ブルース・ピアニストのヘンリー・グレイ氏が亡くなった。95歳。
 
長年シカゴのブルース界で活躍して、1950~60年代にはハウリン・ウルフやジミー・リード、ジミー・ロジャースなどと多くの名曲、名盤に参加。
 
その後、故郷のルイジアナに戻り、南部を拠点に活動。ブルースの屋台骨を支えたレジェンドの1人だった。
 
ヘンリーとは2015年にフジロックとブルーノートで共演する機会があった。
 
@ BLUE NOTE TOKYO, Photo by Tsuneo Koga
 
 
 
当時90歳。衰えをほとんど感じない強いタッチでピアノを弾き、よく指が動いていた。まさにシカゴブルースピアノだった!!
 
 
夜中、自分の部屋にヘンリーから電話が入り、「マネージャーの××が捕まらないんだ。腹が減ったけど食べるものないか?」と言ってきた。アメリカとは時差があるから夜中に腹が減るのはよくわかる。
 
そこで泊まっていた新宿西口の京王プラザホテルを出て駅に向かった。黒人ミュージシャンが牛丼が好きなのは経験で知っていたので、吉野家を見つけて牛丼をテイクアウトした。ホテルの部屋でうまそうに牛丼をほおばるヘンリー。腹が満たされたところでポツポツ語り始めた。日本ツアーが終わったら一旦ルイジアナに帰って、翌週にはヨーロッパツアーに出るんだと言っていた。
 
フジロックにて
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時差ぼけも苦にしないで世界を駆け巡る現役バリバリの90歳。最高だ!!
 
死ぬまで現役を貫いたヘンリー。まさに自分がなりたい姿がそこにあった。
 
2015年のツアーの様子は下にて。
 
 
 
BLUE NOTEのレビュー。
 
 
 
ヘンリーの勇姿は、映画 "I AM THE BLUES" でも観ることができる。
 
本当にお疲れ様でした。ありがとうヘンリー。
 
あちらの世界で、ハウリン・ウルフやマディ・ウォーターズらと旧交をあたためて、ジャムを楽しんでくださいね!!
 
R.I.P