遡ること今年の1月。
とある書道団体のホームページを見て連絡した事がきっかけでした。
前衛書道団体【奎星会】
(けいせいかい)
ここに連絡して、カクカクシカジカでお世話になることになった先生がおりまして
その先生からアドバイスを頂き、初めての奎星展へ出品する事となり、
途中2週間のお盆期間を挟み、7〜8月いっぱいはその制作にあたっていました。
昨年ちょっとずつ前衛書道展を見に行くようになり、
改めて「私ってこっち側の人間じゃん!?」と、自分を振り返る機会になりました。
甲骨文字「光」2022年制作
初めての前衛書道展への出品
しかも大規模全国展という事で、何を書こうか迷う・・・
事もなく
直感で「これをもっと進化させよう!」と、取り組んだ課題があります。
それがこの「夢」という甲骨文字。
甲骨文字「夢」二種
この時点でも原型からはだいぶ離れ進化していましたが、「書SHOは書けば書くほど進化する」という事を身をもって知っている私はですね、これをもーっと進化させちゃえば、さらに面白くなるんじゃないかなと思ったわけです。
そしてこれが7月末時点での作品経過。
そしてこれが8月末最終で取り組んだものたち。
8月のお盆帰省から戻ってきて取り組んだ時、心境的には結構プレッシャーでした。
「うぅ・・・取り組まなきゃいけない・・・そしてあまり余裕もない」という感じ
書道には筆に少し墨を多めにつけて「飛沫」を飛ばすテクがあるんですけど、
それを「もっと大袈裟にやってみよう!」と思い、思いっきりスプラッシュさせてみたんです。
そしたらそれが事の他おもしろくってですね〜〜
それはそれは、いろんなところに墨が飛ぶのですが
スプラッシュさせる事自体も面白いんですが、1枚も全く同じものができない事も更におもしろくって
紙があれば延々やってしまいそうなほど、快感です
そして最終的に出来たものを数日後に再度見直しをして数枚に絞り、先生に見てもらい最後の1枚が決定しました!
作品制作に手をつけた当時の心境は、昨年書いた感覚を取り戻そうとしていた意識が大きかったです。
文字の意味も形もわかった上で、一度それを頭の中で解体して再構築していく作業。
そしてそれをオートマティスムでほぼ瞑想状態で一気に書き上げていきます。
その感覚が掴めてきたら、今度はどんどん「違う」ものを求めて線を変え墨量を変えスピードを変え、どんどんどんどん書き込んでいきます。
それから先生のアドバイスで構成や余白なんかを考慮しつつ、探る期間がありました。
前衛書という「非文字性」を制作する場合も、読める文字を書く場合も、どちらも「メインは何か」を考慮する必要があります。
特に読めない文字を書く場合は、かなり抽象的なものが重なったり羅列するので、このメインのものをハッキリさせ、何を伝えたいのか?を明確にすることが最初は大事なのかなと思いました。
最終的に出来上がったものを見て、「うむ、これが今の実力なり!」と、妙な達成感がありました
書道展は11月に東京都美術館で開催されます。
初出品で初入選なるか
乞うご期待!?であります
■徳多秀香HP■
■直近のお仕事■
2023年6月鎌田区民センターにて書作品展示を行いました
2023年3月八芳園にて東京マラソン2023アフターパーティで席上揮毫を行いました
2022/6/29~7/3初の個展を開催しました
■本当の書道の効果とは?(note記事転載)
■露峰と蔵鋒って?(用筆解説)
■1冊あれば便利♪おすすめ書道字典
■なぜ二度がきにうるさいのか
■書道を芸術として見る際の知識!
■書き方講座「愛」行書篇
■小筆は洗わない方がいい?(用具解説)