二人のドラマー | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

The Roomの30周年記念コンサートと題し、

Kyoto Jazz Sextet公演を

ビルボードライブ東京、

ビルボードライブ大阪、

ビルボードライブ横浜の3箇所で

行わせて頂いている。

 

東京は去年、

大阪は昨日開催済み。

残すは明日1日となった。

 

 

今回は

3rdアルバム『SUCCSESSION』にも

ご参加頂いたレジェンド、

森山威男さんに加え、

Soil &"Pimp"Sessionsのみどりんを招集。

 

二人ドラマーという体制で、

The Roomで僕がこれまでかけて来た

Kyoto Jazz Sexetの曲を

1stと2ndから選んでみどりんと

3rdの曲を勿論、森山さんと

更にツイン・ドラムで一曲という

豪華なライブだ

(しかも横浜では菊地成孔さんも!)。

 

 

 

昨日、

打ち上げの席で

森山さんとの関係?

自分との位置付け?を

言語化して伝えて欲しいと

みどりんに頼まれた。

 

後輩からの

一生に一度のワガママらしい(笑)。

 

酔った勢いか?

それとも

横浜に向けた

意図の再確認か?

 

喩えて言うならこうだ。

 

巨大な毛筆の躍動からなる

"書"が森山さんなら

さしずめみどりんは

鋭利な型を使う

ステンシル・アート。

 

二人が重なる瞬間は

みどりんが森山さんの輪郭を

残してその書を切り抜く

とも言えるし、

森山さんが

ミドリンの型から墨がはみ出す勢いで

筆をぶつけているとも言える。

 

いずれにしても

違う表現が重なり合う事で

今までにはないKyoto Jazz Sextetの

描く絵が見える事となった。

 

勿論、

栗原健

類家心平

平戸祐介

小泉P克人の

オリジナル・メンバー4人が

そのドラマー達が描いた絵に

色を足し、

時に逆さにしてみたり、

かと思えば

切り裂いて

表情を加えて行く。

 

新たな発見としては、

実は

ベースとピアノがリズム・セクションで

森山さんが自由に暴れ回る

編成であったと言う事か?

ツイン・ドラム曲、

「Father Forest」では、

コードを出す楽器がグルーヴをキープし、

その上で奔放に叩きまくる森山さんに

みどりんが勇敢に立ち向かい

打ち込みのクラブ・ミュージックでは

あり得ない

ドラムの自由意志+

壮絶な掛け合いが

繰り広げられた。

 

大阪の二部では

二人のドラマーが楽器だけでなく

声を出して歌っていたな。

 

祭りの唄のようだと僕は思ったけれど、

あれはまるで

アフリカ音楽に出て来る雄叫びでしたね

という声も聞いた。

 

「Father Forest」は、

森山さんをイメージして

亡き父の思い出を忍ばせて作った曲だけれど、

曲を書く上での音楽的なコンセプトは

フェラ・クティと森山さんの共演だった。

 

和とアフリカの融合が

二人のドラマーの呼応によって

思わぬ形で実現する事となった。