もう我慢出来ない⑦ | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

普段、
4~5時間しか寝ない僕が
北京で
思わぬ休養を取る事ができた。

翌日の
朝食は、
焼きそばにパンという
不思議な選択をしてしまった
(それしか食べたいものがなかった)。
昨夜とは打って変わって
何の変哲もない味だったけれど、
ディナーの記憶が強烈過ぎて
失望しなかった。

あれは一体なんだったのだろうか?
未来の天才シェフが
見習いで働いていて、
誰かの代役で
急遽、調理を担当させられたとか・・・。

チェック・アウトする際に、
女性スタッフが
11時20分に
シャトルバスが到着するから
それに乗って
空港に戻るように
再度伝えてくれた。
彼女が
かすかに微笑んだような気がした。

10分前に外に出る。
バスが早く到着して
せっかちな運転手が
20分になる前に
出発してしまうかもしれない。
十分に起こり得る。

すると、
ホテルの男性スタッフが
僕に向かってこう言った。
「まだ10分ありますので、
中でお待ち下さい(実際外は寒かった)。
バスの到着を
お知らせしますので」
と・・・。

中国人の話す英語だから、
正確なニュアンスは
掴めなかったけれど、
気の効いた話し方に思えた。

あの素晴らしい食事の後、
世界は変ったのだろうか?
それとも僕が・・・。

シャトル・バスが
発車する。
空港へ向かう間、
乗り込んで来た
5、6人の労働者風の男達と
運転手が
ずっと冗談を言い合っていた。
豪快な笑い声が
車内に響き渡る。
彼は
僕をホテルまで送ってくれた男と
同じ人物だろうか?

僕は
車窓越しに
北京空港の管制塔を眺めながら、
中国のどこかにいるかもしれない
無愛想ではなく、
短気でもなく、
無神経でもない
誰かに思いを馳せた。

中国国内での
サービスの
アベレージの低さに対する考え方を
変えるつもりはなかったけれど、
全員が
ろくでもない
と思う事は
止めようと思った。

実際に
AIR CHINAの
北京-モスクワ間の
フライト・アテンダンスも
他社と遜色なかったし。

僕をケアしてくれた
刈り上げで
ザンギリ頭の
女性乗務員の
勤務中の振る舞いは
実にクールで洗練されていた。
そして、
僕達を
機内から送り出す時は
満面の笑みで
皆に挨拶してくれた。

モスクワの気温は
マイナス7度だったけれど
外気の寒さは
それほど気にならなかった。
むしろ僕は
胸の奥の方で
くすぶる灯火に
芯から
身体を温められているような
錯覚を
感じてすらいた。

一部で
民主化の危機が
懸念されるロシアに
Facebookも
Twitterも
使えない国から
大勢の旅行者が到着する。
静かな行進の開始だ。

僕は多くの中国人乗客に紛れて、
同じペースで
入国審査場に向かった。

(おわり・・・)













































































と思ったのだが、
その後、
入国審査の行列で
ハプニング発生・・・。

審査官が1人増え、
新しい窓口がオープンすると
大勢の人が
そこに向かって
猛ダッシュで移動した。

ところが
順番の事で中年中国人男性と
中年中国人女性が口論を始め、
しまいには握り拳で
互いの顔面を殴り始めたのだ!

長身の男性
(多分ヨーロッパの人だろう)が
止めに入って治まったものの、
そのもの凄い剣幕に
恐怖すら感じた。

あれは夫婦だったのかな?
いや、
でも家族が順番で揉めないよなぁ・・・(苦笑)。

やっぱり、
あの人達、
どうかしてるよ。






PS
そう言えば、
ロシアの入国時と出国時の
審査の遅さは異常
(ルーペを使って
パスポートを調べたりする人もいるのから)。
僕の経験でしかないが、
あれは世界最低レベル。
ついでに言っておくと、
日本の入国管理局の職員は
絶対に英語を話さないらしく、
僕の知人曰く、
あれは日本に住む外国人の
日本に対する印象を悪くしているから
改善した方がいいと・・・。
どこの国にも
短所があり、
長所がある。






PPS

モスクワと
サンクトペテルブルグのギグは
どちらも大盛況だった。
共に会場は小さかったけれど、
美女達が大挙押し寄せ
僕のDJプレイに大興奮してくれた。
男性陣もとてもフレンドリーで
5年振りのロシアは
(サンクトペテルブルグは11年振り)
最高に楽しかった
(ギグが成功していなかったら
このブログ書かなかっただろうな)。

会場はともに
スタイリシュなレストランで、
バーが併設されていた。
モスクワは一角にDJブースが作られ、
サンクトペテルブルグは、
入り口に近いバーの端に、
DJ用の機材が
一式セッティングされていた。
ロシアでも
僕の音楽を聴きに来る人は
食事も楽しみたい大人層のようだ。
クラブではない場所に、
ダンス・ミュージックの需要が
押し寄せている。