毎年3月・6月・9月・12月に日銀が直接企業に対しアンケート調査を実施する日銀短観です。
景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合とを引いた値がプラスか
マイナスかで企業が景気の先行きをどう思ってるかを判断するのに使う数字です。
《9月の日銀短観 》
・大企業製造業・業況判断指数(DI) ・・・ プラス8
・その時の2010年12月予測 ・・・ マイナス1
そして、12月の日銀短観は、、、
・大企業製造業・業況判断指数(DI) ・・・ プラス5
・2011年3月予測 ・・・ マイナス2
この結果から言えることは、9月の時よりも今のほうが景気が悪くなったと感じている企業
が増えているということです。
この業況判断指数(DI)の悪化は、リーマン・ショック後の景気後退が鮮明になった2009年3月
以来、7期(1年9カ月)ぶりのことです。
昨今では「景気が踊り場に差し掛かっている」なんて表現されていましたが、少しだけまた景気
が下降気味になっていってしまいそうな気配です。
そして、2011年3月予測をみても分かる通り、今(12月)よりも来年3月のほうが景気がより
悪くなるだろうと思っている企業が多いということ。
円高、景気刺激策の打ち切り、中国などの新興国の重要、アメリカの先行き・・・
いろいろなことが懸案材料となって企業はとても慎重になっていると言えます。
業種別では、16業種のうち7業種でDIが悪化。
(自動車が11ポイント下落のプラス21、電気機械も12ポイント下落のプラス2)
3カ月先の予想でも、自動車が21ポイント下落の0と下げ幅を拡大。
大企業・製造業の2010年度下期の経常利益計画は、前年同期比11.7%減と、前回調査時の
計画に比べマイナス14ポイントの大幅な下方修正となった。
夏の猛暑、政府の支援といった期間限定の恩恵がなくなった途端にこの業況判断。
2011年はどうなっていくのか・・・
とても注意しながら引き続きウォッチしていきたいなと思っています。