夢花火

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終焉

こうして君と僕の違いが浮き彫りになっていったのは、一体いつ頃からだったかなぁ。

僕の空論にいつも君は笑って、僕にとってはそれが幸せだったんだけど。

君には、君の罪を、罰を、重くのしかけるだけのものでしかなかった?

あの日、約束の丘で絶望の花と希望の石を以て。

君は代わりに羽根を得たんだ。

何処かへ行ける、そう信じた僕を、足を貼り付けている地面に置き去りにして。

何処にも行けない事に嘆き、傷つき、それさえも許して愛していた。

優しい君の、羽根が赦された証だったんだ。

ねぇ、君。

今、あれ程までに高かった青い青い空の中で僕の姿をどう見ているの。

それとももう。

ちっぽけな僕は君の目に映らないのかな。

思い返しても映った事なんて一度だってないけど。

僕は今。

ただただ漠然と広がる荒野に、竦む足を引きずって空の果てと地の果ての、その交わる一線だけを目指している。

いつか、君のように。

引きずって引きずり続けた末に、足は動かなくなって。

胸に留まり続けるばかりか空虚を抉る悲しみが持つ痛みに耐えて。

そうして、君の姿を少しずつ忘れながら忘却の持つ中途半端な優しさに傷ついて。

思い出したように君に語りかけては、こんな昔話を繰り返すのだろうね。

僕が、君を覚えている。

君がここに居た証、なんて言って。

まだ僕の中に君を刻みこもうとしていくのだろうね。



ねぇ、君。

優しさで全てを抱え込んで。

ひとかけらの笑顔も封じ込めていた君。

今そこで、笑えていますか。



僕は。

君を失ったときに出来た傷口を塞ぐ術を見出せないでいる。

いつか、この痛みが全ての血液を流しきって、終わりを迎えるまで。

僕は傷に傷を重ねていくのかも知れない。

それが、君に届く一番の近道なんじゃないか。

なんて。

これは最後の空論だよ。



もしも。

君がそこでも泣いていて。

降り注ぐ雨が君の涙なら。

僕は全身で受け止めるよ。

声の限り、慰めにもならない詩を歌おう。




ねぇ、君。

その羽根を手に入れたのは。




僕を愛してしまったからだと、自惚れてもいいですか。





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