投資サイトで資金調達に成功した人の秘密! | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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音楽関係者に朗報です!?

遂に判明しました。

音楽の未来を明るく照らす
一つの道筋が!!

先日、
ニュー・アルバム
『CHURCH』のプロモーションの為に
キーボード奏者、
マーク・ド・クライブ・ロー
(日本人とニュージーランド人のハーフ)が
来日しました。

彼の試聴会を僕がコーディネートしたんですが、
その際、彼とトークする機会があり、
彼に質問したんですよ。

実はこのニュー・アルバム、
『CHURCH』は、
レコード会社と契約し、
発売するのではなく、
アメリカの投資サイト、
KICKSTARTERで資金調達して完成させたんですよね。

目標額を設定し、
期間内で賛同者を集めると全額を入手できます
(大雑把な説明ですが)。

マーク曰く、
レコード会社は経営が厳しい為、
制作の予算がほとんど出ない。

交渉して増やしてもらおうとすると、
宣伝費が削られてしまう。

結果、アルバムの存在が知られる事もなく
悲しい思いをする・・・。

決して彼、
レコード会社を完全否定してる訳じゃないですよ。

運良く、レーベルの一推しに選ばれると
待遇が随分違うとは言ってました。

でも
全てのアーティストが
一推しになる事は有り得ない・・・。

そこで彼は
お金がないとか宣伝してくれないと
人に不満を言ってないで
自分でやろう!と決断したんですよね。

「流行のウレ線音楽作れ!」
とか言われなくて済むしw。

大体にして
ウレ線作って外しても彼等は責任取ってくれない。
いや、強力にプッシュしてくれない事もある。
そして、
アーティストのイメージに傷が付いて終わり・・・。

マークはこう言いました。

「だったら自分が信じる音楽を作って、
自分の理解者にサポートしてもらおうと思った」と。

このKICKSTARTER、
単に金銭的サポートをするだけじゃないですよ。
ちゃんと見返りがあります。

金額設定が段階的に分かれていて、

・Mp3のDLのみ
・CD+DL
・アナログ+DL

みたいに
支払う金額によって
手に入れられる音源のフォーマットが違う。

要するに、
予約者を募るのに近いかな。

色々ある投資サイトには、
政治家の献金じゃないけど、
純粋に金銭的サポートってのもあります
(政治家の献金は見返り期待してるかw)。

で、
マークは、
KICKSTARTERを始めるに当たり、
色々勉強したらしいんですよね。
そして、
ある数学的な法則がある事を知ったそうです。

なんと
自分のファン
(彼の場合はFacebookファン・ページのフォロアー数です)、
の3%の人が
このプロジェクトに賛同して出資してくれるだろう。
そして、
その平均額は50USドルであるという事を!

彼は現実的な目標額を設定し、
最初から成功の目処を付けてたんですよね。

それでも
この初の試みは人生最大の試練だったと
彼は振り返ります。

1ヶ月という期間で資金を調達
(人によって設定が変えられるかどうかは聞けませんでした)
したらしいんですが、
最初は反応良かったらしいんですよ。

ところが、
ある日ピタリと金額が頭打ちになり、
一向に金額が増えなくなる。

要するに頭と直前は盛り上がるけれど、
その間、しかるべきアクションを起こし続けないと
やってる意味がないんですね。

彼が仕掛けた
プロモーションは
1週間ごとに映像をアップ・ロードし、
それを有力な音楽サイト
(OK PLAYER/SPIN/WAXPOETICS)に情報として
取り上げてもらい、
KICKSTATERのリンクを貼ってもらったのだとか。
こんな事やってますよと。

そして、
FacebookとTwitterとInstagramを使って
ひたすら告知の日々・・・。

で見事達成。

あれ、
人生最大の試練にしてはあっさり達成しちゃってます?

ちょっと待って下さい。

ここからが肝心なんです。
彼と同じ事を自分でやれるかどうか考えてみました。

まず、
KICKSTARTERの仕組みを理解する為に
勉強しなきゃいけない。
もし、それがなかったら、
無茶な金額を設定して達成せずに終わり。
逆に、全然集まらなかったね・・・と
支持されてない感が
クローズ・アップされてしまいます。
アイツ、人気ないやん・・・的な。

それから、ビデオって一言で言うの簡単ですけど、
中身はどうするのかちゃんと考えなきゃいけません。

マークの場合は、
キーボードと機材を使って
即興で楽曲を構築していく様子を
4回に分けて(レコーディングの過程だったのかな?)
動画サイトにUPしたらしいです。
これがただのDJプレイじゃ、
有力音楽サイトに取り上げてもらえないでしょ?
それに、おそらく音楽サイトに知り合いがいたか、
人の紹介だったと思うんですよ。
しかも、連絡を取るににも英語が話せないといけない!

それだけじゃないんです。
マークのマメさは半端ない。

僕にメールして来て、
「KICKSTATERのステッカーを日本に送るから
それを写メで撮ってInstagramにUPして」
という要請がw。

それを世界中の友達に頼んだらしいですw。

ちなみに今回、彼はプロモ・ツアーというか試聴会を
世界7都市で敢行したんですが、土地土地のプロモーターに
自分で直接連絡を取って実現に漕ぎ着けたんです。

僕にも連絡が来まして・・・。
5/19と20空いてるから試聴会が出来ないかなと。

平日ですよ。
しかも、僕、
5/8から18までアメリカで帰国が19日の16時半だったんです。

無理でしょ?

で、断ろうかなーと思ったら、
飛行機代は自分で払うから
(というかKICKSTARTERの目標額に織り込み済み?)、
ホテル代と食事代だけでいいと。

応援したい気持ちもあったし、
このプロジェクトの一部として機能する事で
僕も何か発見があるかもしれないので、
ギャラは、チャージ・バックと言う事で
コストを差し引いた残りを手渡す
という条件で引き受けました。

これを7都市と交渉したんですよ。
一人で・・・。

まとめてみましょう。

・新しいサービスに興味がある
・何事も研究熱心である
・SNSや動画サイトを日常的に活用している
・メディアにコネがある、
 もしくは紹介してくれる友人がいる
・ニュースとして取り上げてもらえる
 自分だけのコンテンツがある
・英語が話せる
・ただの友達ではなく
 試聴会を開催してくれるような都市の有力者を知っている

ここまで読んで
俺にもできる!
と元気が出ました?
それとも
無理だと落ち込んでしまいました?

あくまで
KICKSTATERの成功事例ですからね。

でも、
マークのアクションから学べる事はあると思うんです。

マメである事。
ダメ元でトライしてみる事。
何でも自分でやるという事(まさに僕が提唱する全業スタイル!)
そして、
友達を増やす事。

音楽的に妥協する事なく、経済的に成立するには実は
そんな事だったりするんですよね。

自分は曲作りに専念したいとか、
アーティストなんだから
フレンドリーに人に接するのは嫌だとか言ってる人は
他の方法を模索して下さい。

最後に一言付け加えておきます。
お金を出してくれる人が気に入ってくれる
(媚びるという意味ではなく)
作品を作れるってのが基本ですからね。

いい曲あってのKICKSTARTERなんだと思います。

そういう事で
僕もいい曲作るべく、
日夜作曲に励んでいます。

お金がないから作れないなんて事は言いたくない。
曲が作りたいから作る!
それからどうやって作る為のお金を集めるのか?
って事を僕も自分なりに考えてみます。

最後までお読み頂きありがとうございました。