世界のフェスの今後 | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

今年は
国内外の色んな
フェスに出して頂いた。

残すは
明日のTCJFのみ。

僕が
こんな事を言うのもおこがましいんだけれど
今後の世界のフェスの傾向を
ズバリ予想してみたいと思う。

異論反論
あるだろうけれど、
いつもの沖野修也の戯言だと思って欲しい。

キーワードは
ズバリ
"感じの良さ"。

何やねんそれ!
おもんない!!

といきなり激しい罵声が聞こえて来そうだけど
まぁ
聞いて欲しい。

この夏
僕が出演したフェスは
どれも
スタッフのケアが素晴らしかった。

もう僕がいちいち口を挟む余地はないけれど
FUJI ROCKでは、
サウンド・チェックの際の対応が素晴らしく
気持ち良くDJをさせて頂いた。

僕もTCJFをやっているからよくわかるんだけれど、
PAや音響回りには態度の悪い人が多く、
連れて来たスタッフを怒鳴り散らすどころか
出演者がバイトかなんかと間違えられて
(ROOT SOULの池田ですが)
罵倒された事もあった。

海外では
機材がないとか
作業に関わる人が怠惰で使い物にならなかったり
なんて事が当たり前だから
久しぶりに出た
FUJI ROCKのプロフェッショナリズムは
改めて凄いなーと思わされた。

その後の個人的な選曲に関する心の葛藤は
ブログに書いたどね。

ちゃんとしてるのがプロじゃない。
ちゃんとしてる上に"感じがいい"のがプロ。

しかも、
FUJI ROCKは
ブッキングをしてくれた
栗澤さんとロシアのジャズの事で
盛り上がり
フェスの後にも連絡を取り合ったりした。

関係者の音楽に対する愛が
こんなにも強いフェスはなかなかない。

出てもらって終わりじゃなく、
そのアーティストや
アーティストがかけた曲に
興味を持ってくれるフェスって
ありそうでない。

モンテネグロのSOURTHERN SOUL FESTIVALなんかは
音楽好きも何も
僕の友達のEDDY RAMICHがキュレーターだった。
彼は
自分が好きなアーティストを選んでいるから
全てのアーティストに家族のように接していた。
だから
細かな心使いも行き届いているのだ。

心使いと言えば
スロバキアのPHODA FESTIVAL。

KRAFTWERKやDISCLOSUREがヘッドライナーを務め
3日間で15万人くらいが集まるフェスなのに、
主催者がわざわざ僕のような一介のDJに挨拶に来てくれて
どうして僕を選んだか熱く語ってくれた。
アテンドも完璧でホスピタリティーでは
日本のホテルを上回る質の高さだった。

国内だとGREENROOM FESTIVALも
毎年
クルーズ関係者の皆さんの
サポートもあって
大盛況&ハッピーな
バイブス(笑)に満ちあふれているんだけど、
今年はGREENROOM CAMPにも参加させて頂いた。
小規模な事もあってか
スタッフの方一人一人の方の親切心が
手に取るように判って
こちらも
気分良くプレイする事ができた。

今後の予想をするまでもなく
既に
感じのいいフェスばかりじゃないですか?

いえいえ、
中には、
出演しない日には
会場にアーティストを入れないフェスや、
オフ日の食事が一切出ないフェスや、
ギャラの半金終演後に現金で払う契約なのに
担当者が捕まらず今だ入金もないフェスもありますから・・・
(全部同じフェスですけど)。

音楽フェスには
愛がないと。

アーティストへの愛、
音楽への愛、
そして、
お客さんへの愛。

有名人を競い合うように
ブッキングし
巨大化したフェスが
どれだけ
動員し
どれだけ
稼ごうと
僕は
そんな事に感心しない。

盲目的な有名人信者がいる以上
そういったフェスが
衰退してゆく事はないかもしれないけれど
真の音楽好きは違和感を感じて
離れて行くんじゃないかな。

アーティストにも
お客さんにも
スタッフや関係者の真心が
伝わる事が大事だと思う。

愛があれば
自ずと"感じよく"なるでしょ?

金目当てのフェスは
僕をブッキングしないだろうから、
僕のニーズが高まれば
それはいい傾向だと思う。

音楽性もあるから
僕を基準にするのは無理があるか(苦笑)。

フェスって
誰が出ているかってのも勿論大事だけど
そこは好みが別れる所だから
一概にどこがいいとか悪いとか比較できない。

でも
感じの良さや
居心地の良さは
まともな
来場者なら
敏感に感じ取る筈。

マニュアルでは生み出せない
微妙なニュアンスは
音楽の世界(レベルからショップからクラブまで)では
まだまだ未開発だと思う。

だからこそ
そこにこだわるフェスがもっともっと増えて欲しい。

これ
予想じゃなくて
希望?

いや
決意ですかね。

TCJFには愛があり
足を運んだ皆さんに
"感じのよさ"が伝わるフェスになるように
今一度
自分を戒めたい。


それは
この週末のみならず
来年以降も。

そう
来年以降も続けられるように。