水曜日【他社戦略】です!
サステナビリティやSDGsなど
持続可能な社会を作って行こうという
動きが広まってきている。
一見これはビジネスとしては
マイナスとも感じられる。
(大量生産で安く!とか否定されるので)
だけど、ビジネスに活かすこともできる。
あのZOZOがそう動き出すようです
記事の要約はコチラ
過剰在庫をなくそうと売り切れる量だけを生産する取り組みがアパレル業界でじわりと広がっている。ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは注文後に洋服を1着から生産できる体制を整え、ブランド支援に乗り出した。
~中略~
1着から対応できるのは、サプライチェーン(供給網)管理をデジタル化したからだ。商品の企画から調達、製造、販売、物流までをデジタルで管理できる仕組みを確立。コミュニケーションコストや管理コストの削減につなげる。
工場ではこれまで作業指示書を紙で管理していて、膨大な数のなかから目視で確認して商品ごとの仕様書を探すなどしていたが、タブレットで商品の縫製方法などが瞬時にわかるようにした。
洋服1点ずつに2次元コードをつけて注文情報から商品の型やサイズなどがわかるほか、生産状況も登録できる。ZOZOの担当者が常に商品のステータスを把握できるようにもした。1日ごとに注文を受けて中国の協力工場で生産し、最短10日で発送する。
(日経MJ2023/1/25 P5)
最短10日で発送
最短なので10日ばかりではないだろうが、
2週間~3週間くらいで届くのかな
これだと店舗は大量に在庫を持たなくていい。
売れ残りのリスクも最小限にできるだろう。
すぐに届くと思えば
強気に売ることもできる。
顧客の強みをつくる会社
ZOZOはそんな会社を目指しているのかもね
と、いうわけで注目した点は以下の通り
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【記事で特に注目した点】
速度で顧客の「強み」を支援している点
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<注目した背景>
今回これに注目した理由の理論は佐藤義典先生の、
「戦略BASiCS」から。以下、「戦略BASiCS」を簡単に説明する。
戦略BASiCSの解説
この「戦略BASiCS」は、佐藤義典先生の
中核的な理論。この理論、見た目は簡単でも、非常に奥が深い。ここで書くのは、あくまでもさわりのところだけ。詳しくは是非佐藤義典先生の本を読んでみて
「戦略BASiCS」とは、
経営戦略・マーケティング理論は
世の中に数多あるが、まとめると5つのパターンに分類され、それを再構築した経営戦略理論。
その5つを一貫性と具体性を持って考えることで
強い経営戦略ができるという実践理論。
その5つは以下の通り
Battlefield (戦場・競合)
Asset (独自資源)
Strength (強み)
i
Customer (顧客)
Sellingmessage (メッセージ)
頭文字をとって「BASiCS(ベーシックス)」。
それぞれを簡単に説明すると、
B :自社が戦っている戦場・
戦っている相手(競合)を明確にし
A :競合が真似できない強みを支える
独自な資源を構築し
S :資源を強み(買ってもらえる理由)にし、
C :自社の強みを選んでくれるお客様に対し
Sm :メッセージを伝えて選んでもらおう
とこのような考え方で構築される理論。
「お客様(C)が、競合(B)でなく、自社を選んでもらう理由を強み(S)とし、それを独自資源(A)で支え、それを伝えよう(Sm)」
という言ってみれば当たり前のこと。
だけど、これを自社で考えると難しい。
この理論、すべてにおいて
「一貫性」を持つことが重要。
例えば、とても高品質なワンピースを作れる
縫製技術(A)があるが、
それを「ウチの強み(S)は『安さ』です!」
といって売り出していたら
『安さ』といっても、高品質なもの。
ユニクロと比べて安いか?しまむらと比べては?
こう考えると、この会社は、「独自資源(A)」と
「強み(S)」の一貫性がとれていないよね。
一貫性を5つ全てでとるというのは、非常に難しい。
この一貫性だけど、以下の「3つの差別化軸」で考えると一貫性を取りやすくなる
※3つの差別化軸
佐藤先生の理論では、
上記強み(S)のパターンは大別して3つしかない。
①商品軸:(競合より)高品質・新技術
②密着軸:(競合より)個別ニーズに対応
③手軽軸:(競合より)早い、安い、便利
強みはこの3つのパターンしかないので、
これを考えることで一貫性がとりやすくなる。
例えば、先ほどの縫製技術の話だったら、
他社よりも「破れにくい」という強み(S)を
生み出せる技術力(A)があるなら、安くするのではなく、高くても「破れにくい服を欲しがるお客様」(C)を探す。といった感じ(具体性はないが…)。
これは①商品軸の例。このように、自社が戦える(戦いたい)軸は何かを考え、それに合わせて一貫性を取った戦略を作っていくことで、BASiCSの一貫性がとれるようになる。
非常に難しいが、できればとても強い経営戦略となる。そうしたら自信を持って、経営戦略を遂行していくだけ是非この「戦略BASiCS」考えてみよう
ZOZOが新しくサービスを始めたのは
1着から生産できる体制を整えたサービス。
つまり製造業だ。
小売で洋服を売っていたZOZOが
製造業のサービスも始めるのだね。
協力工場を使ってとのことだから、
工場とアパレル企業の橋渡し的な
サービスなのかな
このサービスにとっては、
アパレル企業側が売れてナンボ
サステナビリティと言ったところで、
利益が出せなければサービスは
維持できない。
じゃあ、どうやってこのサービスが
選ばれるか
速度
でしょう。
売れ筋商品がすぐに作れるのなら、
アパレル企業側は見込みで
大量注文しなくてもいい。
売れ残りを心配しなくていい
売れ残りをセールしなくてもいいので、
その分定価でのセールスに力を入れられる。
お客様はその店に行けば
「欲しかった服のサイズがない…」
「もうシーズンオフで売ってないのか…」
と心配しなくていいので安心して買える。
(なくなっても注文してもらえるから)
速度でお客様(アパレル企業)の
強みを作っていこうということだね
速度はお客様の武器になる。
サステナビリティにもかなうし、
そこを考えていくのもいいかもね
最後まで読んでくれてありがとう
vol.1732
経営をシンプルに考えられる理論
・佐藤義典先生の戦略BASiCS
・MG(マネジメントゲーム)
・TOC
この3つのシンプル経営理論を駆使し
劣等感、停滞感、焦燥感、孤独感に悩む
凡才経営者を救う!
「凡才の逆襲コンサルタント」
FSAコンサルティング株式会社
代表取締役谷川俊太郎
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