The Room誕生秘話その5 | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

ONE SONG,ONE SOUL~
The Room 20th Anniversary party special
DJ100人一曲入魂開催まで、
あと79日!
ですが、

いよいよ佳境に入って来たThe Room誕生秘話のつづきです。

湾岸線を走る僕達は
渋谷の物件を押さえクラブを始めるという事で合意しました。

しかし、会社に開店の資金はない。

そこで、
自分達が1/3づつ現金を持ち寄り、
1円もかけずに店がオープンできるという絵を書いて
結核で入院中の粟田さんに
OKをもらうという考えに至ったのです。

僕達はそれぞれがどうやって資金を集めるかを考えようと言って
その夜は別れました。

彼等の賛同は心強いものでした。

僕一人では十分な資金を捻出できなかったし、
経理の中野さんや粟田さんの弟が副業ではなく
オフィシャルで関わる為には
社長に新規事業として提案する必要がありましたから。

勿論、
僕達が集められる現金には限界がありましたし、
開業だけでなく
軌道に乗るまでの運転資金も必要になって来ます。
その為にも会社で事業として取り組む為には
粟田さんの承認が必要だった訳です。

開店資金を揃えて、頼み込む。

これが僕達の考えた突破口でした。

どこの馬の骨か判らない僕に
給与と称した小遣いを渡し
東京で見聞を広めろと言ってくれた
男気溢れる恩人を口説くには
この方法しかありません。

物件との契約を決める時間が迫っていました。

翌朝僕は
既に下見をした私書箱を思い出し、
手書きの見取り図を書きました。

その青写真を持って
僕達3人は
療養所に向ったのです。

またも
ベンツを無断借用して・・・。
(つづく)