戸田の起業話その15:パンひとつ売る難しさを知る | 【趣味起業】趣味を活かした起業・副業で人生まるごと輝きましょう!

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いつもありがとうございます、趣味を活かした起業・副業の専門家「趣味起業コンサルタント」の戸田です。

 

前回の続きです。

 

(第1回はこちら)

 

とにかく、マイカー持参、ガソリンもタイヤ交換もバッテリー交換も全部自腹、しかも売れ残ったパンは全部買い取り、この状態で利益を上げるには、とにかくパンを売り切るしかない!!

 

ちなみに、ここのパンの売り方は・・・「美味しいパン屋がなんとかかんとか~」みたいに音を鳴らして車で移動するのではなく、

 

ちょっと進んでは車を止めて、その近隣のお宅一軒一軒ピンポンを鳴らして、

 

「は~い」と応答があると、

「こんにちは、美味しいパン屋です!表で車を停めて販売していますので良かったら見に来てくださいね~」

 

と声をかけて周るのです。

 

で、わらわらと人が出てきて少し売れて、人が帰っちゃうと、またちょっと進んで車を停めて、(以下繰り返し)

 

パンはそこそこ売れるのですが、それでもなかなか完売ペースにはならず、毎日夕方になると、売れ残っているパンを見て不安になってくるのです。

 

「これ、売りきらないと儲けがない・・」

 

で、結局残っちゃって、なくなく晩ごはんは「パン」。

 

そういう日が続き、そのうち「どうせお昼をコンビニでお弁当買うなら自分で自分のパンを買って食べる!もともと買い取りなんだから!」みたいになりまして、

 

朝昼晩と三食パン。このままだと死ぬかもな、と一層不安が募ります(笑)。

 

そして、なんとかして売り切る!!と決めて僕が取った行動は・・・

 

まず夜の8時になってもまだ車で回って売り続ける。

 

考えてみて下さい、夜の8時過ぎて家のピンポンが鳴り、出てみると「パン屋です~」って、もはや恐怖です。

 

売れるわけがありません。

 

 

次に小さな居酒屋に突撃です。

 

 

恐る恐る扉を開けて・・ガラガラ・・・

 

「パン、いかがですか?」

 

みんな「きょとん」です。

 

そんな中、ひとりのおじさんが

 

「なんや兄ちゃん、売れ残ったんか!全部買うたるわ、ナンボや!」

 

そのおじさんは、そうとう気持ちよく酔いがまわっていたようで、連れの女性にカッコいいところを見せたかったようです。

 

そうだとしても僕にとっては神降臨です!!(笑)

 

この日はめでたく完売。

 

おじさん、その節は本当にありがとうございました!!

 

 

しかし、この手はそんな毎回通用しません。

 

また別の日には、夜の9時ころになって、灯りがついている怪しげなビデオショップへ突撃。

 

バイトらしいレジのお兄さんに「パン、いかがですか?」と声をかけると、

 

「ちょっと待ってください」と奥へ。

 

しばらくすると、めちゃくちゃ怖そうな、あっち系のお兄さんが出てきました。

 

「わ、やばいぞこれ(心の声)」

 

「なんや兄ちゃん、売れんで困っとんか!しゃあないのぉ、それとこれとあれとこれと、そっちのやつくれ。買うたるわ」

 

「あ、あ、あ、ありがとうございますすす!!」

 

怖いけど神降臨!(笑)

 

完売じゃないけど、たくさん買って頂けたのです。

 

怖いお兄さん、その節はありがとうございました!!

 

ただ、僕は本当にアホで、また別の日に売れ残ったパンを持ってそのビデオ店に行ったのです。

 

あの時の怖いお兄さんが出てきました。

 

「良かった、買ってもらえる(心の声)」

 

「ワレ、調子に乗っとんちゃうぞボケ!さっさと往ね!!(かえれ)」

 

「す、す、す、すみません!!」

 

泣きたい気分でした。でも確かに、甘い考えを持っていた僕が悪いのです。

 

そんなこんなで、パンひとつ売ることの難しさを学ばせていただき、とてもありがたい経験をさせていただいたのですが、

 

このままではほぼ利益が出ない状況で、負債も減らず、生活もままならない状態。

 

このまま続けるべきか、なんとかこれで食いつなぐべきか、悩んでいたとき、お客さんからのある「信じられないひとこと」が、僕に決心をさせたのです。

 

その一言とは・・・  

 

つづく。

 

 

 

 

 

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