世界一の投資家と評されるウォーレン・バフェット氏率いる投資・保険企業のバークシャー・ハサウェイの決算が発表された。
EPS(1株当たり純利益)は予想が3.79ドルだったのに対して17.36ドルとなっている。
売上高は予想が806.8億ドルに対し、933.76億ドルとなり予想を上回る結果となった。
10月から12月にかけて同社は自社株買いを進めていたが、それでもなお、投資待機資金が膨らんでいる。
ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイは、手元現金が過去最高の1676億ドルに達した。
日本円にして、約25兆2000億円ほどとなる金額だ。
バフェット氏は「目を見張るような業績」を達成できる案件がないと指摘。
長期的に株主に貢献していくと言っている。
第4四半期の営業利益は84億8000万ドルで、前年同期より増加。
現金膨張の背景には、魅力的なバリュエーションの案件が見つからないことがある。
バークシャーはこれから企業をさらに見つけられないとしている。
バークシャーにとって魅力的な大口の投資先が見つかっていないようだ。
それにより手持ちの現金が膨らんでいる。
バークシャーは近年買収を進めてきたが、大口の案件を見つける難しさから展開できないほどの資金を抱えている。
過去にはアリゲニーを116億ドルで買収している。
さらに、オキシデンタル・ペトロリアムの持ち分を増やしたが、今後の大型買収計画はないとバフェット氏が述べている。
一方で、現金を有効に活用できる魅力的な代替案が限られているため、バークシャーは自社株買いを続けてきた。
昨年は約92億ドルを自社株買いに費やした。
その影響もあり、バークシャー株は昨年15%上昇した。
2024年に入ってからは更に17%上昇し、連日で過去最高値を更新している。
このブログではバークシャーの一兆ドルクラブへの到達などについて書かれている。
また、バークシャーは昨年、日本の商社5社の持ち株比率を高めた。
これにより未実現利益は80億ドル、投資リターン61%を達成した。
*未実現利益とは?
ここでは、投資用語としての未実現利益を説明します。
商業における未実現利益とは異なります。
未実現利益(Unrealized Gain/Loss)は、投資家が保有している証券や資産の価値が、まだ売却されていないために確定されていない利益または損失を指します。
具体的には、投資家が特定の銘柄や資産を取得した際の購入価格と、現在の市場価格との差額が未実現利益となります。
簡単に言えば含み益みたいなもの。
バークシャー・ハサウェイの場合、ウォーレン・バフェット氏は日本の5大商社への投資実績において、保有している各社の株式についての未実現利益を言及しています。
未実現利益が発生する主な要因は、購入時よりも株価が上昇していること、逆に株価が下落している場合には未実現損失が生じます。
:補足説明終わり:
同時に、ウォーレン・バフェット氏は「株主への手紙」で、日本の5大商社への投資実績に触れた。
日本の五大商社の株式を9%ずつ保有している。
バークシャーによる投資も関係して、商社の株は数年前から好調続きだ。
*五大商社
伊藤忠、三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅を指す。
「適切に経営され評判の高い各社と連携し、世界各地で投資機会につながる可能性があることも恩恵だ」と説明した。