今日は水曜日!
【他社戦略】更新です!
色々なお店のFC(フランチャイズ)がある。
加入にはメリットデメリットがあるが、
大きなデメリットはロイヤリティだろう。
そのロイヤリティが高いので、
FC始めたはいいが中々儲からない
そういうこともある。
それなら
これくらいのつながりだったらどうだろう
記事の要約はコチラ
北九州発のうどん店集団「豊前裏打会」がじわじわと勢力を広げている。会員を名乗るうどん店は九州を中心に40店におよび、今後は東京での出店も増やす考えだ。製法などで独自の「おきて」はあるが、フランチャイズチェーン(FC)のような縛りはない。そんな運営方針が個性豊かで競争力のある店を生み出している。
~中略~
豊前裏打会とは、この津田屋官兵衛を発祥とするうどん店の集まりをさす。官兵衛の店主である横山和弘さんが、同店から独立した3店と約20年前に立ち上げた。
謎めいた名前の由来について、横山さんは「王道といえる讃岐うどんの裏を行く、常識にとらわれない麺をつくりたかったから」と説明する。加盟店も今では40店を数えるまでになった。
躍進の原動力は加盟店だけが入手できる原材料だ。麺をつくる粉は3種類の小麦粉をブレンドしており、横山さんが研究を重ねてたどり着いた。長年取引する問屋や大手製粉会社から官兵衛と加盟店が共同で仕入れている。
~中略~
苦労してつくり上げた独自のブレンド粉だが、加盟店に提供する際に上乗せする利益は低くしている。そのぶん各店に出店を増やしてもらい、裏打会の知名度を高めたほうがよいと考えるからだ。「FCみたいにたくさん報酬を取っていたら、店を出せなくなる」(横山さん)として、加盟店にロイヤルティーも求めない。
独特な食感を生み出す製法のおきてもある。提供するうどんは「切りたて、揚げたて、湯がきたて」が原則で、生地の熟成に24時間と通常の4倍かけることもある。
こうしたおきてを守る豊前裏打会を名乗るには、事業計画書を作って横山さんらの面接を受け、加盟店で修業を積む。裏打会の店にスタッフとして入り、独立を見据えて修業したくなった人が面接に進むことが多いという。
単なる「のれん分け」より優れた組織体制を持つ一方、FCのように店舗デザインやメニューの縛りもない。各店が個性を競う独自の取り組みにも寛容だ。
~中略~
「FCのようにがんじがらめに縛られた商売は面白くない」と横山さん。当初は福岡の武将・黒田家に仕えた精鋭の家臣「黒田二十四騎」にあやかり24店を出そうとしていたが、今やそれを上回る店舗数に。自由な組織づくりに努めたことが人材を呼び、競争力ある店をつくりだしている。
(日経MJ2023/5/17 P11)
(先日博多で食べた「大地のうどん」さんもこの「豊前裏打会」のメンバーでした)
FCのような感じだけどFCじゃない。
かなり個性が認められているグループ
FCだとロイヤリティが高いし、
自分の色もだせない
せっかく独立するのだから、
儲けたい自分の店にしたい
そういう気持ちもあるだろう。
そんな人にはピッタリのシステム
「縛りがきつくない」
これって本部にとって強みだね
と、いうわけで注目した点は以下の通り
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【記事で特に注目した点】
「縛りが少ない」ことが強みになっている点
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<注目した背景>
今回これに注目した理由の理論は佐藤義典先生の、
「戦略BASiCS」から。以下、「戦略BASiCS」を簡単に説明する。
戦略BASiCSの解説
この「戦略BASiCS」は、佐藤義典先生の
中核的な理論。この理論、見た目は簡単でも、非常に奥が深い。ここで書くのは、あくまでもさわりのところだけ。詳しくは是非佐藤義典先生の本を読んでみて
「戦略BASiCS」とは、
経営戦略・マーケティング理論は
世の中に数多あるが、まとめると5つのパターンに分類され、それを再構築した経営戦略理論。
その5つを一貫性と具体性を持って考えることで
強い経営戦略ができるという実践理論。
その5つは以下の通り
Battlefield (戦場・競合)
Asset (独自資源)
Strength (強み)
i
Customer (顧客)
Sellingmessage (メッセージ)
頭文字をとって「BASiCS(ベーシックス)」。
それぞれを簡単に説明すると、
B :自社が戦っている戦場・
戦っている相手(競合)を明確にし
A :競合が真似できない強みを支える
独自な資源を構築し
S :資源を強み(買ってもらえる理由)にし、
C :自社の強みを選んでくれるお客様に対し
Sm :メッセージを伝えて選んでもらおう
とこのような考え方で構築される理論。
「お客様(C)が、競合(B)でなく、自社を選んでもらう理由を強み(S)とし、それを独自資源(A)で支え、それを伝えよう(Sm)」
という言ってみれば当たり前のこと。
だけど、これを自社で考えると難しい。
この理論、すべてにおいて
「一貫性」を持つことが重要。
例えば、とても高品質なワンピースを作れる
縫製技術(A)があるが、
それを「ウチの強み(S)は『安さ』です!」
といって売り出していたら
『安さ』といっても、高品質なもの。
ユニクロと比べて安いか?しまむらと比べては?
こう考えると、この会社は、「独自資源(A)」と
「強み(S)」の一貫性がとれていないよね。
一貫性を5つ全てでとるというのは、非常に難しい。
この一貫性だけど、以下の「3つの差別化軸」で考えると一貫性を取りやすくなる
※3つの差別化軸
佐藤先生の理論では、
上記強み(S)のパターンは大別して3つしかない。
①商品軸:(競合より)高品質・新技術
②密着軸:(競合より)個別ニーズに対応
③手軽軸:(競合より)早い、安い、便利
強みはこの3つのパターンしかないので、
これを考えることで一貫性がとりやすくなる。
例えば、先ほどの縫製技術の話だったら、
他社よりも「破れにくい」という強み(S)を
生み出せる技術力(A)があるなら、安くするのではなく、高くても「破れにくい服を欲しがるお客様」(C)を探す。といった感じ(具体性はないが…)。
これは①商品軸の例。このように、自社が戦える(戦いたい)軸は何かを考え、それに合わせて一貫性を取った戦略を作っていくことで、BASiCSの一貫性がとれるようになる。
非常に難しいが、できればとても強い経営戦略となる。そうしたら自信を持って、経営戦略を遂行していくだけ是非この「戦略BASiCS」考えてみよう
この豊前裏打会はFCではないが、
FCでいえば「本部」のような機能を
持っているのだろう。
入るのには面接とか研修もあるみたいだし、
守らなければならない「掟」もある。
通常本部と言えば、
加盟店の店舗運営を手伝う代わりに
売上の一部をロイヤリティとしてもらう。
「売上から計算」だから
結構加盟店にとっては大きい
売上の10%経常利益を残せたら優秀
そう言われる中、売上の10%とかが
ロイヤリティになるわけだから…。
(もちろん管理にかけるお金などは減るだろうが)
また、FCの言う通りの経営になるので、
店舗の雰囲気も同じだし、個性もない。
FC市場
を戦場と見た場合、
お客様である加盟店は
結構不満が多いのではないだろうか
これに対して豊前裏打会さんは
加盟するのに研修などの
ハードルはあるとはいえ、
それは消費者に美味しいものを届けるため
売れない加盟店を作らないため
だろう。
最低限の掟を守っている以上は
店舗もある程度自由にできるし、
材料購入以外のロイヤリティもない
(他のFCと比べて)自由度が高い
これは大きな強みだろう
色々なモノが飽和している現代。
新しい市場なんてなかなかなさそうだが、
視点を変えてみるとお客様(加盟店)が
不満を持っている市場もある。
もちろん、美味しいうどんを作れる粉
そういう資源を持っていてこそだが、
こんな参入余地もあるんだね
豊前裏打会さん、
博多で行った「大地のうどん」が
とても美味しかった
勢力を伸ばして、
福井にも店舗できないかな
最後まで読んでくれてありがとう
vol.1844
経営をシンプルに考えられる理論
・佐藤義典先生の戦略BASiCS
・MG(マネジメントゲーム)
・TOC
この3つのシンプル経営理論を駆使し
劣等感、停滞感、焦燥感、孤独感に悩む
凡才経営者を救う!
「凡才の逆襲コンサルタント」
FSAコンサルティング株式会社
代表取締役谷川俊太郎
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