晴らしかったわよ」

僕を絶賛した(笑)。

 

「やれば出来るじゃないの!」

 

と。

 

僕、

何もやってないんですけど...

 

回さなかったから

DJのギャラはいいとして、

Pさんに頼んだコーディネート費は

最初に乗せておくべきだったな。

 

5次下請けとして...

 

PS

 

ちなみに、

僕のギャラは

総予算の

100分の1だった。

 

めちゃくちゃ抜かれてない? 

 

image

 

写真のビルはカード会社とは

関係ありません。

 

記事に合う気の効いた写真がないので、

昨日マンチェスターで撮った風景を。

 

カード会社の支店が入ってたら笑うよね。

そんな偶然ある?

でも入ってそうなビルだなw