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エジンバラの

リースというエリアに

僕の理想のサービスを提供してくれる

レストランがあった。

 

名前は、

Borough。

 

 

ドライフラワーがエントランスを彩り、

抽象的な現代ペインティングと

観葉植物を配した

内装はシンプルで美しく、

料理はユニークで

とても美味しかった。

 

鱒のカルパッチョ?は

塩気と酸味と油の加減が絶妙で

見た目と食感と味が

どれも完璧。

 

 

写真を撮ったのに

暗くて紹介出来ないメインは、

僕が好んで食べないラム・・・。

 

セット・メニューで

他の選択の余地なかったものの

これまた絶品!

 

柔らかさ、

臭みのなさ、

肉の甘み、

バターとワインの完璧なマリアージュ、

サイズ、

付け合わせの

パイの中に

違う調理法で潜んでいた

ラムとの

舌触りのコントラスト・・・。

 

思い出しただけで

涎が溢れて来る(笑)。

 

ちなみに

店内のBGMは、

音楽は古いリズム&ブルース。

Dup Kingsのルーツ系?

暖かくてメロディアス、

そして、

ちょっと悪い雰囲気もあるヤツね

(この手の曲は、

今もスコットランドでは

根強い人気があるみたいで、

別の日に訪れたパブの

地下にあるナイト・クラブでも

超満員の老若男女が踊りまくっていた)。

 

で、

肝心のサービスなんだけど、

日本じゃ

なかなかお目にかかれない質の高さ。

 

若いスタッフ(男性二名、女性一名)が

我々(妻の友達夫婦と彼らの友達一名)の

テーブルを担当してくれた。

 

 

僕がここで出会った理想のサービスとは...

 

①気の利いた会話が出来る

 

最近どう?

みたいな他愛もない話から始まるんだけれど、

気の利いたジョークを織り交ぜて、

注文を取ったり、

ワインを注いでくれるので、

自然にテーブルに笑顔が溢れる。

初対面の僕と妻にも

友達のように接してくれて、

とても気分が良くなった。

 

②自身に満ち溢れた態度

 

料理の説明、

ワインの知識も十分で

(これは日本でも実行出来てる店ありますね)、

自分の仕事に誇りを持っている様が

態度に表れていたし(いい意味で)、

一連の動作

(料理を運んだり、ワインを開ける時)

が美しく、

視覚的にも気持ち良かった。

若い給仕なのに

プロフェッショナリズムが

ひしひしと伝わって来るのだ。

 

③絶妙な距離感

 

とは言え、

あくまで主役はゲストという事は理解していて、

引く時は思いっきり引いている。

なのに、

ちょっとリクエストしたいな

(水が欲しいとか、フォークを落としたとか)

と思った時には

すっと視界に現れる

(常にゲストの異変?に

注意を払っているのだろう)。

この間合いの取り方は

実に見事だったし、

その察知力はハイレベル。

しかも、自然な立ち振る舞いで

ゲストに緊張を与えないんだよな。

 

日本でも高級店に行けば

③はあると思うけれど、

不自然というか無機的。

 

①は日本の高級店でもないかなぁ。

むしろ、高級店は私語禁止!

みたいな雰囲気があると思ってしまうのは

僕の勘違いだろうか・・・。

 

とにかく、

勉強になった。

 

自分が関わる店は

こういうサービスを実現したいと思いつつ、

なかなか上手く出来ていなくて、

本当に申し訳なく思っている。

 

コミュニケーションの質かぁ、

難しいなぁ。

 

しかも、

日本語と英語の両方で

出来なきゃいけないもんな(汗)。

 

PS

 

最後にオーナー・シェフの

Darren Murrayさんが挨拶しに

テーブルに来てくれた。

面白くて優しくて

ちよっとエキセントリックで

素晴らしい男だったな。

 

 

やっぱり

こういうリーダーの下に

優秀なスタッフが集まるんだろうな。

 

エジンバラに行かれた際は

是非、お試しあれ。

 

 

PPS

 

問題は僕にあると思う(苦笑)。