音楽不況じゃなくてCD不況? | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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音楽不況じゃなくて
実はCD不況なんだとか?

配信は好調?
ライブの動員も増えてる?

本当なのかな?

実はその
"音楽”って
既に有名な人の作品だったり
即効性のある売り上げを見越した
軽薄な商品じゃないの?

何の根拠もないですよ。
僕の戯言です。

CDが売れなくなってるのは判る。

お店もなくなってるし、
配信で曲ごとにダウンロードできたら、
そりゃ打撃はあるよね?

でも、
CDが売れなくなってるのを
全部、音楽産業の
構造の変化のせいにしていいのかな?

本当に買うべきCDはある?
アルバム一枚通して聴ける作品はある?
お店の店員のサービスは低下してない?
ショップのディスプレイが大きいからと言って
店員が押してる訳じゃないでしょ?
本当にCDの値段は2500円でいいの?
デザインの質は高い?
プラケースが嫌で買わない人もいるのでは?

百歩譲って
CD不況を額面通り受け入れたとしよう。

でも、
その原因が、
アーティストの人気が落ちてる事だとしたらどうだろう?
作品の質が下がって
リスナーに見放されつつあるとしたら?

そのアーティストは
ダウンロードされるかい?

そのアーティストのライブに足を運ぶかい?

えっ
不人気アーティストのマイナスを
埋めても
ダウンロード数やライブの動員数に
まだ右肩上がりのデータを
もたらす
人気アーティストがいる?

その人達、
当然有名ですよね?
そんなに人気があるなら。

もしくは、
全然売れてないけど、
喰えてないアーティストの数が
音楽史上
爆発的に増えて
ダウンロード数が増えた?

ロングテールって奴ですか。

5人づつしか動員できないけど、
そんなグループが
世界に1億組いるとか(笑)。

まさか・・・。

売れてる人は
投資が回収できる見込みが高いから
レコード会社もそこにお金を使いたい訳ですよね。

別に
売れている人を否定している訳じゃないですよ。
昔のスティービー・ワンダーも
スリラーまでのマイケル・ジャクソンも
好きなんで。

ただ、
今の業界の風潮としては、
育成に時間も費用もかけられないから
当然、インスタントに売れるアーティストを
かかえようとする訳ですよね。

という事は
売れるかどうか判らない人や
すぐには結果はでないだろうけど
長く売れて行く作品は
世に出にくくなりますよね。

つまり
すぐに利益を出すという意味で
売れている人、
もしくは
売れている人に似た音楽を作る人
ばかりに
投資が集中してませんか?

もし
音楽不況ではないとしても
そこでいう"音楽"が
そういう人達の作品ばかりになっていたら・・・。

僕は
時流に逆行しますよ。

レコード会社に見向きされなくても、
僕がいいと思ったら
そのアーティストを育てて行くし、
10年20年聴ける作品を作り続けたい。

えっ
そんなの売れない?

出してみなきゃ判らないじゃん!

アイデアと知恵と情熱で売ってみますよ
一枚(一曲)でも多く。

たとえ
そのアーティストが
音楽の好況を指し示す数字に
何の影響を与えないとしても。

売れるものを作るんじゃなくって、
信じる音楽を一人でも多くの人に伝えたい。

僕は
そんな気持ちで
この業界に飛び込んだのだから。

どんなに
売れていても
どんなに
有名でも
僕の心に響かなければ
そんな人達の作った作品は
音楽でも何でもないんですよ
僕にとっては。