いよいよ迫る参院選。
私自身、どの候補者かはまだ決めておらず、ギリギリまでの情勢判断の上で必ず投票には行きますが、
勿論、安倍政権にとって代わる「受け皿」、前々回でも紹介した3候補でいえば、B.維新みんな、C.共産党 ではなく、A.民主党系グループです。
といってこの党、誰々に任せればバラ色、他は絶対ダメ!とか
ロクに調べてない、会って話もしてないのに盲信する人も多いですが、そういう話とは別。
民主主義自体の存立(但し憲法ともまた別)の問題なのです。
今回も衆参「ねじれ」を保てれば、問題があれば参院問責から3年以内の解散総選挙の可能性もあります。
そして選挙があれば、政治家は「民意」を無視できなくなります。
例え今回、安倍政権圧勝-ねじれ解消でも「政権交代」可能な「受け皿」さえあれば、
暴走(前に、早晩いきづまり)等で現政権与党から相当の離反・移動合流も、
結果やはり衆参ネジレなり少数与党化で解散が起こり得ます。
典型的な実例は
ちょうど20年前の6月、自民党政権(の十八番、やるやる詐欺での)「嘘つき」解散から初の下野に追い込んだ小沢一郎氏らによる細川連立政権でしょう(後述)。
また仮に解散なくとも3年後の選挙では、下野~落選させられる危険性が大だからです。
いわば、「政権交代」の可能性・希望があってこそ、
抗議や署名・陳情などもよりききやすく、
あとは「民意」を実際に表明、具体化する民衆側の責任・問題となり、
そもそも民主主義の最低要件といえます。
逆に「受け皿」が無く、万年与・野党固定「55年体制」のようになれば、いくらメチャクチャでも人気低迷でも、
どれほどの抗議や批判、陳情・要望・請願・署名等の運動、選挙があってさえも無視でき、
幾ら「一党独裁では無い、選挙がある」等と称しても名ばかりで実質、民主主義は無いも同然。
例え政界再編があっても、与党議員達は自ら野党に下り、二度と戻ってこれないかも知れない状況ではまず離反しない、
逆に、野党でも、少しでも公約・理想実現したいと思う議員は引き抜かれかねません。
この党、誰々は信用できる、政権側の圧力に屈しない等といっても、少数では立ち向かえず、反対の公約も守れません。
当の自民党と公明党さえ、憲法や原発等の基本根幹イシューでも大違いの公約を平気で掲げる政権に立ち向かい、とって代わる迄には、小異に囚われず幅広く連携協力し、共食い共倒れを相乗に転換できなければ無理ですが、
理念上、両極端の部分が多いB.維新みんな、C.共産党、いずれが野党首位主導になっても、相手側を、支持民衆を、包含受容統合できるでしょうか?
今でも一部見られる「目的・理屈・自民党そっちのけ」の憎悪(元々票争奪目的の者もいるでしょうが、そうでない人も、好き嫌い他の感情、特に拗れ嫌疑憎悪は理屈で無く、軽視できませんねww)叩き合いに陥らないでしょうか?
一部報道ではC.共産党が、B.維新みんな、更にA.民主党系も追い抜く勢いともいわれます。私は共産党自体は反対ではありませんが、
今ただちに(9条同様、廃棄改憲とか国防軍化とかはめざすべき時代に逆行で論外ながら、
自衛隊・武力・戦争の全面放棄か?、それらの解釈等を妥協あいまい化、さらに「共産党」名称も捨てて政権をめざす事が共産党自体や日本政治・社会への功罪も含めて)出番か?といえば違う
(今や東アジアでも韓国、台湾にも追い抜かれた「政権交代」常態化、また千年以上の宿敵近隣との国境戦争は克服したEU諸国のような関係状態、で比例代表制、連立参加、実績・信用等、を作ってからだろう)
と思います。
それとも共産党は本気で、自民党政権との引き抜き競争を戦い、
民主・生活・みどり・社民・大地・緑の党等、さらには維新・みんな、残党離党者無所属、あるいは公明党、自民党の有志までに呼びかけ連立協力結集できる寛容包容力を発揮、
民主党のとは比較にならない程の長年の不信・不安・嫌疑憎悪ネガキャン中傷等を払拭打破解消する(為には相当捨てる)用意があるでしょうか?
安倍政権多数をひっくり返し解散総選挙に追い込む、どころか最大3年後、任期満了での
次の選挙でも無い、
(「何でも反対では無い、対案も出す」とはいえ)従来通り「確かな野党」路線でしょう。
だとすれば結局は
A.民主党系、B.維新みんな(の党名や顔ぶれ自体は違っても同様のもの)が「受け皿」になるしか無く、
単なる「先送り」で、3年後、あるいはその次と、また繰り返すだけ‥
だからこそ、みな「ダメだクソだ」と思っても自民党政権首位独占が50年以上も続いたのです。
そしてまだ「政権交代」も「受け皿」も、日本では確立定着できていない、
逆戻りの危険も現実味を帯びてきたという危惧‥
ちょうど、
在野民間からの、明治自由民権運動~大正デモクラシー、(藩閥官僚専制→人民の代表による)政党政治が、
特需バブル破綻~大震災・大恐慌、戦争~515-226事件~総力戦体制へと暴走してしまった百年弱前とは違い、
地震・津波・原発事故それぞれが世界屈指、未曾有の東日本大震災も、
勿論美談ばかりでないにせよ「日本はダメだ野蛮だ」等とは正反対、世界が驚嘆したほどで助け合い、
そこから沸き起こった原発止めろ再稼働反対の民衆運動も、またマイノリティ迫害反対・融和運動等も
勿論、残念ながら(「民主党政権はみな在日だ、アカだ!いや右だ!鵺だ!追い払え!」等と、
反原連等の金曜抗議の前から官邸前や街中で連日騒いでいた輩から始まって)いわゆる陰謀論・デマ・中傷や不当な偏見・差別・対立・扇動もありましたし、
原発利権はまた再開しそうですし、また事故、あるいは首都圏等関東大震災が起こったらどうなるか心配ですが、
政府の妥協講和を責めた「日比谷焼き討ち事件」や、欧米・中東のようなテロ・リンチ抗争・虐殺暴動などには至らず、
多くのいわゆる「普通の人々」によって一定の成功実例となったといえるでしょう。
ただし、それらも台無しになるかも知れない。
何故「受け皿」はそんなに難しいのか?
政党といっても、そもそも政治家に限らず人間みな千差万別、それを大同小異で
個々の政治家自体、地盤・看板・カバン、相当の後援組織、知名度、資金が必要といわれ、
カネは無いけど、「風」を受ける「カオ・華」があるなど党や団体の「お雇い・お抱え」とか比重はさまざま。
やはり、政党も同様です。
この50年以上も「政権交代」、自民党にとって代わる「受け皿」ができなかったのは、
「東西冷戦」が最大の原因で、イデオロギー、というより米ソ両陣営の覇権争奪下、世界中で、自由・民主主義とは正反対の独裁専制を擁立支持などみられた如く
革新・左派は分裂(の罠?)に陥り、
保守・右派も、占領軍追従、社会主義的政策を積極的に採り入れたりで、
自民党は、唯一首相以下大臣のみならず、何らか政策・理想の実現を志す者は、リベラル左派でも包容する幅広い国民政党として政権独占し続けたのです。
その中で、前述、東西冷戦そしてバブル経済の崩壊後、ちょうど20年前の夏、自民党「嘘つき」解散からの初下野。
とはいっても、あくまで第一党であり、政界側の離合集散によるもので、一年足らずで終わり、
本当の国民による政権選択・交代まで、実に15年以上、
民主党ができ、また「政権交代」しやすい議院内閣制の本場英国に倣った小選挙区制導入されて13年、
その小沢一郎氏の自由党と合併してからも6年の歳月を要しており、
この間も、多くの党派が生まれ、消え去っていきました。
その中で特筆すべきは、鳩山由紀夫氏の役割でしょう。
自民党、そしてその母体、旧自由・民主党いずれの初代党首をも務めてきた一郎氏の嫡孫という政界随一の名門血縁、そして世襲ならではの浮世離れ・変わり者ながら麻生・安倍・小泉氏らと大違いなのは学歴才識だけでなく超がつくほどの大らか寛容(というのか)ユルさ・腰の低さ、
そして資金(実際に出資とかいうより、あるいはむしろ今は亡き母安子氏がイザとなればケツをもつ、といった)信用があってこそ(他の多くの党派や有志が消え去っていく中)持ちこたえ、地方選でも広がり続け、
旧社会党から自民党出身まで広範に結集する「国民政党」が出来たのだと思います。
その安子氏は世を、由紀夫氏も党を去りました。ここで完全に解体したら、本当に代わりが出来るのか?それは、いつになるのか?
今はインターネットもSNSも普及、ネット選挙も始まり、今までと違う、
とはいっても、この衆院選からの半年余り、
さらに民主党政権ではダメだ、といわれてからも数年ありながら、ついにこの結果。
連立政権となれば選挙協力での政策すり合わせとは比べ物にならないでしょう。
組んでみて見えた差違小異もあるでしょうが、実際は大差なく、一旦は政策合意できた「民主党+α」政権の枠組みは、目下、唯一の希望で、これを潰してはならないと思います。
ここで改めて確認
いまだに左・右等のイデオロギーや国家の枠組み、対立軸が勿論、突然たち消えるわけではないものの、囚われずに(というか東西の盟主国自体がとらわれていられなくなった、)各国が新たな関係秩序作りに動き始めて20年余、
極端な話、権力自体はなくならずチェックはし続けるものとして、
権力VS民衆、万年与vs野党固定、の構図ではない、
ナチスや旧ソ連や中国の共産党のように、政権交代を果たしたらゴール、ガッチリ掴んで二度と離さず、他の党派や批判は一切禁止ー粛清し、強制的に大改革する、等でも無い、
イデオロギーどころか政策も世の中もガラッと変わるわけでもない、
ぶっちゃけ、ほとんど変わらない場合でも、
だからこそ(無理に問題・争点を作る、アメリカ等では政治献金・資金も広告コマーシャルも無制限で、ネットのみならずTVでも目を覆うほどの中傷ネガキャン合戦に陥っている事実など、反面教師にすべきでしょうが)
長期独占・癒着させず、
複数が交代する体制自体が
(特に、改憲他、NSCや国民総背番号制、児童ポルノ規制法、増税等「大きな政府」化を進める中で不可欠)
重要なのであり(自由・民主主義にしても、自分達が逆用される危険があれば暴走に歯止めがかかる)、
特に先進国では明確な正解など無い中で、第三第四の少数党派を含む「民衆」運動も採り入れ、
主権者の為、より悪くしない・よりよく競合・模索していく、
だからこそ、その基盤「政権交代」、現政権にとって代われる「受け皿」が大切
なのですが、
安倍政権は本当に自信・責任もって正々堂々と競い合うのではなく、
体制自体を万年与・野党固定に戻したい、
無理やり詐欺でも、今回多数さえ独占復権し、当面とって代われる「受け皿」さえ潰しちゃえばいい、沸き起こってきた抗議・署名等の民衆の運動も監視・規制・鎮圧していく、
そういう危険性が大きい、
だからこそ、ようやく出来た民主党を壊してはダメ!だと思うのです。
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