これぞ真のミラクル!(後編) | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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Mark de Clive-Loweに誘われていたので、

翌日のBlue Noteに足を運ぶつもりだったんです。

 

だから、

まさかのHarvey Masonさんのご来店には驚いてしましました。

 

Harvey Masonさんと言えば、

まさにThe Roomにとっては"神"と呼ぶべき存在。

 

参加アルバム586枚(Discogs調べ)ってのも凄いんですが、 

The Roomがオープンして以来25年、

僕達がThe Room Classicsと呼ぶ定番曲で

彼が叩く曲の多いの何の!

 

Till You Take My Love/Harvey Mason

Chameleon/Herbie Hancock

Stepping Into Tomorrow/Donald Byrd

Spunky/Bob James

Solution/Joe Henderson    

Strawberry Letter 23/Brothers Johnson

Samurai/Djavan    

Hunt Up Wind/Hiroshi Fukumura    

Merry-Go-Round/Terumasa Hino

Yellow Jacket/Terumasa Hino

Light My Fire/Minnie Riperton    

Sweet Rain/Dee Dee Bridgewater    

The Trip/Bobbi Humphrey    

Betty Boop/Charles Earland    

Shifting Gears/Johnny Hammond    

Tell Me What You Do/Johnny Hammond    

Fantasy/Johnny Hammond    

Uno Esta/Bobbi Humphrey    

Just A Love Child/Bobbi Humphrey    

Think Twice/Donald Byrd    

Stepping Into Tomorrow/Donald Byrd    

Gambler's Life/Johnny Hammond    

Chicago, Damn/Bobbi Humphrey    

You Make Me Feel So Good/Bobbi Humphrey    

If You've Got It, You'll Get It/The Headhunters    

Strawberry Letter 23/Brothers Johnson

Black Byrd/Donald Byrd    

Love's So Far Away/Donald Byrd    

The World Is a Ghetto/George Benson

Where Are We Going?/Donald Byrd        

Angola, Louisiana/Gil Scott-Heron and Brian Jackson    

Los Conquistadores Chocolates/Johnny Hammond    

Leaving This Planet/Charles Earland    

Hop Scotch/Harvey Mason    

Corazón/Carol King    

 

に加えて、

Body Talk/Eddy Kendricks

Theme For Relana/Gene Harris

Gat away/Earth,Wind & Fire

If I Ever Lose This Heaven/Coke Escovedo

Can't Hid Love/Azar Lawrence

Losalamitoslatinfunklovesong/Gene Harris

Off and On/Moacir Santos

Rotation/Herb Albert

辺りも彼ではないかなと・・・。

 
なのに!
一緒に写真を撮ってもらうの忘れたんです。
 
何度かチャンスあったんですが、
僕DJだったし、
セッションもエラいことになってたし、
Harveyさんもファンに囲まれてたので・・・。
 
話すことも出来なかった。
 
オーナー特権なんてないんです。
The Roomには(笑)。
 
僕も一DJで、
一リスナー。
 
それでも、
超満員のルームで
素晴らしいセッションが繰り広げられ、
レジェンドのご来店に
本当に僕は
店を続けて来て良かったなと思いました。
 
でも、
真のミラクルはその翌日に起ったのです。
 
忘れもしない9月4日。
Markにご招待頂きBlue Noteにお伺いしました。
 
幸運にも記念撮影に成功した
元Wyoricaのアズミちゃんと
サーカスの現ボーカル、叶ありささんと
The Room All Starsでも歌ってくれたHanah Springを誘って。
 
ソファー席でハーレム状態?からの、
日野賢二さんとTokuが合流して合コン状態へ(笑)。
 
Markがリーダーを務めるHarvey Mason Bandには
一緒にThe Roomに遊びに来てくれたMononeon、
僕が注目するトランペッターJosef Leimberg、更には
DJ Krushが参加! 
 
The Roomで長年お世話になったレジェンドのGrooveに身を任せながら、各自の秀逸なプレイを聴き込みました。
 
十八番のChameleonから、
まさかのSteppin Into Tomorrowまでをも交えた2時間。
 
決して懐古的になることなく、
"今"のミュージシャン
"近未来"なサウンドをも取り入れた
ライブでした。
 
過去と現在を繋ぎ、その延長線上に
あるジャズの明日を(あれ、どこかで聴いたことのあるコピーだけれど・・・)感じさせるHarveyさんの
普遍性に僕は強い感銘を受けました。
 
なのにまたも一緒に写真撮ってもらえず・・・(笑)。
 
で、
そのライブの後に事件が・・・。
 
Blue NoteからWWWXに流れた僕達は
Cory Henry& The Funk Apostlesを観覧。
 
実は、
前の日にThe Roomを気に入ってくれたCoryが自分のライブの後にもアフター・パーティーをやりたいって言ってくれてたんですよね。
 
でメールアドレス交換したんですが、
返事が来たのはマネージャーで、
「詳細を詰めよう」と言われまして・・・。
 
ライブの後にCoryにちらっと会えたものの話しは出来ず、
スタッフ・パスないんで、楽屋にも行けず、マネージャーにも合えず・・・。
 
結局、
本来オフだったThe Roomを開け
スタッフを待機させることに・・・。
 
来るか来ない人を待つって切ないですよね。
 
ちなみに僕、Coryがどれ位人気あるのか知らなかったんです。
 
こちらも超満員の大盛況!
 
スターやん(苦笑)。
 
昨日はノリで言っただけかもなぁ。
そりゃ、マネージャーにしたらタダではやらせないだろうなぁ
なんてことをスタッフと話していたら、
Mark de Clive-Loweがメールで、
 
「今日はThe Room何やってるの?」と・・・。
 
かくかくしかじか事情を伝えると
 
「後で顔出すかも」と。
 
Markが来てアフター・パーティーが行われてなかったら、どこか他の店に呑みに行くか・・・と思っていた矢先に、
思わぬゲストが来店!!!
 
え、Krushさん?
 
まだ誰も来ていないのに、
あの、DJ Krushが一番乗り。
 
これ自体がミラクルですよね。
 
Krushさんと昔話に花を咲かせました。
20年以上前、The Brand New HeaviesがThe Roomに遊びに来た時に、Krushさんとシアター・ブルックの佐藤たいじと
Mondo Grossoの大沢君、B-Bandj、中村雅人でセッションしましたよねーみたいな・・・。
 
0時を回るとアフター・パーティーを聞き付けたと思しき外国人の方が続々と店にやって来ました。
 
更には、前日、ContactでプレイしたDJ KONも!
 
KONと言えば、21周年記念パーティーのメイン・ゲストで、その時はThe Roomに500人以上のお客さんが来場したんです。
 
そして、Cory達も駆けつけまたもやセッションが!!!
 
更には、MrakがMononeonとHarveyさんを再び連れて来てくれたんです!!!
今回はJosef Leimbergも一緒。
 
整理しますよ。
 
DJ Krush、
DJ KON、
Cory Henry & The Funk Apostles、
Mark de Clive-Lowe、
Mononeon、
Joseph Leimberg、
Harvey Mason
 
フェス出来るやん!!!!
 
さて、
ミラクル話はここからです。
 
こんな豪華なゲストを前に
僕は黙々とDJをしていた訳です。
 
そして、
ここぞとばかりに
僕が一番好きな
Harvey Masonさんの曲、
「Till You Take My Love」をかけたんです。
 
するとどうでしょう!
 
Haveyさん
まさかの無反応(汗)。
 
あれ、
昔の曲お気に召さないのかな
(レジェンドの中には最新作こそがベスト!
と仰る方もいますからね)?
それとも、
またファンに囲まれてるから
単に気付かないだけかな・・・。
 
喜んでもらえると思ったんですけどね。
 
気を取り直して
次の曲に。
 
「Till You Take My Love」に似たテンションを持つ
女性ボーカル曲を選択。
 
しばらくすると
ブースに向けられた熱い視線を感じたんですよね。
 
ふと前を見ると
Harveyさんが動画を撮っている!
僕がDJしている姿を動画で撮っている!!
 
逆でしょ、逆!!
 
動画撮るの僕で、
撮られるのあんたでしょ!!
 
親指を立て
「ユーはグレートなDJだ!」と。
 
逆でしょ、逆!!
 
親指立てるの僕で、
グレートなのあんたでしょ!!
 
「この曲で歌ってるのは誰なんだーい?」
とHarveyさんに訊かれたので
ブースから下りて
背伸びして
耳元でこう伝えました。
 
「えーっと、曲名はEmotionって言うんですけど、
歌ってるの誰だっけ、確か、ローリング・ストーンズでコーラスやってた人です!」
 
両手を拡げたHarveyさんが言った一言に僕は耳を疑いました。
 
「おお!Merry Claytonか!!わしもTill You Take My Loveで彼女を使ったんだよ」
 
マジっすか。
 
さっきかけてたし。
Merry Clayton繋がりって知らなかったし。
Harveyさんきっと同じボーカリストって気付いた反応したに違いないし。
 
神が僕のDJを録画したこともミラクルだったけど、
二人の潜在意識が、その2曲は同じボーカリストであると知っていたことこそが、
真のミラクル。
 
そんなことあるんかーーーーーー!!!!
 
済みません、
あまりの奇跡的な出来事にすっかり興奮してしまいまして(謝)。
 
その夜も
ミュージシャンの交流があり、
ここには決して記せない組み合わせのセッションが行われ、
ごく少数の限られたお客さんがその光景を目撃し、
大変喜ばれていました。
 
オーナー冥利に尽きます。
 
本当に数々のミラクルが起こりまくった2日間。
 
毎年年末になると閉めるかどうかに悩んで来たThe Roomですが、心から続けて来て良かったと思える夜でした。
 
僕、好きな言葉があるんです。
 
"ミラクルは諦めなかった人だけに起る"
 
実感から、自分で考えたんですけどね。
 
え、
The Roomを続けて来たことか?
 
はい、それもそうなんですけど、
3度目の正直で
Harveyさんと遂に一緒に写真が撮れたんです!
 
 
(おわり)
 
PS
 
今月の有線放送、僕がプロデュースするのチャンネル(I-12)、Music In The RoomでHarvey Masonさんの特集です。
 
ゲスト・セレクターはDJ KAWASAKIと佐藤強志なんですが、僕が担当した2時間の選曲は全てHarvey Masonさん参加作。
 
自宅やお店で聴ける方、或は、オフィスでチャンネル権をお持ちにの方、是非チェックしてみて下さい。