和の心 | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

 

過去僕のソロ・アルバム2枚に参加してくれたNAVASHA DAYAを、今回、KYOTO JAZZ SEXTETのニュー・アルバムにゲスト・ボーカリストとしてスライド投入した。

 

これまで、KYOTO JAZZ MASSIVE、SHUYA OKINO、KYOTO JAZZ SEXTETはメンバーが被らないようにして来た。

 

しかし、この春、自分の会社の発足20周年を記念したイベントで、KYOTO JAZZ MASSIVE、SHUYA OKINO、ROOT SOUL、DJ KAWASAKIを一つのバンドに集約したこともあって、そのタブーを解禁した。

 

おそらく、KYOTO JAZZ SEXTETの後にはKYOTO JAZZ MASSIVEが始動するだろうから、まずこの2つのユニットの方向性を明確に分ける。そして、その区別を基準にして異なる音楽性を打ち立てれば家族的な繋がりを持つそれぞれのプロジェクトも自ずとカラーがはっきりするだろう。

 

その上で、僕には、KJSとKJMに専念するつもりでソロは封印するという覚悟もある。

 

故に、NAVASHAをKJSに迎え入れた。

 

元々彼女はFERTILE GROUNDというSOUL JAZZ〜SPIRITUARL JAZZ系のバンドのボーカリスト。

 

日本のSLEEP WALKER、LAのBUILD AN ARK、UKのTWO BANKS OF FOURらと共に現行のSPIRITUAL JAZZ BANDと捉えられていた。

 

いわば彼等はここ数年人気のカマシ・ワシントン的な音楽の先輩格に当たる(その源流は60年代後半から70年代前半に遡るけれど)。

 

だからSLEEP WALKERのプロデューサーとしてPHAROAH SANDERSとの共演を画策した僕が、KJSで彼女を起用することは現行SPIRITUAL JAZZが復活したという意味合いもある。

 

また、

僕のソロ曲で彼女が歌ってくれたTHANK YOUのSLEEP WALKER REMIXや、STILL IN LOVE(SLEEP WALKERの藤井伸昭とSLEEP WALKERのサックス中村雅人のセクステットでピアノを弾いた菱山正太が参加)の"ジャズ性"とのマッチングを考えればそれはごく自然な流れだった。

 

更に、僕は、以前から彼女の歌声に"和の心"を感じているのも大きな理由だ。KJSのニュー・アルバムが、新主流派の現代化を基礎にしながらも、和ジャズとSPIRITUAL JAZZ方向に両翼を拡げた作品を目指す上で、彼女以外にボーカルの選択肢はなかった。

 

栗原健と共作した「WE ARE ONE」を聴いて欲しい。

これは日本産のジャズであり、日本人とアメリカ人の共演であり、ネイティヴ・インディアン、アジア人、更にはヨーロッパにもルーツを持つというハイブリッドなNAVASHA DAYAだから表現できた平和のメッセージなのだ。

 

おそらく、彼女の身体の中を流れるアジアの血と僕の精神が共鳴しているのかもしれない。

 

次作にも彼女を起用するつもりだ。

和楽器と共に。

或は

日本語の導入という手もあり得るかもしれない。

 

PS

 

彼女はGIL SCOTT HERONの従姉妹なんだとか。