東京物語②「持ち込み」 | Show space

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絵本作家しょうみのりのブログです。

先日行った持ち込みについて書きます。

ーが、大した情報量ではありませんので、そこを期待してる方は読まないほうがいいかもです。(余談が長いので)

 

まず担当さんへ時間を取って貰えるようアポ取りするときなのですが、私は東京で平日2泊するようにしています。

忙しい担当さんの時間を確保できるかどうかわからないため、終日予定を開けておき、アポが取れたらそのあと調整するようにしています。

それでも「その日は無理」ってときもあります。

今回は無事に確保していただけたのでラッキーでした。

 

さて、ホテルを出て予約の時間まで何しようかな?

 

そんなに時間があるわけでもないので、前回上京したとき閉まっていたフジテレビを見学してみよう。

 

 

きたー、ガチャピン・ムック、ポンキッキの展示。

ひらけ!ポンキッキ世代なので、ちょっと期待しましたよね。

ご長寿番組でしたから、なにか創作のヒントがないかな~と。

 

教育的な側面もあった、この番組、どんなテーマを扱ってきたのか、どんな台本で作ってきたのか・・・・・・そのあたりを知りたかったのですが、うーん、情報量少ない。

でも、懐かしいものは、いくつもありました。

 

 

興味深かったのはガチャピンが自ら依頼して、自分を学術調査して貰ったというパネル展(笑)

そうだよねえ。自分の正体って知りたくなるよね~。

 

学者いわく、彼はロストワールドで一部生き残った剣竜(ステゴサウルスとか)の進化した形なのではないか?とのこと。学術調査と銘打ってるのに、根拠はないという断りも最初に掲げてある(笑)

 

 

進化の過程を模型にしました。

そのピンクの線は、もしや血管が強くなりすぎて浮いちゃっているのか?!大変興味深く笑えます。

「これはヤバイ」と爆笑しつつ撮影させて頂きました。

 

 

はい、そして、こちらは二人のタマゴです。

ムックは氷で出来た巣で半透明の球体の中で育った様子。

中が少し赤いあたり、生々しさがありますね~。

雪国で真っ赤な姿で生まれてくるなんて、どんだけ目立とうとしてるんでしょうか彼。

それにしても、このタマゴどこかで見たことがあるような?

 

 

 

そうなんです。

谷川俊太郎先生作の、この絵本から作られた模型だったようです。

限りなく、それっぽい。

 

 

あとは、磯野さん家をのぞき見してきたり、修学旅行生みたいなのを見学したりしながら時間を潰しました。

え?マスオさんって大阪の人なの???

 

では、出版社へ乗り込みましょう。

「○時に○○と約束している、しょうみのりと申します」

「おかけになってお待ち下さい」

 

ーと、担当さんを待っている間にハプニング発生。

(虫が苦手な人は見ないでね)

かわいい顔のこいつが、歓迎にかけつけてくれました。

 

何この子、動きまでかわいい。

でも私、ここから離れられないんですけど?!

 

 

うにうに、うにうに、よっこいしょ、よっこらせ。

「葉っぱはどこ?」

 

調べたらハバチの幼虫さんらしいです。

大食漢だそうです。

 

観察しながら、担当さんをじっと待つ・・・・・・。

 

「どうも、お待たせしました」と担当さん登場。

ご挨拶をして、矢継ぎ早に、原稿を渡し、

「あの、読みますよね?ちょっと、この子を外に出してきていいですか?付いてきちゃったみたいで」

「おお、出してきて下さい。どこから付いて来たんでしょうね?」

 

席を外し、外に出て、植木に移してあげる。

が、この日は雨が降っていて葉っぱが濡れているのが嫌だったのか、クルンと丸まって動かなくなってしまった。

 

そんな悠長に待ってやる時間はない。

申し訳ないがふるい落としてきた。

雨宿りにくっついてきたんでしょうかね?

元気なハバチになって子供を作れよ。

 

戻ると担当さんはダミーに目を通してくださっているところ。

その後は、足りないところを指摘頂き、アイディアを交換して次に手を加えるところを確認。

会話の中で「それ、面白いですね」など、採用できそうなアイディアも飛び出る。こうして形にしていけるのは有り難いことです。

 

「今言えるのは、こんなものですね」

「ですかね。それで、これって次、なにか締め切りやスケジュールのようなものはあるんでしょうか?」

 

はい。契約には至っていないため、そういった計画・管理などはなされていない状態なのです。

契約に至るまでは本が出るという確証はありません。

 

「そうですね。いついつに本会議に通しますので(それまでに直しのダミー頂戴←ニュアンスで理解)、そのあとカラーの完成型原稿が何枚か必要になってきます」

 

ふんふん。内情がわかるとありがてぇ。

このあたりは、恐らく細かい部分、出版社や部門によっても異なってくると思います。相手に聞くしかありません。

 

ということで、だいたいのスケジュールを理解し、いつまでに何をしたらいいのか理解したところでタイムリミット。

「あれ?もうこんな時間か・・・・・・」と担当さん。

 

充実した話し合いができた証拠であってほしい一言です(笑)

貴重なお時間ありがとうございました。

 

私の絵本を少しでも認めてくださり、見てくださってる今の編集さんなのですが、一言でアイディアを引き出してくれるので、すっごい、めちゃくちゃミラクル、有り難い存在です。

長いこと作ってきて、これほど明確に作品を良くして下さる方に会ったことがありません。

相性いいと私は思ってますが、あちらの思惑は知りません。

全部お任せしてしまいたいほど、頼りにしています。

 

といっても、重くなりすぎてはいけませんね~。

わざわざお金出して東京まで来る志望者は存在自体重たいですからね(笑)編集者さんたちのお話を伺える機会があるのですが、どんなに熱意があったからってデビューさせてあげたり、出版してあげたり、そんな甘いことはできない。

かといって、無碍にも断れないし、「お前才能ないよ!」と追い払うなんて絶対無理。だって才能があるないなんて、誰にも見抜けないもの。

 

やってるうちに、どこかから出る芽は、いつでも誰にでもある。

 

その中で、自分が手をかけてやれる人間がどのぐらいいるのか。

どれだけ会社に働きかけても、上が駄目と言えば駄目ですし。

 

ということでサラリーマンの板挟みになる悲劇みたいな話もよく耳にします。ぐうの音・・・・・・「およげ!たいやきくん」。

 

がんばります!!

としか言いようがありません。

 

話し合いは終わりました。

土産を買って帰りましょう。

 

次の締切(らしきもの)もタイトです。

なかなか物事が進まないかもしれませんが、毎日やってますので、奇跡的にでも形になったときには、手にとって頂きましたら幸いです。

しかし、もし話が消えてしまったとしたら、それもまた人生と生暖かく見守って頂けますと助かります。

 

以上、持ち込み伝記でした。

「次回の打ち合わせは」とか言ってみたい。

皆様の成功も願っております。

 

しょう みのり

 

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