僕と政治〜その③ 選挙と選挙の間に | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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いきなり
結論めいたことを書きますが、
選挙だけが
政治に関わる方法ではないと思うんです。
むしろ、
選挙が終ったら次の選挙まで
何もしない方が
おかしいんじゃないですかね?

政治家は権力者だから
監視しなければいけない。
権力は腐敗するって言うじゃないですか?
だから、
議会を見学に行くとか、
政治家の事務所に
足を運んでみるとか,
デモに参加するとか、
やれる事、
いや、
やらなきゃいけない事が色々ある。

僕、
常々思っていることがあるんです。
自分が入れた候補しか
認めないって人いますけど、
その人が負け続ける限り
自分の意見が
社会に反映されないって考えてません?

リベラルから左だけど、
自民が勝ったら、
次の選挙まで
黙って耐えなきゃいけない・・・
みたいな。

でも、
選挙って
その地区の代表を
決めることなんじゃないですかね?
自民は嫌いだから
口も利かないって大人気なくないですか?
自分は票を入れなくても
代表に掛け合っていいと思うんです。
例えば子供の頃、
学級委員や生徒会長を選んだ後に、
「票を入れなかった人は
選ばれた人に意見してはいけませんよ!」
なんて言われなかったでしょ?

都内のある区で、
若いママ達が
給食の放射能の検査の導入に成功しました。
心情的には
社民や共産に
シンパシーを感じていたらしいんですが、
いかんせん議席が少なく
条例案を提出しても
議会で可決される可能性は低い。
そこで彼女達は発想を切り替え、
与党サイドに
丁寧なロビー活動を展開し、
見事に放射能検査の実施を
実現したんです。
もし、
彼女達が、
自民や公明は嫌いだから
会うのも嫌だ!
みたいなスタンスでいたら、
どうなっていたでしょうか?
次の選挙で支持政党が少数派になれば、
またその次の選挙まで彼女達は
少数派とともに
否決される提案を
続けなければいけなかったかもしれません。
子供の健康は
刻一刻を争う問題だったのです。
だから
背に腹は変えられなかった・・・。

先日改正された
風営法も似たケースです。
弁護士、
事業者、
アーティストが
超党派の議員連盟に
ロビー活動を執拗に続けることで
法改正に漕ぎ着けました。
党の壁を越えた課題であった
というアドバンテージはありますが、
与党議員との対話を拒否していたら
法律の可決はなかったかもしれない。
そもそもこの問題に熱心だった議員は
与党の中でも
少数派だったと言われています。
その少数派を動かし、
多数派を構成していくのは
並大抵の事ではなかったと思います。
また、
風営法の改正は、
市民の署名活動や
大学教授らによるシンポジウムの開催、
メディアの後押し等様々な活動が、
その大きな流れを作りました。
これは選挙以外でも
自分達の意見を
国に反映させる具体的な方法として
僕達がリアルに体感できた
貴重な経験だったと思います。
僕も
海外の著名なDJによる請願書をまとめ
官邸に送付するという
アクションを起こしました。
DJによる都内の清掃活動も
単なるイメージ・アップではなく、
風営法の問題を
社会的な関心の対象にする効果が
あったと思うんです。
選挙時に
風営法改正に賛成してくれる
議員の応援も大切ですが、
選挙とは別に
こうした地道な市民活動なくして
ダンスをさせる営業の
合法化はなかったと思うんです。
むしろ、
選挙以上に重要だったかもしれません。

確かに選挙は大事です。
でも、
選挙と選挙の間、
黙ってやり過ごすしかない
なんてことはありません。

支持して当選した人が
おかしなことをやり始めたら抗議すべきだし、
繰り返しますが、
入れなかった人に
意見を言ってはいけない
というルールなどないのです。
政治家は市民の代表
(残念ながら建前かもしれませんが)。
だから、
自分の選挙区から選ばれたリーダーに
要望はどんどん伝えた方がいい。
会ったくれないなら、
会ってくれないことを
晒してやればいいんです。
大体にして
彼等はごまをすったり、
顔色を伺う対象じゃない。
どちらかというと
彼等が市民の機嫌を損ねていないかを
気にしなければいけない立場に
いるんです。

日本人は卑屈だから
“先生”
なんて呼んだりするけれど、
政治家から学ぶことなんて
ほとんどないでしょ(苦笑)?
与党に媚びろ!
なんて言ってませんよ。
交渉して
自分達の意向を飲ませるんです。
そもそも彼等は
只の代理人なんだから
僕達の関係に上も下もない。
応援して、
監視して、
言うこと聞かないなら
支持しないと伝えればいい。

もう一回言います。
選挙は大事です。
でも
選挙が終った後も
できること、
いや、
やらないといけない事が
沢山あると思うんです。

以上で3回続けた
僕と政治の関係について
書いたシリーズを終ります。
僕の意見が
正しいとは限りませんから、
押し付けないし、
皆さんは
自分なりに
政治に
関わっていかれることでしょう。
でも、
やっぱり政治って
僕にとっては、
特別でもなんでもなく、
自分というものを
構成する一部でしかないんですよね。
仕事があり、
趣味があり、
家族があり、
人間関係があり、
夢があり、
生活があり、
政治がある。
こんなに赤裸々に
政治について語ったことなかったから、
一掃気味悪がる人が
増えたかもしれませんね。
これでも
関係各位にちゃんと
気を使ってるんだけどなぁ。

ただ
「あんな風に政治について喋ってもいいんだ」
って思ってくれる人がいてくれれば幸いです。
いなくても、
黙りませんけどね。
だって、
僕にとってこれって普通のことなんですから。

PS

音楽に政治を持ち込むな!
って話が盛り上がってますよね。
今年出演する
FUJI ROCK FESTIVALは
Gil Scott Heronや
Archie Sheppのような
ポリティカルな
アーティストの曲ばかりを
かけようかなぁ。
それとも
アメリカの音楽も
ロシアの音楽も
一緒にまぜてかけようかなぁ。
勿論、
盛り上がって踊れるヤツで・・・。