積み、重ねるということ | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

 

蔵前のNuiというホステルに行ったのは

何年前のことだろうか?

既に注目されていたので

その名前を知っていた。

ある日蔵前で打ち合せがあり、

たまたま前を通りがかったのが

全ての始まりだった。

 

ふらっと店に入ると

偶然知り合いがいて、

オーナーの本間さんを紹介して頂いた。

 

今から15年くらい前かなぁ、

シアトルでACE HOTELの1号店に泊まって

新しい宿の形に興味を持った。

目黒にクラスカがオープンした時は、

リノベーションを設計した

インテンショナリーズの鄭秀和さんにお声掛け頂き、

音楽プロデューサーとして立ち上げに関わった。

企画書にも名前が載っていたし、

僕が参加しているのならと

出店を決めた知り合いもいる。

訳あってCDの選曲と

Tokyo Crossover/Jazz Festivalの一貫で

ロビーを会場使用すること位しかできなかったけれど、

とても貴重な経験になった。

 

宿と言えば

人には言ってない貴重な思い出がある。

その昔とある投資家に

ホテル+ライフスタイル・ショップ

+ジャズ・クラブ+レジデンスを提案した所、

10億位なら集められるかなーと仰って頂いたことがある

(実現しなかったけれど)。

当時、僕の話は1時間で2億の価値があるんだぞと

若者に嘯いてたなぁ(苦笑)。

俺と話すの高いよ、とか言って・・・。

 

自分で宿をやることはなかったけれど、

宿でのイベントには出たり、

自分で企画したりもした。

ストックホルムのリドマー・ホテルで回したり、

SOHOのグランド・ホテルで回したこともあったなぁ

(ガラガラだったのを覚えている)。

Conrad東京では料理人ゴードン・ラムゼイの為に

選曲したこともあった。

京都に引っ越してからは五条河原町のパンとサーカス

(なんのコネもなく飛び込みで営業して)でよくイベントをやった。

 

Nuiでもイベントを持ちかけたものの、

すぐには成立しなかった。

ピアノもあったし、

ライブイベントをやったりはしてたみたいだけど、

どうも"DJ"というものに対する考え方が若い世代、

しかもホステル世代では

随分違ってしまってるんだなぁという印象を持った。

 

もうDJはヒップじゃないのかもしれない・・・。

 

僕が若い頃はクラブが、

人の交流を促進する空間だった。

でも、今は、

ホステルやゲストハウスがそれに該当するのだ。

 

センスのいい空間。フレンドリーなスタッフ。

そして、前向きで好奇心旺盛な経営者。

 

しかし、本間さん、右腕の宮嶌さんのご理解を得て

京都にできた新店舗、Lenのオープニングと連動して

実験的にDJイベントをやらせてもらうことになった。

バカデカい音を鳴らし、

若者を騒がせる職業というイメージの強いDJを

ホステルのラウンジに起用して頂くのは

簡単ではなかった筈だ。

僕が京都にいるという地の利はあったものの、

音がどこまで出せるか未知数だったし、

騒音の苦情が近隣で問題になれば

本間さんの顔に泥を塗ることになる。

 

しかし、僕の心配は杞憂で終わり、

集客も内容も問題ないとお墨付きを頂いた。

店内が外から見渡せる路面店で

日曜の午後3時スタートという実験は、

その後僕が積極的に取り組むことになる

休日イベントの基礎を作るきっかけとなった。

 

Lenでの成功を経て、

Nuiでのイベントも開催に漕ぎ着けた。

僕とSoil&"Pimp"Sessionsの社長がDJで、

丈青がソロ・ピアノのパフォーマンスを披露。

しかも終演後は僕のホームグラウンド、

The Roomへお客さんと共に移動。

更に翌日は、

京都のLenでイベントを開催するという強行軍だった。

東京の東と西で、

そして日本の東と西で

僕達の音楽は鳴り響いた。

昼も夜も、

その次の日の昼も盛況だった。

僕は、

ホステルでのDJの需要を確信した。

 

時は流れ、

ある日本間さんから相談を持ちかけられた。

東日本橋の新店の地下のラウンジを

プロデュースして欲しいとのことだった。

あの時、Nuiで僕に本間さんを紹介してくれた竹原君が

ディレクターに就任することになったのだ。

かくして僕は、オープンから3ヶ月間、

音楽の方向性を決定し、ブッキングを担当。

クラスカから14年、

再び宿泊施設の音楽空間をプロデュースすることになった。

 

Citanの最初の3ヶ月、僕は渋谷のThe Room同様、

自分の店のように愛情を注いだ。

持っている人脈の中から、

CitanにマッチするDJ達を惜しみなく供給した。

中でも印象深かったのは

MURO君とDJ KAWASAKIのバック・トゥ・バック。

それ、The Roomでも観た事ない組み合わせだよ!

悔しかったけど嬉しかった。

Citanでしか出来ないことがある。

それを僕は証明した。

 

1月27日にCitanでKYOTO JAZZ SEXTETのライブが実現する。

このライブは僕にとって特別な意味を持っている。

 

あれは忘れもしないまだCitanがオープンする前に、

本間さんがGINZA MUSIC BARでの僕のイベント

『MISSION』に遊びに来てくれた時のことだ。

ほろ酔い加減の本間さんがブースに来て、

「沖野さん!この曲何ですかー。

目茶苦茶格好いいじゃないですか!!」

と聞いて下さるではないか。

それは、KYOTO JAZZ SEXTETの「Song For Unity」だった。

誉められて、この曲何ですか?と尋ねられて、

自分の曲です!と答える時程嬉しい瞬間はない(笑)。

曲も作るDJの醍醐味ですなぁ。

 

本間さん、勿論、「Song For Unity」演りますよ。

来てくれるファンの為に、

3ヶ月プロデュースを担当したCitanの為に、

そして、本間さんの為に演ります。

 

Citanで行われるライブは2度目?

(3度目だったかな)みたいだけど、

Citanでしか観れないライブってのにトライしようと思う。

クラブでもなく、ジャズ・クラブでもない表現が、

あの空間で出来る筈だ。

 

積み、重ねることで、想いは実現する。

そして、そこに物語が生まれる。

僕はそんなことを繰り返して来たし、

これからも繰り返して行く。

 

積み、重ねる。粘り強く。

意味を意識して。

 

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Kyoto Jazz Sextet UNITY Vinyl release party

 

出演

 

Kyoto Jazz Sextet

 

Shuya Okino(MC/SE)

Yusuke Hirado(P)

Yoshihito "P" Koizumi(B)

Takeshi Kurihara(Sax)

Nobuaki Fujii(Ds)

Tabu Zombi from Soil&"Pimp"Sessions(Tp)

 

Ticket info
▼CITAN
[日程]2018/1/27(sat)
[場所]CITAN(東京都中央区日本橋大伝馬町15-2)
[時間]予約はこちらより。
https://peatix.com/event/<wbr>337460/view
1部:Open17:00 (17:30Start) - 19:00 Close
2部:Open20:00 (20:30Start) - 22:00 Close
[料金] 前売3500円 1,2部共に100名限定
[予約] Peatixにて事前予約のもと、当日の清算となります
※席に関して:本会場は、完全自由席となっております。
入場時、予約順での入場等の予定はありません。
鑑賞ご希望の方は開場30分前以降のお並びをお願いいたします。