鶏曰くほっといて!
最近3か月くらい、
卵を食べていない。
卵の値段が高騰し、
この前は、
茨城で鶏舎が火事になり、
数万匹の鶏が、
死んだらしい。
だから、
最近3か月くらい、
卵を食べていない?
いや、正確に言うと、
月に数回朝食に出る、
温泉卵を食べていない。
いや、
正確に言うと、
多分卵を素材に使った料理は、
毎日食べている。
いや、
正確に言うと、
卵の親である、
鶏料理は、
毎日何かしら、
食べている。
いや、
正確に言うと、
最近茹で卵は、
食べていない。
いや、
正確に言うと、
サンドウィッチに、
茹で卵は入っていて、
先週も食べた。
美味かった。
いや、
ともかく、
食生活の
全てが、
鶏に頼っている。
いや、
食生活だけではないところが、
鶏の怖いところ。
鶏には、
いくらお礼を言っても、
御礼を言い足りない。
多分どこかで、
御礼漏れしている。
鶏には、
いくらお礼を言っても、
嘘になる
どれだけの鶏の命を、
奪ったか知れない。
鶏には、
いくらお礼を言っても、
偽善になる
より太った鶏、
より早く育つ鶏、
より効率よく肉が体に付く鶏、
雄は何の役にも立たないと捨てている。
電気を消した、
暗い鶏舎で、
一生を終わる。
どんな理屈を持ってしても、
これを正当化する術を持たない。
鶏には、
いくらお礼を言っても、
偽善になる
得体の知れない、
数字だけの、
顧客満足度の為に、
彼等は死んで行く。
子を亡くす。
親を亡くす。
どんな理屈を持ってしても、
これを正当化する術を持たない。
たまには木の上で、
休ませてくれ!
と彼らは言っている。
たまには、
僕等のことを忘れてくれ!
と彼らは言っている。
たまには、
生まれたての大勢の子供達の、
顔を見せてくれ!
と彼らは言っている。
合掌
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