※この記事、先日思いついたことをわーっと書いて下書き保存したつもりが、少しの間公開してしまってたようで。。
いいねを下さった方々、「あれ?なんか変?」と思いながらも、ぽちっとしてくださったのだと思います。
いつもありがとうございます🙇‍♀️
ということで、再度編集してUPします。




先日
『ケーキの切れない非行少年たち
 宮口 幸治 著』
を読みました。





本の内容紹介の文章を
そのまま添付しますね。


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児童精神科医である著者は、多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開する。

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以前、こんな記事
書いたことがあるのですが、


この世界には
身勝手な犯罪を犯す人
子どもを虐待する人、

私たちには
その行動心理が理解できないような
そんな人が少なからずいます。



どんなに目を背けようとしても
そういう人が一定数いるというのが
残念ながらこの世界の真実です。



自分自身が犯罪の被害にあったら
被害者の関係者の立場になったら

とてもそんな風には思えないのでしょうが、


今その立場にない
未熟な思考力の私には、

どうしても
”その人ただ一人”が悪いとは
思い切れない時があるのです。



私たちに
それをやらない理由があるように、


その人たちには
それをやる理由
そうなってしまった理由がある
のではないか、と。
(到底納得できるものではないのだけど。)



もちろん
犯罪を肯定するつもりも、

理由や背景があるから
犯罪を犯しても仕方ない
と言うつもりもありません。



ただ、

「なんて酷い人間だ」
「鬼畜だ」
「そんな奴は死刑にしろ」

という言葉を浴びせて
社会から追放するだけでは
なんの解決もしないという現実に、


被害者は途方も無い苦しみに苛まれ、
でもすぐに事件のことは忘れ去られて
また同じような犯罪がどこかで起きる
という嫌気がさすその繰り返しに、


じゃあ私はどうしたらいいのだろう?
という無力感に、


そういった事件の報道を目にするたびに
とてもジレンマを感じるのです。





話は変わりますが、
昨年、ジョーカーという映画を見ました。
(以下ネタバレを含みますので、ご注意ください。)



主人公のホアキン・フェニックス氏の
演技は圧倒的に素晴らしく、

その怪演を見るだけでも
価値のあるのものとは思いましたが、


映画の内容に関しては
私は未消化感が残りました。



バットマンの悪役であるジョーカーが
悪のカリスマになるまでが描かれており、

純粋で心優しい主人公が
なぜ凶悪な犯罪を実行するに至ったのか

その背景が描かれています。



母親の育児放棄
母親の恋人からの虐待
病気、失職、貧困、格差社会。


主人公の心を蝕み
悪の世界へと導くに余りある
その痛ましい生活環境に

切なく苦しく
やり切れない気持ちになるのですが、


映画を見終わった後に感じたのは、


「で?どうすればいいの?」


という宙ぶらりんな虚無感。



この映画には
犯罪者になるに至るまでの
背景は描かれていましたが、

その解決策は
描かれていなかったので、
(私が感じ取れなかっただけかもしれませんが。)


フラストレーションが
溜まってしまったのです。





本の話に戻ります。


この本は
冒頭の紹介文章にあるように、


犯罪を犯した少年たちと
著者が向き合う中で

『認知機能』の弱さが
犯罪行為に繋がる可能性があると気付き、


では、『認知機能』を
向上させるための治療教育として

具体的にどのようなことをしたらいいかが
紹介されています。



その内容には
賛否両論あるでしょうが、

ただ犯罪者を
批判非難して終わりではなく、

今後同じような犯罪を
生み出さないための予防策として

社会の中で行動できる
具体的な案を提示してくれていることに、


「こんなアプローチ法もあるのか」と
ほんの少しだけ気持ちが軽くなりました。




いやいや、
認知機能が優れていても
犯罪を犯す人はいるじゃないか。


そもそも保護者や教育者の無関心が
この事態を招いているのだから、
誰がその教育をするのだ。


いろいろな意見があると思います。



もちろん私も、この取り組みだけで
全ての犯罪がなくなるなんてことは
つゆほども思いませんが、


“なかったことにする”
“見て見ぬ振りをする”

そうではない
犯罪との向き合い方を
提示してもらったような気がしたのです。



結局こんなことをしても仕方ないと
問題を見えないところに放っておくよりは、

少しでも改善の可能性があるのであれば
小さなことからでも行動してみる。


その初めの一歩に
なるのではないかと思いました。




私には子供がいません。


でも、姪っ子や甥っ子やその友人など
子供たちと過ごす機会は少なくなく、

夫もスポーツの指導などで
子供達と関わることがあります。



そんな濃厚とは言えない
子供達とのちょっとした触れ合いの中で
どこまでのことができるか分かりませんが、

『認知機能』の弱さが
犯罪に結びつく可能性がある
という視点を持つだけでも
何か気づけることがあるかもしれません。



もちろん、認知機能が弱い=犯罪者になる、ということではありません。本のレビューなどでも発達障害や認知障害の子供を持つ保護者の方から、「障害=犯罪、と安易に結び付けないでほしい」という意見もありましたが、著者の意図はそうではなく、認知機能の弱さを周りの大人たちに気付かれず見過ごされ放って置かれることを問題視しているのだと私は感じました。




子供と関わる機会のある人、

犯罪に対して
私と同じような想いを抱える人、

そんな人には
何か得るものがある本だと思います。


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