雨のロッテルダム | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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翌日も
雨は降り続いていた。

昨日のように激しくはなかったが、
濡れると身体の芯まで冷え込むような
嫌な雨だった。

7月のロッテルダムは
予想外に寒く、
長袖が必要だった。

スコットランドから若干南下していた
僕は薄手のレザー・ジャケットを持参していたが、
メンバーは油断していたようだ。

ヨーロッパの夏を甘く見ていた
ROOT SOULこと池田憲一が
半袖しか持って来ていなかったので
僕は彼を買い物に誘った。
リハまで、ちょっと空き時間があったので。

H&Mが見つかって
黒のパーカーはすぐに入手できたのだけれど、
あくまでそれは保険。
もっと彼に似合う服を売っている店を
見つけてあげたいと思った。

ROOT SOULと言えば
現在
日本でも最高にファンキーなミュージシャン。
全身、70年代ファンションを身に包んだ
彼が、両腕を擦っている(笑)。
それはないだろう。

あ、そう言えば
ROOT SOULがMY SPACEでREMIXコンテストやってるの知ってました?

http://www.myspace.com/rootsoulremix/

審査員は
ROOT SOULとMY SPACEの担当者、
そして、
僕と沖野好洋。

最優秀REMIXは
今年のTCJFで発表(実際に僕がプレイします)!

ひょっとして
ESPECIALから
12インチとしてリリースされるかもしれません。

皆さん
奮ってご応募を!!

もとい。

常日頃
僕も旅先で
古着屋を訪れる事を楽しみにしているので
もう少し歩いてみる事にした。

ところが
歩けど歩けど
それらしき店は見つからない。
洋服や靴を売っている店が建ち並ぶ通りを歩いているのだが
(渋谷みたいな感じ???)
センスのいい古着屋を
情報もなしに
見つけるのは至難の技だった。

僕達は
地図すら持っていなかったのだ。

雨がどんどん強くなってきた。
傘を持っていたにも関わらず
僕達は
再び
雨宿りを強いられた・・・。

そこで
諦めるという選択もあった。


でも
僕達は
雨でできた牢から
一歩踏み出してみた。

その周辺がショッピング・エリアだという事だけは
判っていた。
昨日、
皆で
ディナーを食べたレストランからホテルに戻る
帰り道だったから。

あの悪夢のような
パーティーに行く前に(苦笑)。

せめて
そのレストランまで
戻ってみようと思った。
確か衣料店はその辺りまで続いていたから。

ないと思い込む事は
簡単だ。

でも、
ない事を確かめるには
歩き続けるしかない。

そして、
歩き続ける事でしか
"何か"には出会えない。


僕は
ふと
昨日の事を思い出した。
僕は
はなっから
諦めていなかったか?
本当に
どうする事もできなかったのか?

途中で止める事はなかったが
投げ出していなかったか?

ダメだという事を見極める為に
あらゆる可能性を模索しただろうか?

その時だ。

まさに
昨日僕達が訪れたレストランにさしかかった時
向いの店のショー・ウインドウが目に留まった。

何かに
見覚えがある。

何だろう?

黒いハット
黒いパンツ
白いシャツに
黒い腕章・・・。







































マイケル・ジャクソン。

間違いない。
こんな粋な事ができるのは
WORLD WIDE FESTIVALに出演したDJか
イケてる古着屋の店員しかいない。

僕の判断は正しかった。
その店は
70~80年代の古着を扱う店で
品揃えは
僕のフェイバリット、
原宿のAPPOLOにかなり近かった。

この先は
ROOT SOULのブログに飛んでみて下さい。

http://ameblo.jp/rootsoul/entry-10298807212.html/

ちなみに
僕は
この店の店員から
まるで
探偵のように
古本屋の場所を聞きつけ、
レア・ブックもゲット。

わずか数時間の間に
見知らぬ街で
僕達は
欲しいものを手に入れた。

この事は
確実に
何かを
暗示していた。

いや
それは、
教訓だとも言える。

雨が
いつの間にか止んでいた。
集合の時間が近づいている。

僕達は
ホテルに戻った。