カスタマー・ハラスメント | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

 

某Webマガジンで
愛車を撮影する事になり
遥々
滋賀県から東京へ
車を走らせ、
その日を迎えた。

これまで
自分のCDのジャケに
使った事はあるが、
撮影は基本的に
お断りして来た。
ただ、
手放す事も考え始めたので、
記念にもなるし、
最初で最後の機会として
取材のオファーを
快諾したのだ。

大雪の後
(実は車が出せずにキャンセルになり
スケジュールは延期されていた)
だった事もあるし、
撮影前に
早朝の洗車を考えた。

ところが
開いている
ガソリンスタンドを
探すのに一苦労。

何軒か回るも
何故か何処も開いていない
(Google Mapsで
調べてから行ったのに)。

青葉台の事務所から
北上すると
昔、
池尻に住んでいた頃に
使っていた店が
営業していた。

洗車を待つ間、
何か口に入れたいなと思い
コンビニに向かう為に
車を離れようとした瞬間の事だ。
僕は
あるものを見つけた。

それは、
カスタマー・ハラスメントに関する
注意喚起だった。

スタッフの
対応マニュアルだったけれど
気付いたドライバーが
自分の態度を
検証するのにも
有用かもしれない(苦笑)。


セクハラに
パワハラに
モラハラに
次は
カスハラ?
次から次へと社会問題が...

僕はふと
昔の記憶を反芻した。

それは
今から20年以上前に
付き合っていた
彼女からの
アドバイスだった。

給油中に
突然、
彼女が放った言葉で
僕は、
目を''覚ました''。

「沖野君、
ガソリン・スタンドの
スタッフに対する態度、
良くないよ。
彼ら、
日々一所懸命働いているんだし、
労うというか、
感謝してあげても
いいんじゃない?
その方が
人間的にも
尊敬されると思うよ」

当時僕は、
J-Popでヒットを連発する
陰の仕掛け人として
どう考えても
調子に乗っていたし、
海外進出も果たして
完全に
勘違いしていたのだろう。
店も大成功し、
周りにやんちゃな連中も多く
とても強気で
いい気になっていた。

恐らく
横柄な態度で
給油を頼んだに違いない。

そんな僕を見て
彼女は、
多分不安になり、
僕のプライドを
傷付けないように
優しい言い方で
忠告してくれたのだ。

僕は
恥ずかしさと
情けなさで
悲しくなった。

不貞腐れる事は
なかったけれど
不意を突かれたので
謝る事も出来なかった。

ただ、
それ以降僕は
全てのガソリンスタンドで
スタッフに
優しく接するするようになり、
他愛もない会話や冗談で
人間的なコミュニケーションを
取る事にしている。

数年後に
些細な理由で
彼女とは
別れてしまったけれど。

僕は我に返って
スタンドのスタッフ達に
声を掛けた。
 

「実は、
今日、
愛車の
最初で最後の
撮影があるんです。
Webマガジンなんですけど、
掲載されたら
皆さんにリンクを伝えに
戻って来るので
頑張って洗車して下さいね。
ホイールの汚れ落としと
車内清掃もお願いします」


と。

コンビニで
お茶とサンドイッチを買い
待合室に戻って
仕上がりを待った。

通勤前の給油が
忙しくなるより

早い時間だったからか、
何と
5人がかりで
洗車してくれている。

僕は
彼女の事を再び思い出していた。
そして、
改めて感謝した。

「お待たせしました!」

女性スタッフが笑顔で
待合室にやって来た。

「あ!」

何かに気付いたのか
車に駆けて戻り、
助手席を開けて
中を確認すると
一目散に戻って来た。

「大丈夫です!」

ただでさえ給油代が高いのに、
洗車も頼んだので支払い額は
倍額だったけれど、
僕の心は
その日の朝の晴天ににも似て
澄んでいた。

スタッフ達に見送られ、
陽の光を受け
眩いばかりに輝く
愛車を走らせ、
僕は撮影場所へ向かった。

ここでブログが終わっていれば
ハッピーエンドだったのに...

いや、
沖野修也のブログが
ハッピーエンドな訳ないwww

撮影は無事終了しのだが、
撮影中にハプニングが(汗)。

カメラマンが車内に入って
後ろから僕の姿を撮りたい
と仰っしゃるので
ドアを開けて
助手席を倒すと...

え!

後部座席の足元、
掃除出来てないやん(怒)。

ポテトチップスの食べカスwに
何故か転げ落ちていた
アーモンドに
妻の付け爪やヘアピン、
空き缶に

小銭が...

●✖️÷💢🗯#🔥

心の中で罵詈雑言が...

アイツら、
高い金取って、
寄ってたかって
洗車してたのに
仕事出来てないやん!
金返せ!!

さすがに
撮影後
スタンドに戻る
なんて事はしなかったけれど、
戻ってたら
あの
カスハラ・マニュアル、
役立ったのかなぁ?
全員整列させて
説教してたな(笑)。

だって、
アカンのアイツらでしょ!

いずれにせよ、
人間として
まだまだ未熟な
僕の修行は

続く。