続DANNY KRIVIT | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

DANNY KRIVITと
DMRで待ち合わせをしました。

でも、
それは単なる待ち合わせ場所ではなく
当然
お互い
レコードをチェックする訳です。

既に到着していたDANNYは
小川さんに
彼の
オススメをプレイしてもらってます。

ここで
面白い発見が・・・。

何と
僕とDANNYが
反応するものは
一緒なんですよね。

キャリアも
活動のフィールドも違うんだけど
何故か
同じ曲を選ぶ二人。

逆に言うと
いい曲は
世代もジャンルも
超越するって事です。

例えば、
新しいNUTMEGとか
J RAWLSのアルバムとか
FELA KUTIのEDITモノとか。

それにしても、
彼はハウスのコーナーをチェックした上で
ジャズのコーナーで
僕もOKだったものを全て買っていたので、
その守備範囲の広さにも驚かされます。
僕は、DMRではハウスをチェックしてませんでしたから・・・。

DMRを出て
僕達は
代官山のFRAMESに向かいました。

ディナーと
おそらく
ギャラの交渉です・・・。

食事を取りながら
DANNYは色んな事を僕に話してくれました。

一緒にレコ屋に行けただけでも
凄く光栄だったのに
まるで
友達のように
僕に接してくれるのです。

1971年に14歳でDJを始めた彼は
まさかこんなに長くDJをやるとは思っていなかったそうです。

お父さんがクラブを経営していたので
いつも営業前に
レコードをフロアーで大音量で聴いていたそうです。

その時に
感じた音楽の魅力(特にレコード)が原体験になっているそうです。

だから、
彼はMp3音源でDJをする事を認めていないし、カバー・アートの重要性を
信じています。

現代の問題は、“時間”に関係していると彼は指摘しています。
例えば、じっくり音楽を聴く時間がないという事でもあるし、
音楽ファイルを送信する時に軽いデータの方が時間が短くて済む事が
便利であると人が思い込んでいる事にもこの問題は該当すると・・・。

そして、
そういったシリアスな問題だけでなく
音楽のポジティヴな側面についても語ってくれました。

それは、
情熱。
音楽に対する情熱が
いかに重要であるかと言う事。

彼の友人のTOM MOULTONを
"まるで子供のよう"
と評していたのですが、
それは決して単に
見た目とか
気持ちが若い
という意味ではなく、
音楽に対する情熱が
子供のように純粋だと言う事。

それは、
そのまま
DANNYにも当てはまると思います。

以前にも
このブログでも書きましたが
今も時間のある限り
レコ屋をチェックし、
届いたサンプルもくまなくチェックし、
若手のDJのイベントにも顔を出す・・・。

はっきり言って
何もかもが
衝撃でした。

飽くなき探究心。
膨大な知識。
長い音楽歴。
現状に対する冷静な判断。
そして、
音楽に対する情熱と、
愛。

僕は、
この人に比べたら
まだまだ未熟。

大体にして
僕に
こんなにも
普通に接してくれる
彼の人間としての偉大さに脱帽。

生ける伝説にとって
僕は取るに足らない存在。

なのに、
わざわざ時間を作ってくれるなんて・・・。

彼は
僕達の事を
共に音楽好きのDJ仲間と
言ってくれたけど、
恐れ多いです。

HE IS A MASTER。

永遠に彼には
追い付けないかもしれないけれど、
彼から受けた
影響を
僕なりに解釈して
自分のプレイに反映して行きたい。

DANNY KRIVITと過ごした時間は
僕の人生において
非常に価値あるものとなりました。

で、
THANK YOUのDANNY KRIVIT RE-EDIT。

どうなったと思います?

はい、
快諾して頂きました。

音楽業界を巡る状況が厳しい事も判ってるし、
自分が手掛けたRE-EDITが、REMIXアルバムに
収録される事も嬉しい事だと。

取らぬ狸の皮算用とは
この事でしたね。

彼に
ギャラの交渉をされるのでは?
と不安になっていた自分が恥ずかしいです。

DANNY KRIVITさんは、
彼のDJプレイ同様
素晴らしい方でした。